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アイデアはどこからやってくるのか
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アイデアはどこからやってくるのか

アイデアはどこからやってくるのか

『考具』を読む前に。まずは発想の基本を知る。
ベストセラー『考具』の著者が伝授する、アイデアが湧き出すアタマとカラダのつくり方。この本があなたの発想力のサポーターになります。

  • 書籍:定価1650円(本体1,500円)
  • 電子書籍:定価1320円(本体1,200円)
  • 2017.03.01発行
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内容

あなたはすでにアイデアパーソンです。
“隠されている才能”に気づいていないだけです。

本書収録の48項目を実践すれば、
あなたも「アイデア体質」に生まれ変わること請け合い。

ぜひ本書で「覚醒」してください。

※本書は2009年に講談社から刊行された『アイデアパーソン入門』に大幅に加筆・修正して改題したものです。

はじめに

 はじめに ―― ようこそ、アイデアパーソンの世界へ

 最初に宣言してしまいましょう。
 あなたはすでに「アイデアパーソン」です。

 もうひとつ。
 アイデアはどこからやってくるのか?

 答えはひとつ。
 すべてのアイデアは、あなた自身から出てきます。

 「アイデア? 企画?……、ちょっと苦手……」と思っているとしたら、それはあなた自身の可能性に気がついていないだけ。この本を手にされたからには、そんなこといわせません。ご自分の“隠されていた才能”に気づいてください。

 アイデアがあるかないかで、あなたの生活や仕事は大きく変わることでしょう。すべてのアイデアが上手くいくとは限りませんが、少なくとも可能性や選択肢は増えることになります。そのほうが楽しいですよね。またスケールの大きいアイデアだけに価値があるわけでもありません。毎日のちょっとした習慣が変わることだって、素敵な出来事です。

 アイデアを考えることは、漢字を書くことや新しいスポーツを会得することと同じです。初めて書いてみた漢字は、どこか不格好でバランスが悪いものですけれど、何度も何度も書いていくと、いつの間にか自分なりの字になっているから不思議です。
 そして「字は人を表す」。何の字なのか、ちゃんと読める。だけど書いた人らしい癖がある。アイデアも同じ。すべてのアイデアには、考えた人の“らしさ”があります。

 ただ、新しいことを身につけるためには、どうしても練習が必要になるでしょう、よっぽどの天才以外は。それは当たり前のことです。ちょっと思い出してみると、子どもの頃は練習だらけじゃありませんでしたか? お箸の持ち方、お辞儀の仕方、トイレのお作法、ちょっと高めの壁だった自転車……。
 ラッキーなことに、アイデアを出せるようになるための練習は、それほどむずかしくないんです。大丈夫です!

 そして“大人の習い事”をスピードアップさせるために、本文に加えて「Q&A」があ
ります、この本。
 「わたしの疑問はあなたの質問」。誰かが聞きたいな、と湧いてきた疑問点は多くの場合、他の方々にも共通しています。書いてある文章を読むだけでは分からなくて、他の人からの質問と応えを聞くことで、ストンと腑に落ちることもよくあります。先に本文だけを読んでもらうもよし、Q&Aで立ち止まってもらうもよし。

 総じて、この本の位置づけは、『考具』で書き足りなかったところを補足するような役割になっているのかなと。併せてお読みいただければ幸いです(カブっているところはそれだけ重要視している、ということで……お許しを!)。

 繰り返します。あなたはすでにアイデアパーソンであり、アイデアはすべてあなたの中からやってくるのです!

目次

 はじめに ―― ようこそ、アイデアパーソンの世界へ

第1 章 アイデアパーソンはアスリート?
 1 アイデアパーソンってどんな人?
 2 仕事とはリーグ戦
 3 アイデアパーソンは「打率」にこだわる
 4 アイデアパーソンにとっての「ヒット」とは?
 5 アイデアパーソンにとっての練習とは?
 6 大人はアタマとカラダの両方で練習する
 Q&A 1
 
第2 章 アイデアとは何か?
 1 考えるとは、選ぶこと
 2 アイデアと企画とは別物である
 3 わがまま → 思いやり
 4 アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせにしか過ぎない
 5 「既存の要素 ― アイデア ― 企画」のピラミッド構造
 Q&A 2

第3 章 アイデアを生み出す「既存の要素」
 1 発想法よりも「既存の要素」が重要
 2 既存の要素を分解すると
 3 直接体験(既存の要素:その1)
 4 間接体験(既存の要素:その2)
 5 知識(既存の要素:その3)
 6 今日の要素が明日のアイデア?
 7 知っている ≠ 思い出せる
 8 一人きりで「考える」ことの怖さを知る 
 9 自分の記憶を24時間循環風呂にする!?
 Q&A 3

第4 章 「既存の要素」を活性化する――“たぐる”
 1 体験と知識を自分ごと 化する技を「たぐる」と名付ける
 2 「たぐる」ケーススタディ#1
 3 「たぐる」を分解してみると……?
 4 「ぶつかる」――「たぐる」小技:その1
 5 「ぶつかる」の実際(「たぐる」ケーススタディ#2)
 6 「思い出す」――「たぐる」小技:その2
 7 「思い出す」の実際(「たぐる」ケーススタディ#3)
 Q&A 4
 8 「押さえる」――「たぐる」小技:その3
 9 「押さえる」の実際(「たぐる」ケーススタディ#4)
 10 「ほる」――「たぐる」小技:その4 
 11 「ほる」の実際(「たぐる」ケーススタディ#5)
 12 「たぐる」は4種の複合技!
 13 複合技の実際①(「たぐる」ケーススタディ#6)
 14 複合技の実際②(「たぐる」ケーススタディ#7)
 15 アイデアパーソンは生活上手
 Q&A 5

第5 章 アイデアの数を増やす方法
 1 浮かんだアイデアは必ずメモる!
 2 アイデアスケッチを数多く描く
 3 アイデアはちょっとの違いが大違い!?
 4 アイデアの数を増やす方法①――ズラし
 5 アイデアの数を増やす方法②―― 問いかけ
 6 アイデアの数を増やす方法③―― わがまま全開!
 Q&A 6

第6 章 そしてプロフェッショナルへ
 1 アイデアパーソンズ・ハイ!?
 2 オールラウンダー? スペシャリスト?
 3 「たぐる」を重ねて一人十色のアイデアパーソンに
 4 アイデアパーソンは越境者?
 5 公私の壁を越境する
 6 自己規定の壁を越境する
 Q&A 7
 7 メニューのないBar

 感謝の言葉
 引用・参考文献 

略歴

加藤昌治(かとう・まさはる)
1994年、大手広告会社入社。情報環境の改善を通じてクライアントのブランド価値を高めることをミッションとし、マーケティングとマネジメントの両面から課題解決を実現する情報戦略・企画を立案、実施する毎日。著書に『考具』『チームで考える「アイデア会議」―考具 応用編』(CCCメディアハウス)、『発想法の使い方』(日本経済新聞出版社)など。

●装丁・本文デザイン/ 轡田昭彦+坪井朋子
●本文写真/岡田康且
●校正/円水社
●プロデュース/アップルシード・エージェンシー