人が集まる「つなぎ場」のつくり方 都市型茶室「6次元」の発想とは

人が集まる「つなぎ場」のつくり方
ナカムラクニオ 著
  • 書籍:定価1540円(本体1,400円)
  • 電子書籍:定価1232円(本体1,120円)
  • 四六判・並製/224ページ
  • ISBN978-4-484-13236-5 C0030
  • 2013.10発行

東京荻窪にあるブックカフェ「6次元」はカフェとギャラリーと古本を扱う空間だ。詩人の朗読会やハルキストが集う店として、サロン的な空間に成長した。情報ビオトープとしてのカフェ、人と人とがつながる空間としてのカフェから、未来のカフェを模索する。

★著者、ナカムラクニオ氏オリジナルのCMをYou Tubeで見ることができます。

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内容

人を引き付ける注目のブックカフェ+ギャラリー「6次元」。
6次元発の情報はなぜ人々に届くのか?

 
東京荻窪にあるブックカフェ「6次元」はカフェとギャラリーと古本を扱う空間。
最近では谷川俊太郎氏やミナ ペルホネン皆川明氏などの朗読会や
ハルキストが集まる店として、多くのメディアに取り上げられ、
サロン的な空間に成長しています。
6次元がなぜ人を集めるのか、さらに未来のカフェの姿を模索します。

「6次元は魂の路面電車の停留所」――谷川俊太郎

■ 家が「。」だとしたら、カフェは「、」 
■リノベーションは、場の記憶をつなぐ装置
■崩壊する情報カースト制度
■恋も人間関係も「需要と供給のバランス」で決まる
■ツイッターは「自動文学」
■身体は受信機であり発信器   
■ヒトペディア《Hitopedia》の可能性
■仕事をつくる「創職系」になる

もくじ

はじめに
 
01 6次元とは何か?
 
 自分が何をしたいのか知る方法  
 都市型茶室のつくり方  
 家が「。」だとしたら、カフェは「、」  
 「1人は好き。独りは嫌い」の法則  
 今さら遅いが、ちょうどいいタイミング  
 どんな夢も、紙に書けば「計画」になる 
 
02 実験喫茶の誕生
 リノベーションは、場の記憶をつなぐ装置  
 恋も人間関係も「需要と供給のバランス」で決まる  
 夢が叶う魔法のレシピ 
 人間が空間をつくり、空間が人間をつくる  
 全盲のピアニストは何を写したか? 
 
03 カフェ化する都市
 珈琲は、飲み薬。本は、読み薬  
 3・11以降、カフェは何が変わったか?  
 東京は、カフェ化している  
 カフェは日常から離れ、自分に近づく場所  
 たまり場の日本史  
 たまり場としてのカフェはいつ生まれたか?  
 なぜ、たまり場が必要なのか?  
 カフェは情報を培養する装置  
 
04 BOOK BANGが起きている
 世界は自分用にカスタマイズされていく 
 ドラマは夢を見るために、ドキュメンタリーは目覚めるためにある  
 本が拡張する「ブックバン」  
 ツイッターは「自動文学」  
 紙の装丁家ではなく、場の想定家になる  
 五感で語感を楽しむ  
 本は「読む」のではなくて「感じる」メディア  
 読んでから考えるのではなく考えてから読む  
 
05 本がライブになった日 
 BOOK LIVEのあたらしい形  
 身体は受信機であり発信器  
 ヒトペディア(Hitopedia)の可能性  
 「伝える」と「伝わる」は違う  
 共有ではなく共鳴すること  
 
06 なんとかナイトの成功
 書道ナイトで観客号泣  
 文房具ナイトという発見  
 なんとかナイトでコミュニティ再生  
 金継ぎナイトは、何を修復したか?  
 
07 ミニマルメディアの可能性
 人と人をつなぐ「つなぎ場」のつくり方  
 ミニマルメディアの日本史  
 読書会というあたらしい「居空間」  
 なぜ世界中から村上春樹取材が殺到するのか  
 ふたいサロンのネットワーク力  
 夜サミという秘密サロン  
 
08 デジタルハラッパであそぶ
 デジタルハラッパとは、何か?  
 民藝運動に学ぶコミュニティづくり  
 学び場のつくり方  
 仕事をつくる「創職系」になる  
  キノコに学ぶ場づくり  
 
09 あたらしい世界のつくり方
 アタマンダラあそび  
 ダライ・ラマから学んだこと  
 崩壊する情報カースト制度  
 エディトリアルシェアリング  
 世界はすでにつながっている  
 
10 Book to the Future
 6次元という未来の本    
 あなたにとって、6次元とは何ですか?
 
おわりに  
 
6次元/年表  

はじめに

 1+2+3=6 
 1×2×3=6

「6」は、絶対的な数字なのだそうです。
それを証明するかのように6角形が自然界にあふれています。
特に美しいものや強いものの象徴として。
蜂の巣 、光の乱反射、水や雪や鉱物の結晶。
ボリビア、ウユニ塩湖で見た6角形の白い大地。
北アイルランド、ジャイアンツコーズウェイの6角石。
タヒチで一緒に泳いだウミガメの甲羅。
ここ数年、感動した瞬間、
目の前はいつも不思議な6角形で
埋め尽くされていました。
6角形に魅せられて、6に取り憑つかれ、
ようやく完成した秘密基地の名前を「6次元」
と名付けました。 
古いもの、新しいもの、2次元も3次元も、
すべて受け入れてくれる異次元空間、それが6次元です。
この本は「あたらしい世界をどうやってつくるか」が、テーマ。
その方法を、わかりやすく書いてみたいと思います。

略歴

[著者]
ナカムラクニオ
6次元店主/映像ディレクター。
1971年東京都生まれ。荻窪にあるブックカフェ「6次元」店主。フリーランスで美術や旅番組などのディレクターとして番組制作に携わり、これまでに訪れた国は40ヶ国以上。趣味は、世界の本屋さんとカフェ巡り、古文字収集、 うつわの金継ぎ。

●文・写真・図/ナカムラクニオ
●協力/道前宏子(6次元)
●デザイン/有山達也、岩渕恵子(アリヤマデザインストア)
●プロデュース・編集/石黒謙吾
●編集/小林祐子
●制作/ブルー・オレンジ・スタジアム

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