エクセレントな仕事人になれ! 「抜群力」を発揮する自分づくりのためのヒント163
世界的に著名な経営コンサルタントの44年に及ぶビジネス体験に基づいた仕事論、経営論の集大成。世界67カ国・300万人もの企業や組織の指導層、現場の人々に接触。その豊富な見聞から刺激的に問題を提起する。
- 書籍:定価1980円(本体1,800円)
- 電子書籍:定価1584円(本体1,440円)
- 2011.09発行
内容
本書は、世界的に知られている経営コンサルタントが「仕事の成功哲学」を語ったもので、著者自ら序文で述べているように、44年に及ぶビジネス体験に基づいた仕事論、経営論のいわば集大成である。ピーターズは三〇年ほど前に刊行したベストセラー『エクセレント・カンパニー』で一躍脚光を浴び、その後も次々と話題作を飛ばしている。
本書の魅力は、著者がこれまで世界各国(67カ国)を旅してさまざまな企業や組織の指導層や仕事現場の人々に接触して(著者のセミナー参加者300万人)、その豊富な見聞から鋭くかつ刺激的な問題提起をしている点にある。そして、今日のビジネス環境で人々が日々直面している仕事上の課題や疑問や悩みを明らかにし、それらを克服してその道で一流のプロになり充実したビジネス人生を送るためのヒントを説いている。
目次
はじめに
Little 小さなこと
チャンスはトイレにあり/「ちょっとしたこと」が物を言う/「フラワーパワー」/「小さな技」の達人になろう!
Excellence エクセレント=デキる
デキる奴になろう! 今すぐに!/エクセレント=デキる奴か、すぐ油断するタイプか/品質──「いいもの」は目で見てわかる/エクセレントは──
Crisis 危機
成功が永遠に続くことはない!/(危機の時代こそ)三人寄れば名案が出る/中国(とインド)を意識せよ!
Opportunity チャンス
厳しい時代こそ最大のチャンス!/退屈は美しい!/(ネット時代でも)主役は中高年/今すぐエコ・ビルディングを建てよう!/不況の時期は「売上高」にこだわれ
Resilience 回復力
ブラックスワン──非常事態に対処する方法/終身雇用は死んだが、あなたのキャリアは終わらない/ 「失敗」を称賛せよ!/世界最悪のアドバイス(忘れてしまえ!)
Self 自分
「自分という商品」を開発しよう/一番大事な仕事──自分を喜ばせろ!/フィットネスは持続力に通ず/今すぐ「心の体操」を/「自分」という物語/短い言葉で表現する
Others 他者
親切はタダ/礼節を忘れるな!/「ふさわしい行動」をとれ/「そこに居続ける」ことの意味/ 「大きな戦い」に配慮する/思いやりは(ほとんど)タダ
Connection コネクション=つながり
つながりがすべて/アイゼンハワーのように/自分の問題として考える/意図的に人脈を強化せよ
Attitude アティテュード=取り組む態度
「キラキラ目」ファクターを見逃すな/午前六時の楽しさと気配りと熱意/明るい人間を採用する/どんな「旗」を振るのか
Performance パフォーマンス
ビジネスはショーだ!/最初の出会いにすべてを賭けろ/最後の瞬間にすべてを賭けろ/プレゼンテーションの技術を磨け(世界は一七分で変えられる!)
Work 仕事
「プロフェッショナル」になれ/すべての道は「財務」に通ず/会議のメモは決断の素/全員が営業マン
Initiative イニシアティブ=攻めの姿勢
「三分間の電話」をかけよう。今日、今すぐに!/顔を出す(それがスタートだ)/早めの準備を心せよ/非常識で行こう
Leadership リーダーシップ
リーダーシップは他人の成功を助ける/リーダー=「奉仕者」/従業員のよき「ホスト役」たれ/「神聖なる信頼」を勝ち取るために/「正の強化」を活用せよ
Words 言葉
「君はどう思うんだ?」/「サンキュー=ありがとう」/謝罪の言葉(「すみません」)/ある作家による真実の言葉
Networking ネットワーク
一行のコード──「批評家」と「サポーター」の差は紙一重/成功したければ「下」を狙え/成功の方程式は「外部より内部」/「内部の顧客満足度」を上げるために
Lunch ランチ
部門間のコラボ=「ナンバーワンの課題」/部門間コラボの問題解決法──ランチに行こう!
