ボク、結婚はしませんから。 結婚したい彼女による「結婚しない彼」の心理分析
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安部結貴 著
- 書籍:定価1430円(本体1,300円)
- 四六判・並製/208ページ
- ISBN978-4-484-09213-3 C0036
- 2009.06 <![CDATA[発行
長年つきあって、お互いにいい歳。なのに「私たち、そろそろ……」をいつまでもかわし続ける「結婚しない男」。こんなのに引っかかったらあなたの一生は台無しです。大事な人生を棒に振らないために、あなたの「彼」の見切りポイント教えます。
内容
30代の未婚同姓カップルが2000年~2005年でなんと7割増! 結婚相談所に登録している女性にも、じつは彼氏がいる人が珍しくないとか。そうです。困ったことに、いま、“結婚できない”のではなく“結婚しない”、肝っ玉の小さい、器も小さい男が増えているのです。
では、どんな男が結婚しないタイプなのか? そういう男はどんな考え方をしているのか? そんな男を思い通りに動かすにはどうしたらいいのか?
あなたの貴重な時間を無駄にしないために、知っておくべき情報が満載です。
前書き
ここ数年、恋愛のできない男女、とくに女性とお話ができないコミュニケーション不全の男性が増えたことが問題視されています。最近の男はまともに恋愛ができない「草食系」、とマスコミも騒いでいます。
でも、本当にそうなのでしょうか?
たしかに、最近の男性はコミュニケーション不全な感じがなきにしもあらずですが、そうは言っても、まったく恋愛ができないほど重症というわけでもないようです。
だって、恋する女性の数だけ、男性も恋愛ができているわけですから。もっとも、大昔のように、地域などで先輩方が仲立ちをしてお見合いをする、という気の利いたことはほとんどなくなってしまったので、仕事関係、趣味関係で女子率が低いとなかなか恋愛のきっかけが掴めないのは事実かもしれません。それでも、だからさびしいシングルがごまんといるかというと、けっしてそうではない。できる人は確実に女性とつきあっています。
ということで、「最近の男は恋愛ができない」という命題を、私は一部、否定しましょう。彼らは普通に恋愛ができている。彼女を喜ばせることができている。
とはいえ、恋愛はできるけれど、その先ができない人が増大してしまった。
これは問題です。
その先とは何か? 結婚ですよ!
総務省統計研修所が2005年の国勢調査の結果をもとに、「親族関係にない男女が2人で住む世帯」を抜き出したところ(ちなみに、事実婚やルームシェアは除いてあるそうです)、全国で約47万人が該当。全体の七割が未婚者で、20代と30代で8割を占めるという。とくに30代の未婚同棲者は5年間で7割も増えていて、未婚で同棲する人の「高齢化」が進んでいることがわかります(2007年12月9日付「朝日新聞」より)。
これはどういうことなのか?
つまり、「恋愛はするけど、結婚はしない」というカップルが増えている、ということです。
では、結婚を拒否しているのは男でしょうか、女でしょうか?
女性の社会進出が増えてくると、仕事のために結婚したくないと考える女性が出てくることも確かです。経済的に自立した女性にとって、結婚は生活上のメリットではなくなるので、結婚に対して二の足を踏んでしまう女性がいてもおかしくありません。
でも、子どもが欲しい女性にとっては、その限りではないでしょう。女性の出産には“期限”があります。ぐずぐずしていると高齢出産になって大変な思いをするのですから、思い立ったらさっさとプロポーズしてもらって、さっさと結婚しないと、ベストな状態で子どもが産めない。子どもが欲しい女性は、30も半ばを過ぎると焦ります。仕事どころじゃなくなります。
ところが、男性にはそういったタイムリミットがないわけですから、こちらの焦りは通じないのだな。それに、男性というのは、女性が思う以上にロマンチストなので、自分が納得するタイミングが訪れないと、なかなかポロポーズしてくれない。さらには、いつまでも遊んでいたい男にとって、「結婚は最大の足かせ」であるという人もいる。
さて、男性が感じる「責任の重さ」と結婚の副産物である「不自由さ」に、打算的な愛は勝てるのでしょうか?
責任が重くなるのも、独身時代のような自由がなくなるのも、男も女も一緒でしょ、と思うのですが、話を聞いてみると、この件に関しては比較的、男性のほうがネガティブに考えがちのようです。
ということで、困ったことに、“結婚できない”のではなく、“結婚しない”、肝っ玉の小さい、器も小さい男が増えています。恋愛はするけれど、結婚はしないなんて…… こういうのは、自然の法則からいったらとんでもないことですよ。生物というのは、惹かれあったら、つがいになって子孫を残すものです。そんな自然の法則を無視して、シングルのまま快楽だけを追求しようなんて馬鹿なことをしているのは、地球上で人間だけです。
愛すれば愛するほど一緒にいたいと思うのは当然で、でも、私たちはそこに社会的責任というものも持たなければならないので、結婚という契約を交わし、それを周囲に公表し、晴れて一緒に暮らすのです。それなのに、そんな当たり前のことをしたくないなんて、どういうことでしょう?
