みんなの「おしり相談室」 スッキリ出れば、人生しあわせ!
-
- 書籍:定価1540円(本体1,400円)
- 四六判・並製/200ページ
- ISBN978-4-484-11216-9
- 2011.06発行
生活実用 /
力まないと出ない、トイレのあとのニオイが気になる、出るけどとてもかたい、お通じはあるけどスッキリしない……ひとつでも当てはまるなら、じつは便秘です。「毒出し」のDr.蓮村があなたの「おしりの悩み」にお答えします。
内容
アーユルヴェーダの医療では、便秘は万病のもと。便秘は、からだだけでなくこころの不調にもつながり、毎日スッキリ、快適な排泄があることは、健康の基本といえます。いいうんちは、幸福になるためのいちばん大切な条件なのです。
出るけどかたい、たくさん食べるのに出ない、急な下痢があるなどの症状に加え、生理痛や膀胱炎などおしりまわりのさまざまなお悩みに対し、「毒出し」でおなじみのDr.蓮村がすぐに実践できる改善法をアドバイスします。おしりにいい食べ物・悪い食べ物も紹介。おしりのタイプと改善方法がわかるチェックシートつき。
はじめに
ひと口に「おしり」といっても、いろいろなおしりがあります。冷えているおしり、すぐ便秘になるおしり、下痢になりやすいおしり、痔ができているおしり、過敏性腸症候群のおしり……などなどです。また、便がコロコロとかたくてなかなか出ない、無理に出すと肛門が切れて痛い、お酒を飲むとすぐに下痢をして痔が悪化してしまう、便がとても臭くて次の人が入るのが気になってしまうなど、世の中はたくさんのおしりの悩みであふれています。
本書では、うんちのタイプに注目し、原因別に、「コロコロうんちタイプ」、「ゆるゆるうんちタイプ」、「ねっとりうんちタイプ」の3つに分類して、おしりを科学しました。
なぜうんちがコロコロとかたくなってしまうのか? これをたんに水分不足だと思って水をたくさん飲むと、かえって便秘になる人がいます。じつはこの方法が間違っているからです。じゃあ、繊維質の食べものを多くとればいいんじゃない? いいえ、この方法もコロコロうんちには合っていません。もし繊維質の食事を多く食べていると、ますますかたくなってしまい、うんちは出なくなってしまうでしょう。
世間で知られている便秘対策の知識には、正しいものと間違っているものが混在しています。もし間違った方法を選んで実行すると、どんどん便秘が悪化してしまいます。
そもそも、便秘の定義そのものがあまりきちんと知られていません。とりあえず数日に1回は出ているから自分は便秘ではないと思っていると、大きな間違いです。くわしくは本文で紹介しますが、理想的な排便は、少なくとも毎日あるべきなのです。
本書で紹介する知識は、「アーユルヴェーダ」という、古代インドで発祥し、今に伝承される医学にもとづいています。アーユルヴェーダは、「生命」または「寿命」という意味の“アーユス”と、「科学」または「知識」という意味の“ヴェーダ”の複合語です。つまり、「生命の科学」とか、「寿命の知識」などと訳されていて、わたしたちが慣れ親しんでいる西洋医学とは、さまざまな点で異なっています。
ですから、アーユルヴェーダの知識をはじめて知る方は、本書の内容に少し驚かれるかもしれません。ときどき、びっくりするようなことが書いてあるからです。たとえば、いま述べた“コロコロうんちのときに繊維質の食事は合わない”などは、一般的な常識とはまったくの反対です。
しかし、よく読んでいただければ、その理由をちゃんと理解できるはずです。そして、実際に実践してみると、コロコロうんちが治っていくので納得できると思います。
たかがうんちですが、あなどってはいけません。うんちは健康のバロメーターなどともいいますが本当です。健康な人は、うんちも健康です。コロコロでもなく、ゆるゆるでもなく、そしてねっとりでもないのです。
あまり知られていませんが、うんちがよくないと、いろんな病気になってしまいます。痔や過敏性腸症候群などのおしりの病気だけでなく、頭痛や肩こり、女性であれば月経困難症、さらにこころの病気にだって、なってしまうことがあります。ですから、うんちは健康の基本なのです。
本書では、うんちやおしりだけでなく、それらにまつわるさまざまな話や知識を紹介しました。いかにうんちが大切であるかを知ってほしかったからです。
うんちは、ごはんを食べるのと同じぐらい大切です。理想的なうんちを毎日している人は、とても健康です。こころは元気で幸せがいっぱいでしょう。やる気があって、輝いているはずです。からだは強くて丈夫です。体力があってすぐに疲れたりしません。逆にいえば、いいうんちが出るようになると、こころもからだも元気で健康になれるということです。
本書は、アーユルヴェーダにもとづいていますから、少しだけ変わった言葉が出てきます。はじめのうちは慣れないかもしれませんが、繰り返し出てきますのですぐに覚えてしまうはずです。はじめから読んでいくのが面倒な人は、目次を見て、自分のお悩みのところから読むといいでしょう。どこから読んでもわかるように、同じ知識が繰り返し出てきますから心配ありません。
いいうんちは、幸福になるためのいちばん大切な条件といっても過言ではないのです。健康も長寿も幸福も、すべてうんち次第です。たかがうんち、されどうんちなのです。
では、さっそく本文に入っていきましょう。チェック表をもちいて、自分のうんちタイプを診断するのもいいでしょう。気になるおしりの話を読むのもいいでしょう。そして、ぜひ自分にできることから、食事や生活を改善していきましょう。
あなたの人生が、いいおしりとともにありますように!