Yes イエス
答えはイエス──義母が教えてくれたこと/週七日、二四時間楽しめますか
No ノー=してはいけないこと
「To-Do」リストより「To-Don’t」リストを重視せよ/「十分」が「完璧」にまさるケース
Customers 顧客
午前一一時の「おうかがいコール」/「怒るお客」ほどありがたいものはない/「過剰連絡」を怠るなかれ
Action 行動
「ベストを尽くす」だけでは足りない/病院も「成功」しなければならない/戦場で「結果」を出す指揮官の条件/石油を見つけたいなら、掘るしかない
Change チェンジ=変革
変革の極意は「上乗せ」にあり/効果的なプレゼンテーションの鉄則/大変革は「同時進行」で!/大変革は短期間で!/賢くやろうとするな
Passion 情熱
感情礼讃/人間は人間のために行動する/忘れ得ぬ「真実の瞬間」へ向かうマネジメント
Presence プレゼンス=存在感
MBWA(巡回管理)の勧め/全身の神経で感じとれ/コストの実感を得るための現金払い/こびへつらいに気をつけろ/現場実践主義の名著を読もう
Talent タレント=人材
採用は「一心不乱の原則」で行こう!/年二回の決断で、あなたの評価が決まる/現場は「職場の神様」に委ねよう/リーダーの値打ち=人材育成の成果
People 従業員
すべては従業員の質にかかっている/働く人々よ、奮起せよ! 人材にかける予算を奮発せよ!/「最後の二%」にこだわる人々を大切にしよう/心に付いた火は、周りを巻き込む
Gender ジェンダー=社会における性
もう「彼」とは言わせない、「彼女」たちの反撃/主導権を握るのは女性/男性は一本道、女性はジグザク道を行く/女装して思い知ったこと
Innovation イノベーション=革新
大胆な研究開発で革新を/「臨機応変」を愛すべし/「奇抜度」を測ろう/よみがえれ「スカンクワークス」/偶然が支配する日常で成功する方法とは/最近どんなプロトタイプを作ったか/「平和を乱す人間」万歳!/イノベーションの一五のアイデア
Listening 聞く
聞き上手になろう/あなたは「一八秒管理職」か/物語を引き出せ、敬意を表せ
Curiosity 好奇心
納得できるまで、何度も質問する/「わからない」ことを評価する/「無駄な」おしゃべりをする
Learning 勉強
生涯学習を義務づける/ひたすら勉強する/ひたすら文章を読む/ひたすら文章を書く/「人間力を高める」新MBA
Time 時間
一分の遅れも、遅れには変わりない/バリバリ働くためにしっかり休む/空想する時間を作る/マイルストーン(目標設定)の達人になる
Design デザイン
あらゆるところにデザインを/「なめたくなる」デザイン/マニュアルを「エクセレント=デキる」デザインにする/大好き+大嫌い=デザイン
Details ディテール=細部へのこだわり
ビジネスを変える「二セントキャンディー」/返信用封筒一つにも気を配る/ぬかるみの季節にピカピカの車で走る/「顧客のために頑張っています」
Grunge 弊害
「敵」はわれわれ自身である/個々の裁量に任せる/「弊害除去ゲーム」をやってみる/「一%削減プロジェクト」を取り入れる/外部の人間をオンブズマンに起用する
Enterprise 企業
組織は「人に奉仕する」ためにある/あらゆる部署が「プロのサービス会社」になる/「敵」に自分の毎日を支配させるな/ライバルを愛する
Re-imagining 再イメージ化
職場という「大聖堂」を構築する/「夢をかなえてやる人」になる/「レイ・チャールズ」プロジェクトを開始せよ/現実主義にさようなら
Wow ワーオ!=心のときめき
「ワクワク」しないなら、やめてしまえ/世界でオンリー・ワンになろう/「あっけにとられるほど」のサービス/心がときめくなら、少しぐらい過激でもいい
Now ナウ=今こそすべて!
メタボリック・マネジメントの時代/「昨日の壁」と「明日の壁」/いいかげんに仕事するのは人生の浪費だ
Impact インパクト=太く短く!
「どれだけ長く生きるか」より、「どんな人生を生きるか」が大切/「〇〇だったらよかったのに」リストを捨て、「今すぐやる」リストを書こう
Success 成功
三人のH氏による成功モデル/五つの「肝心なこと」リスト/ネルソン提督に学ぶ「エクセレント=デキる」人間になるための航海術一三の法則/苦しい時のカンニングペーパー
Big 大きなこと
引退なんて冗談じゃない!/「レガシー」について考える/自分がなぜここにいるのかを忘れるな
献辞
略歴
[著者]
トム・ピーターズ Tom Peters
アメリカの経営コンサルタント。スタンフォード大学でPh.D.(博士)を取得。 ビジネスの現況を的確に見極めて問題解決を図るその先見性と独創性は常に高い評価を受け、世界各地で開催している彼のセミナーには、各企業各組織の幹部が殺到している。過去のベストセラーや話題作として『エクセレント・カンパニー』(講談社)、『自由奔放のマネジメント』(ダイヤモンド社)、『経営破壊』『起死回生』『ブランド人になれ!』(いずれも阪急コミュニケーションズ)など。
[訳者]
杉浦茂樹(すぎうらしげき)
翻訳者。訳書に『ハッカーを撃て!』(阪急コミュニケーションズ、1996)、『「オバマ」のつくり方』(共訳、同上、2010)、『ユダの福音書を追え』(共訳、日経ナショナル ジオグラフィック、2006)、『銀むつクライシス』(早川書房、2008)、『ヨーロッパに架ける橋』(みすず書房、2009)など。
● 装丁・本文デザイン/轡田昭彦、坪井朋子