ハーバードの”正しい疑問”を持つ技術 成果を上げるリーダーの習慣
- ビジネス・自己啓発
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好評だった『ハーバードの自分を知る技術』の著者ロバート・スティーブン・カプラン教授による、リーダー論。うまくいくリーダーと、うまくいかないリーダー、との分かれ道とは? リーダーなら誰もが突き当たる7つの問題に対して、どのように向き合うべきか。カプラン教授による問いかけによって、自ら考え、答えを導き出す訓練をすることになります。
- 書籍:定価1760円(本体1,600円)
- 電子書籍:定価1408円(本体1,280円)
- 2015.07.16発行
内容
リーダーシップを発揮するのに、すべて問いの答えを知っている必要はない。
キャリアの早い段階で身につけておきたいのは、
「重要な問い」に向き合うことを習慣化すること。
うまくいくリーダーと、うまくいかないリーダー。
その分かれ道は、自信を失い、先が見通せない時期にどう対処するかで決まる。
では、対処法とは?
重要なことに的確に疑問を抱き、思索し、状況を立て直し、前進する。
この繰り返しを習慣化すること。
本書では、リーダーなら誰しも持つ7種類の問題を取り上げ、
リーダー=あなた自身に問いを投げかけてみます。
本書を手に取ることで、リーダーにとって重要な問題とは何か、
そして、その答えを自分自身で思索する契機を与えます。
すでにリーダーの立場にいる人はもちろん、キャリアの早い段階で、
この「問いかけの習慣化」の実践をおすすめします。
まえがき
疑問と思索を繰り返す
本書で紹介した問いや方法のなかには、「これだ!」と思うものもあるでしょう。状況や経験によっては、ピンと来ないものもあるかもしれません。あなたの好みやリーダーシップ・スタイルに合わせて、あなたにとってより本質的なことに疑問を抱きましょう。重要なのは、疑問を抱く習慣を身につけることです─あなたの組織や業界はもとより、あなたの性格や背景や現状にもあてはまる問いを見つけることです。この方法を試してみれば、その真価を実感していただけると思いす。とりわけ、自信が持てない時や、あなたのスキルや技術、キャリア、会社を築くときに事前チェックすると役立つはずです。私の目標は、みなさんにこの習慣をはじめてもらうことです。より有能なマネージャーに、さらには卓越したリーダーになる道は、険しいながらもやり甲斐のある道です。この思考様式を身につけることで、みなさんがこの道をスムーズに進めることを願っています。
※抜粋
目次
まえがき
頂点に立つ者は孤独である
重要なことに疑問を抱く
鏡のなかの自分に何を問うべきか
疑問と思索を繰り返す
第1章 会社の未来像を描く技術
――目的地がわかっている方が、スムーズにたどり着ける
ビジョンとは何か?
お金はすべてではない
ビジョンを描く
明確なビジョンは人を動かす
小さな食堂にもビジョンはある
ビジョンを決めるためのヒント
優先事項を決める
万能薬は存在しない
伝えるだけでなく、しつこいぐらいに繰り返す
状況に応じてビジョンと優先事項を変える
土台作り――大事なことからはじめる
やってみよう
第2章 時間を管理する技術
――ビジョンと優先事項に時間をかける
あなたの時間ほど貴重なものはない
時間の使い方をチェックしよう
安請け合いの代償
優先度の高い仕事に時間を使う
業務を<レベル1>~<レベル3>に分類する
お決まりのパターンを見直す
リーダーは時間管理術のお手本となれ
言葉と行動がチグハグなCEOの話
時間管理演習
好きな仕事は何か?この仕事は合っているか?
社員にも時間管理を勧める
一年を通して時間配分を考える
物事の本質を見極める
やってみよう
第3章 フィードバックを活用する技術
――トップダウンコーチングとボトムアップコーチング
コーチングを積極的に活用する
フィードバックは最強の操縦桿
フィードバックをする際の注意点
学びやすい環境を作るには?
フィードバックをもらう
学びの文化を築く
やってみよう
第4章 部下を育てる技術
――後継者を育成する
後継者を育成しないと、どうなるか?
ロードマップ
取り巻きがひしめくチーム
優秀な社員がいない?
後継者育成計画を練る
後継者育成はリーダーの仕事
ワン・カンパニー
後継者育成に積極的な社風を作る
権限を委譲する
リーダーシップは団体競技
部下の邪魔をしていませんか?
