「仕事が終わらない」を抜け出す200のアイデア パンク寸前の自分を守る超仕事削減術

「仕事が終わらない」を抜け出す200のアイデア
ローラ・スタック 著

前田雅子 著

  • 書籍:定価1650円(本体1,500円)
  • 電子書籍:定価1320円(本体1,200円)
  • 四六判・並製/264ページ
  • ISBN978-4-484-13122-1 C0030
  • 2013.10発行

その仕事、本当に必要ですか?――残業に価値はない。生産性を高めるために本当に必要なのは、「仕事量を減らして、より大きな結果を出す」こと。終わりの見えない「仕事の山」から自分を救い出そう!

書籍

Amazon 7net 楽天BOOKS

電子書籍

Amazon kindle 楽天kobo ibookstore honto readerstore 紀伊國屋書店 booklive

内容

その仕事、本当に必要ですか?

残業に価値はない。
生産性を高めるために本当に必要なのは、
「仕事量を減らして、より大きな結果を出す」こと。
終わりの見えない「仕事の山」から自分を救い出そう!
合言葉は、「減らして、減らして、とことん減らす」。

より多くの仕事をこなすことは、必ずしもいいことではない。

本当に重要なのは「結果」だ。
ただ仕事をこなすことでも、働いた時間の長さでもない。
忙しいことと生産的であることは別なのだ。
あなたがオフィスにどれだけ長時間いようが、
やることをすべて終わらせようが、誰も気にしない。
人々の関心は、あなたが出した結果と、その価値だけだ。  (本文より) 

STEP 1 やるべきことを決める
――自分の生産価値を知り、重要なタスクを見極める
STEP 2 スケジュールを立てる
――決断は素早く、好まない仕事には「ノー」
STEP 3 集中する
――マルチタスク・完璧主義・無駄な人付き合いはNG
STEP 4 新しい情報を処理する
――同じ情報に何度も触れない(捨てるか、すぐ実行する)
STEP 5 ワークフローを円滑にする
――機能的でないものはすべて取り替え、がらくたは捨てる
STEP 6 自分をコントロールする
――睡眠・食事・運動、そして、心の健康も忘れずに

はじめに(抜粋)

 ある日のこと。私は、「フォーチュン100」にランクインする電気通信会社のために講演をすることになっていた。会場に入っていくと、ひとりの女性社員が近づいてきた。表情は暗い。「あなたに言いたいことがあるんです」と彼女は言う。「あなたをお迎えするのは気が進みません」
 私は少し戸惑った。まだひと言もしゃべっていないのだ。「本当に?」私は答えた。「よかったら、そのわけを教えてくれます?」
「もちろんです」彼女は続けた。「私はもっと生産的になんてなりたくないんです。一生懸命働いています。1日12時間、死にものぐるいで働いて、やることも本当に多すぎる。だから、『少ないリソースでたくさん仕事をこなせ』なんて言うコンサルタントの話は聞きたくありません。私は、仕事の量を減らして、より大きな成果を出したいんです」
私はピンときて、こう断言した。「まさにそのお手伝いをするために、私はここに来たんです」
 より多くの仕事をこなすことは、必ずしもいいことではない。あなたが1日のうちに、取るに足らない37の仕事をするのと、大きな効果をもたらす仕事を7つこなすのとでは、どちらが上司に好印象を与えるだろう? 1日8時間労働の人は、12時間労働の人よりも生産的になり得ないのだろうか? あなたには答えがわかっているはず。本当に重要なのは「結果」だ。ただ仕事をこなすことでも、働いた時間の長さでもない。忙しいことと生産的であることは別なのだ。あなたがオフィスにどれだけ長時間いようが、やることをすべて終わらせようが、誰も気にしない。人々の関心は、あなたが出した結果と、その価値だけだ。
 現代の典型的なビジネスパーソンの「やることリスト」にあるタスクをすべてやろうと思ったら、何百時間もかかるだろう。タスクをこなすよりも、計画して、優先順位をつけるのにもっと時間がかかってしまう! 大きく膨れあがった「やることリスト」を整理し直すのは、時間の無駄でしかない。それよりも、本当に重要なことを軸に生活を組み立てるべきだ。自分にとって価値の高いタスクを見極め、時間を確保し、集中して実行するための、体系的なワークフローを作りあげよう。
 やることを抱えすぎて、どうにかして自分の時間を取り戻したいと願っている人も、真剣に取り組めば必ずできる。本書で紹介する、論理的で、かつ直感的に実践できるワークフローに従えば、スケジュールは意のままだ。最終的には、自分の好きなように使える時間を1日に90分(もしくはそれ以上)取り戻すことができるだろう。

