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0歳からの性教育読本

0歳からの性教育読本

子育てのなかで必ず出てくる「あの質問」に自信をもって答えられます!子どもたちの幸福な人生のために必要なルールとマナーとエチケットの指針を現代性教育・性科学の幅広い視点からQ&A方式で明快に回答。

  • 書籍:定価1540円(本体1,400円)
  • 電子書籍:定価1232円(本体1,120円)
  • 2006.03発行
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内容

子どもたちの幸福な人生のために必要なルールとマナーとエチケットの指針を、現代性教育・性科学の幅広い視点から明快に答えます。
子どもたちを健やかに育て、犯罪や虐待から守るために必読の一冊!

目次

第1章 0歳からのからだづくり

乳児期(0歳)
子どもを健やかに育て、性犯罪の被害から守っていくためには、親としてどのような基本的な心構えを持てばよいのでしょうか?
〇歳からのからだづくりとは、どういうことでしょうか?
皮膚の接触を満たした後は、どのようなコミュニケーションをとればよいのでしょうか?

幼児期(1歳)
一歳くらいになると単語を言えるようになってきます。男の子なら性器のことを「おちんちん」とすぐ言えるようになります。言葉を教える中で女の子の場合、性器のことをどう言ったらいいでしょうか?
「おちんちん」という言葉でも、堂々と言葉にできない親も多いかもしれません。「生まれてこの方、人に対して言ったことがないなあ」というお母さんたちはどうしたらいいでしょうか?
夫婦間で「口に出したことない」「そんなこと言うなんて」と意見が一致しない時はどうしたらいいでしょうか?
幼児期には「おちんちん」をいじる子どももいます。それに対してどのように対応したらよいでしょうか?
「大事なところだから触っちゃだめだよ」と言うのはどうでしょうか?
一歳でも男の子のおちんちんは勃起します。母親としては正直たじろぐ感じがあるのですが……。

幼児期(2歳)
おしっこの仕方を教える段階で、母親は男の子にどう対応したらいいでしょうか?
おちんちんを洗うしつけについて、どう教えたらいいでしょうか?
おちんちんの皮がかぶっていること、包茎を気にするお母さんがいるのですが?

幼児期(3歳)
お風呂でよく聞かれる、大人と子どものからだの違いに対する質問にはどう答えたらいいでしょうか? 子どもがすぐ目につくのが、胸、おちんちん、体毛ですね。
家庭で子どもと一緒にお風呂に入っていると、お母さんの月経を子どもが目にする場合があります。そんな時は、どう対応したらいいでしょうか?
「赤ちゃんはどこから生まれてくるの?」と聞かれ「お母さんから生まれてくるんだよ」と答えたら「お腹から?」と聞かれました。どう答えたらいいでしょうか?
「赤ちゃんはどこから入ったの?」という質問にはどう答えたらいいでしょうか?
「お父さんとお母さんも赤ちゃんができることをしたの?」という質問には?
「どこから生まれるの?」という質問には?
親が性教育を勉強するにあたって、キムさんはどんな本を勧めますか?

第2章 4、5、6歳の子どもたちへ

幼児期(4歳)
自分や友だちの家に赤ちゃんが生まれる時に聞かれる「赤ちゃんはどうしてできるの?」「結婚すると赤ちゃんが生まれるの?」という質問に答える際の心構えは?

幼児期(5歳)
保育園、幼稚園に行くと、女の子のスカートめくりが流行ったりします。男の子のお母さんは手を焼き、女の子のお母さんは「いやらしい!」と思ったり……。どうしたらいいでしょうか?
「なんで女の子はスカートをはくの?」「どうして男の子はスカートをはかないの?」と聞かれたらどう説明したらいいでしょうか?
男の子でも女の子でも「おちんちん」を見せる子どもがいます。社会的通念から安易に人に見せたりしないほうがいい部分があることを、どう教えたらいいでしょうか?
男の子が「おちんちんが立った!」と嬉しそうに見せに来ます。どう対応したらいいでしょうか?
子どもは「チュー」が好き。保育園で「○○ちゃんにチューしちゃった」とか「チューが流行っている」とか聞きます。「チュー」に対しては何といったらいいのでしょうか。

幼児期(6歳)
就学前の子どもに教えておいてほしいとキムさんが思うことは、何でしょうか?
性交のことはどのくらい具体的に教えたほうがいいのでしょうか?

第3章 7、8、9歳のための性教育

小学校低学年(7、8歳)
小学校低学年の頃に、親が教えておいたほうがいいこととは何でしょうか?

小学校中学年(9歳)
九歳までに親が教えておいたほうがいいこととは、何でしょうか?
親が教えにくいことの筆頭はマスターベーションですが、小学生のうちに聞かせておいたほうがいいのですか?
「小学生のマスターベーションにエロ情報を与えてはいけない」とキムさんがおっしゃるのはなぜですか? それは、小学生だからですか?
女の子に対してはマスターベーションをどう語ったらいいでしょうか?

第4章 10歳からの「せい」教育

小学校高学年(10、11、12歳)
第二次性徴がきた子どもたちに「自分の問題」としてセックスのことをどう語ったらいいでしょうか?