あなたの存在感の強さは?
先を読む
やってみよう
第5章 迷走した組織を正す技術
――白紙の状態から会社を設計し直す
拡大路線の落とし穴
慎重に慎重を重ねる
ズレの修正は容易ではない
「何をすべきか」と「どうすべきか」
先を見越す――危機の原因は根深いところに
景気後退から学べること
軌道修正
何でも話し合えるプロジェクトチームを作る
プロジェクトチームは、一ランク下の管理職で結成する
現場に疎くなったCEOの話
ズレの有無は定期的に分析しよう
大局的な視点で物事を見る
さまざまな意見は武器となる
リーダーの二つの役割
やってみよう
第6章 みんなのお手本となる技術
――あなたの信念や価値観を伝える
みんなはあなたをどう見ているか
あなたは言葉通りに行動していますか?
自己発見の旅
リーダーシップを学ぶ
上級管理職から雲の上の存在へ
適任でない人を昇進っせると・・・・・・
ストレスにさらされたとき、どう振る舞うか?
どんなときにプレッシャーを感じますか?
他人のせいにするとどうなるか
社員のストレスを減らす
お手本になるということ
やってみよう
第7章 自分の能力を開花させる技術
――自分の持ち味を生かす
自分の強みと弱みを知る
学ぶのをやめたとき、人は終わる
あなたがやりたいことは何か
高い実績を維持するには
リーダーシップ・スタイルを確立する
リーダーシップ・スタイルの特徴を書いてみよう
自分の本当の姿を知る勇気はありますか?
正しい行為は報われると信じていますか?
公平だと信じてもらうこと
「利己的な親分」がもたらす弊害
信頼の構築はあなた次第
勇気を出して発言しよう
リーダーシップのエッセンスとは?
威圧的なリーダーシップは部下を委縮させる
安全策を取ることの危険性
やってみよう
第8章 正しい疑問を持つ技術
――視野を広げるための訓練
大きな問題を解決するには、時間とリソースを使う
すべての答えを知る必要はない
疑問を持つ習慣を身につける
生活のなかに思索の時間を作る
思索を推奨する組織へ
未来のために
やってみよう
フレームワーク
謝辞
注
略歴
[著者]
ロバート・スティーヴン・カプラン
Robert Steven Kaplan
ハーバード・ビジネススクール教授、上級副学部長。他にも、インダバ・キャピタル・マネージメント社の共同設立者にして現会長、ドレイパー・リチャーズ・カプラン基金(ベンチャー・フィランソロピー企業)の共同議長を務める。カンザス州出身。カンザス大学で学士号を、ハーバード・ビジネススクールでMBA を取得した。
専門はマネジメント・プラクティス。ハーバード大学のMBAプログラムではさまざまなリーダーシップ講座を担当している。著書に、『ハーバードの自分を知る技術』(CCCメディアハウス)がある。ハーバード・ビジネススクールのリーダーシップ関連のケースを数多く執筆。『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌で発表した2本の論文“What to Ask the Person in the Mirror”と“Reaching Your Potential”は高い評価を受けた。
2005年にハーバードで教鞭を執りはじめる前は、ゴールドマン・サックスに22年間勤務し、さまざまな管理職を歴任。副会長としてグローバル投資銀行部門と投資運用部門の監督責任を担った。また、同社で若手リーダーの育成にも尽力している。
キャリアを通じて、若手から中堅まで、数多くのプロフェッショナルのコーチングを行ってきた。現在では“キャリア相談室”さながらに、学生だけでなく社会人までもがハーバード大学のカプラン教授の部屋を訪れ、キャリアや人生について相談を行っている。
[訳者]
福井久美子(ふくい・くみこ)
英グラスゴー大学大学院英文学専攻修士課程修了。英会話講師、社内翻訳者を経て、現在はフリーランス翻訳者。主な訳書に『ハーバードの自分を知る技術』(CCCメディアハウス)『スピーチ世界チャンプの魅惑のプレゼン術』(ディスカバヴァー・トゥエンティワン)『パリジェンヌ流 デュカタン・ダイエット』(講談社)などがある。
●アートディレクション/宮崎謙司 lil.inc(ロータス・イメージ・ラボラトリー)
●デザイン/井上安彦 lil.inc(ロータス・イメージ・ラボラトリー)
●校閲/円水社