目次

INTRODUCTION 必要なのは「減らす」こと
CHAPTER 01 やるべきことを決める
 なぜ、やることがそんなにたくさんあるのか?
あなたの生産価値は?
 時間を無駄にしているものは?
 あなたの時間はどこへ?
「やることリスト」に残るものは?
 トリアージ:戦時の優先順位づけに学ぶ
 まとめ――PWFステップ①
CHAPTER 02 スケジュールを立てる
 スケジューリングの基本
 タスクにかける時間をさらに減らす
 「ノー」と言えるようになる
 会議から時間を救え
 決断のジレンマ
 まとめ――PWFステップ②
CHAPTER 03 集中する
 あなたの気を散らすもの
 外からの邪魔ものへの対処法
 内なる邪魔ものへの対処法
 テクノロジーの束縛から逃れる
 集中力を助けるもの
 集中力という技
 まとめ――PWFステップ③
CHAPTER 04 新しい情報を処理する
 溢れる情報をコントロールする
 ファイリングのテクニック
 あなたに合った時間管理法
 情報管理の基本
 6D情報管理システムTM
 メール決定ツリー
 まとめ――PWFステップ④
CHAPTER 05 ワークフローを円滑にする
 秩序をつくる
 人的な問題
 マイクロマネジャーの対処法
 非効率性と障害物を取り除く
 常に改善し続ける
 継続的に再評価する
 まとめ――PWFステップ⑤
CHAPTER 06 自分の能力をコントロールする
 あなたのエネルギー
 よい睡眠をとる
 食事に気をつける
 こまめに体を動かす
 もっとハッピーに
 エネルギーを注ぐ
 まとめ――PWFステップ⑥

略歴

[著者]
ローラ・スタック Laura Stack
「ストレスの高い企業における生産性の向上」を専門とするコンサルティング会社プロダクティビティ・プロ代表。職場で成果を上げ、非効率性を減らし、時間を節約することによって利益を向上させることをテーマに、講演やセミナーを行っている。2011~2012年には全米講演家協会(NSA)会長を務め、最も優れた講演家に贈られるCPSの称号を持つ。20年にわたって生産性向上の指導を行い、クライアントはウォルマート、シスコシステムズ、UBSフィナンシャル・サービス、ハインツ、バンク・オブ・アメリカなど多数。著書に『定時に帰る仕事術』『仕事のポーション』(ヴィレッジブックス)などがあり、インターネットで配信している月刊ニュースレターは38カ国で購読されている。マイクロソフト、3M、ゼロックス、オフィス・デポの広報業務を担い、デイタイマーのスケジュール帳の企画も行っている。生産性のエキスパートとして、CBSやCNN、ブルームバーグ、ニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナル、ワシントン・ポストなど数々のメディアに登場。コロラド州デンバーに、夫と3人の子供と暮らす。[訳者]
前田雅子(まえだ・まさこ)

東京女子大学およびオレゴン大学を卒業後、月刊誌「日経ウーマン」編集部、週刊誌「ニューズウィーク日本版」編集部などを経て、現在はフリーランスの編集者・翻訳者。
●ブックデザイン/萩原弦一郎+橋本 雪(デジカル)
●組版・DTP/玉造能之(デジカル)

Twitter