中学生(13、14、15歳)
今の風潮として、セックスをする年齢のハードルを下げてしまっている感じがしますが?
誰かから聞きかじって「中絶すればいいよ」ということを言う場合は?
生命に関する感受性を豊かに育てたいと思ったら、どんなことに気をつかったらいいでしょうか。

男女交際のルールとマナーとエチケット
子どもたちは好きな相手にちょっかい出していじめてしまう、ということがよくあります。親は「ははあ、実は好きだな」と気がついたりするわけですが、そういう時に、どう言ってあげたらうまくいきますか?
「○○ちゃんのこと好きなんだ」と子どもが言い始めた時に、どうコメントしたものでしょうか?
誰もが認めるいい子、かっこいい子ではなくて、親の本音として「なんでこんな子を!」という子の名前があがってきたときは?
だんだん「○○ちゃんと手をつなぎたいな」「ぼくもチューしたいな」「ぎゅっとしたいな」と言ったり、ほのめかしたりし始めたら、親としてどうしたらいいでしょうか。
小学校高学年から中学生くらいになると、子どもが自分の部屋が欲しいと言ったり、そこに子どもの友だちをつれてきたりするようになりますが、そもそも部屋を与えるとか、部屋の使い方を、親として子どもにどこまで許すかについてはどうしたらいいでしょうか。
第二次性徴のあとの男女交際のあり方について、親はどう話したらよいでしょうか?
セックスをしたがっている気配があったら、どう対応したらよいでしょうか?
性教育ということでお話をうかがってきましたが、根本はどうやって人とつきあうか、ということを育むことが重要ですね。
性教育にまわりの親とともに取り組んでいければいいと思いますが、「ぜんぜん考えたこともない」という人もいれば、「性教育なんてとんでもない!」という人もいます。
男女交際のルール・マナー・エチケットについてお聞かせください。

同性愛をどう語るか
「男らしさ」「女らしさ」について、どう思われますか?
同性を愛する人がいるということについて、どう話せばいいでしょうか?
同性愛への偏見が強い中、子どもたちが「◇◇君は○○君が好きなんだって」と話をしてきたときに、キムさんだったら、どう対応しますか?
性的マイノリティに対して、間違った情報に基づく偏見がはびこっていますが?

第5章 ポルノ情報と性被害に対して

ポルノ情報への対処
ポルノ情報は子どもたちにどんな影響を与えているのですか?
ポルノ情報が氾濫していることに対して、親としてどういう態度をとったらよいでしょうか。
テレビを一緒に見ている時にラブシーンで「いや、やめて!」と女性が言うシーンが出てきたら、親としてどう対応したらいいでしょうか?
町の中にポルノ映画館があったり、レンタルビデオ店に大人しか入れない一角があったりします。コンビニに行けばアダルト雑誌。子どもが素朴な疑問をぶつけてきた場合はどんな態度をとったらいいでしょうか。

性被害から守る
性被害のことについて、子どもにどう教えたらいいでしょうか?
どういう時に切り出せばいいでしょうか。
子どもから「変な人、おかしな人ってどんな人なの?」と聞かれたらどう答えたらいいでしょうか。
逃げられないような状況に陥ってしまった子どもには、そのことを責めてはいけませんね。「もし被害にあったら言いに来なさい」と言い聞かせておくべきですね。

第6章 親子でsay性

子どものために「せい」教育を
相談所「せい」の名前の由来は?
相談所「せい」を開設した理由はなんですか?
一番来ると思っていた相談内容は何ですか?
今回小さな子どもを持つ親に対して、こういう性教育をしていきましょうという話でしたが、それにいたるまでの経緯についてお話しください。
国が公教育で行う性教育についてはさまざまな論議があります。公教育の中の性教育がいいものになってほしいのはやまやまですが、それを待っていたら子どもは育っていってしまいます。子どもを育てている人に対して伝えたいことはありますか。

親子でsay性
教えたがらない学校、親
未熟同士が生む“悲劇”
避妊嫌がる男はポイッ
禁止!!より避妊を教えて
夫婦の愛情、子に示そう

著者

キム・ミョンガン(金 明觀)
現代性教育・性科学研究者。生物学、動物行動学、文化人類学、社会学と、あらゆる分野に分け入り、性という人類最大の秘密を解き明かす手法には定評がある。豊かな性の啓蒙を目指して積極的な活動をつづけている。
1950年、兵庫県神戸市生まれ。1975年から1989年まで京都精華大学講師として文化人類学と韓国語の講義を担当。性について研究を重ねる一方、性に関する知識を子どもたちにきちんと与えることが必要という思いから、京都府と京都市の教育委員会の後援を得て「京都市性教育協議会」を立ち上げ、事務局長を務める。小・中学校の教員がメンバーとして参加。1990年以降は雑誌や書籍で愛と性に関する問題について執筆活動を開始。若者を中心に圧倒的な支持を集める。1996年から2001年まで和光大学表現学部の非常勤講師として一般教養科目「性・戸籍・市民権・国籍」の講義を担当。1999年、東京・吉祥寺に性に関する教育・指導を行う相談所「せい」を設立。所長として、男女年齢問わず、様々な悩みのカウンセリングにあたっている。妻は漫画家の槇村さとるさん。
著書:『恋愛の基礎』(講談社文庫)『ピュア・ボディ カラダとセックスの正直な法則』(祥伝社)『あなた、今、幸せ?』(槇村さとるとの共著/集英社文庫)『男に大人なんていない!?』(集英社be文庫)ほか多数。

●イラスト/はやしゆうこ
●ブックデザイン/椎名麻美(STUDIO208)