こういう男に引っかかったら、あなたの一生は台無しです。でも、騙されちゃう。どうしてか? なぜなら、こういう男はわりと優しくて、まさか自分が犠牲にされるなんてことはみじんも感じさせないからです。もしかしたら、この人は「結婚しない男」なのか、と気づいたときにはすでに遅し、という話があっちこっちに溢れています。なんとも切ない話です。
ということで、「結婚しない男」について考えてみました。
どんな男が結婚しないタイプなのか? そういう男はどんな考え方をしているのか? そんな男を思い通りに動かすにはどうしたらいいのか?
正直な話、結婚したいなら結婚相談所に行けばいい。婚活している男をつかまえたら、間違いなくあなたは結婚できます。
でも、理想は「燃えるような恋愛の結果としての結婚」ですよね。ならば仕方がありません。あなたの相手が「結婚できる男」なのか、「結婚しない男」なのか、ここでじっくり見極めてください。
そして、結婚しない男かもしれないと思っても、そこで簡単にあきらめない。男というのは単純な生き物ですから、こちらからの働きかけで意識を変えることもできるのです。レッツ・チャレンジ!
すべてはあなたの幸せのため。まずは男の本音をのぞいてみることから始めましょう。
目次
まえがき
第1章 恋愛→結婚の傾向とその理由
●なぜ20代は結婚しやすいのか
●男も女も、そろそろアブない30代
●あきらめ?の40代
●はなから恋愛できない若者たち
●お互いが待っている不毛
●「結婚よりも当面の生活費」
●「もう少し自由な時間が欲しい」
●「大事にしたいのは女よりも趣味」
●「母のような人なら考えるかも」
●「お金のかかることはしたくない」
第2章 どうして電波が届かない? なんだか見えない男のホンネ
●「30過ぎたら大人のつきあいだよね?」ところが……
●「君のやりたいようにやればいい」の本当の意味
●「自立した人が好き」という男の魂胆
●「私たち、そろそろ……」をかわす男の心の内
●「試しに同棲するのはやぶさかではないよ」
●夢と現実のギャップに勝手に絶望する男たち
●既成事実に男はビビる
●「親の顔は見たくない」らしい
●男には「期限」がないから覚悟ができない
●「一緒に頑張ろう」に明日はない
第3章 つきあいの長い人は要注意! 長い春で彼の思考はこう変わる
●恋愛メーター右肩上がりの頃の男の気持ち
●倦怠期? それとも安定期? 妙に落ち着き始めたら
●「仕事をしている君が好き」な理由
●自立しすぎて「女なんかうっとうしい」?
●「今のままでもいいじゃない。今さら波風立てなくても……」
●「こいつは絶対、よそには行かない」という自信
●恋人というより、もう家族?
●なれ合いを愛情と勘違いしてはいけません
●サプライズにも驚かない図々しさ
第4章 同棲生活の落とし穴
●「いつも一緒にいたいから、一緒に住もう」の大間違い
●同棲は結婚への助走ではない
●押しかけられても入れてはいけない
●所帯じみると男は冷める
●二人が忙しいと、時間だけが過ぎて……
●「おひとりさま」の覚悟が大逆転の秘訣
第5章 男は基本、みんなマザコン
●「女=母」的な男の思考
●子離れできない母の怨念
●母親の意向をうかがう男たち
●専業主婦に育てられた男とのつきあい方
●「やってもらって当たり前」な男の調教とは?
●マザコン男に決断を求めるな
●彼の母親を丸め込む法
●母性本能全開で手なずける
第6章 無理強いは逆効果。「その気」にさせるテクニック
●無責任男にプレッシャーをかけてはいけない
●夢のような時間は小出しに
●甘えすぎると男は引く
●自分の部屋で料理を作るな
●焦って「対抗馬」をちらつかせるのは諸刃の剣
●他人の結婚話を引き合いに出さない
●男のよりどころになる覚悟とテク
あとがき
著者
安部結貴(あべ ゆうき)
広告代理店勤務を経て1992年、フリー・ライターに。取材を中心とした記事を多く手がけ、現在はエッセイ・ノンフィクション・実用書・啓蒙書などの執筆を主とする。著書に『あなたの子どもは「うつ」かもしれない』『それって、立派な「うつ」ですよ』『フリーランス図鑑』(実業之日本社)、『ケッペキさんは、今日もゆく!』(草思社)、『口グセを変えると人生は劇的に変化する』(徳間書店)、『わかって欲しい! うつ患者のホントの気持ち』(主婦の友社)、『裏ワザ満載! 失敗しない海外旅行術』(ぶんか社文庫)、『知って得する数字のカラクリ 老後・定年後のマネープラン』(技術評論社)など。