目次
はじめに
健康なおしりになるための6つのキーワード
おしり診断 うんちで、おしりタイプチェック
Chapter 1 おしりのお悩みなんでも解決
*うんちが出ても、いつもスッキリ感がありません
*2日に一度ぐらい、お通じがあります
【おしりコラム】アーマをつくりやすい食事・アーマを浄化する方法
*出るには出るけれど、とてもかたいです
【おしりコラム】白湯のつくり方
*うんちをすると、とてもおしりが痛いです
*トイレのあとのニオイが気になります
【おしりコラム】3つのドーシャを整える生活上の注意点
*おしりを何度も拭かないとスッキリしません
*夜更かしすると、翌朝うんちが出ません
【おしりコラム】アーユルヴェーダ式リラックス法
*食べすぎてしまうのに、うんちは出ません
*毎回、かなり力まないとうんちが出ません
*お通じがない日は、なんとなく頭が痛いです
【おしりコラム】おしりのケアで花粉症も治る!?
*おしりの部分が、いつも冷たいです
*便秘がつづくので、重い病気にならないか心配です
*便秘がひどいと、肩こりも悪化する気がします
*妊娠したとたんに、うんちが出にくくなりました
*おならがやたらと出てしまいます
*運動すれば出ると聞きますが、体力に自信がありません
【おしりコラム】うんちタイプ別おすすめ運動
*下剤にたよるクセがついています
*もう何年も痔が治りません
【おしりコラム】からだは宇宙ともつながっている
*歳とともに、便秘がちになっています
【おしりコラム】年齢ごとのおしりケア
*ふだんは便秘がちなのに、急に下痢することがあります
*最近、腰まわりのお肉が気になります
*風邪を引くたびに下痢します
【おしりコラム】女の子のからだのしくみ
*暑くなると、おしりに汗をかいてしまいます
*生理痛がとてもひどいです
【おしりコラム】うんちタイプ別 生理の悩みの対処法
*男性よりも女性のほうが便秘になりやすい気がします
*ちょっと疲れると、すぐ膀胱炎になります
*気持ちがウツウツすると、お通じも悪くなります
*イライラしている日は、うんちが出ません
*会社に行くと、便意がなくなります
*目覚めがよくない日は、うんちの出も悪いです
*あかちゃんのおしりの健康が気になります
*子どもがうんちをしたがりません
*旅行先や出張中は、うんちが出なくなります
*便秘で苦しいときほど、食べすぎてしまいます
【おしりコラム】太白ゴマ油の特徴&使い方
*食事をすると、すぐ便意をもよおします
【おしりコラム】うんちタイプ別の朝食
*お酒を飲んだ翌朝は、うんちがよく出る気がします
*水をたくさん飲まないと、お通じがスムーズに出ません
*食欲がないせいか、うんちが出ません
*日中は忙しいので、大きいほうはがまんしています
*やる気が出ないときは、うんちも出ない気がします
【おしりコラム】舌のお掃除をしよう
Chapter 2 おしりを乱す食べもの/おしりにやさしい食べもの
*パン食が多いのはよくない!?
【おしりコラム】チャパティのつくり方
*「ヨーグルトは便秘に効く」は本当!?
【おしりコラム】ラッシーのつくり方
*パスタは便秘になりやすい!?
*牛乳を飲むとうんちが出やすい!?
【おしりコラム】ギーのつくり方
*豆類は消化がよい!?
*お米はどんな種類でも大丈夫!?
【おしりコラム】おしりにやさしい穀物ランキング
*野菜ならなんでも消化がよい!?
【おしりコラム】うんちタイプ別 合う野菜・合わない野菜
*ネバネバ食品はからだにいい!?
【おしりコラム】おしりにやさしい生活習慣
ふろく おしりの健康のために、知っておきたいこと
おしりタイプチェック
上下のヴァータのバランスチェック
オージャスチェック
おしりを健康にする基本テクニック
おしりにやさしい食のこころえ
6つの味の例
著者
蓮村誠(はすむら・まこと)
1961年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業、医学博士。医療法人社団邦友理至会理事長、マハリシ南青山プライムクリニック院長、オランダマハリシ・ヴェーダ大学マハリシ・アーユルヴェーダ認定医。特定非営利活動法人 ヴェーダ平和協会理事長。
東京慈恵会医科大学病理学教室および神経病理研究室勤務の後、1992年オランダマハリシ・ヴェーダ大学、マハリシ・アーユルヴェーダ医療医師養成コースに参加。現在、診療にあたる傍ら、マハリシ・ヴェーダ医療医師養成教育、全国各地での講演、書籍・雑誌での執筆など多方面に渡り活躍中。著書に、『生命礼賛』『いのちの治療』(ともに総合法令出版)、『ファンタスティック・アーユルヴェーダ』(知玄舎)、『へこまない人は知っている』『自分を好きになる技術 人を受け入れる技術』(ともに春秋社)、『毒を出す食 ためる食』『毒を出す生活 ためる生活』(ともにPHP 研究所)、『2週間で毒出し生活』(大和書房)、『足りないのは消化力!』(朝日新聞出版)、『「いのち」の取り扱い説明書』(講談社)、その他多数。