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誰でも人前で台本なしに10分間話せるようになる本
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誰でも人前で台本なしに10分間話せるようになる本

誰でも人前で台本なしに10分間話せるようになる本

その場でスピーチを依頼されても、いきなりプレゼンする羽目になっても、どんなムチャぶりをされても……舞い上がらずにしっかり話せる! 俳優教育のプロが教える画期的コミュニケーション力養成法。

  • 書籍:定価1650円(本体1,500円)
  • 電子書籍:定価1320円(本体1,200円)
  • 2013.12発行
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内容

「人前でスピーチするのが苦手」
「明日のプレゼンが憂鬱」
「どうしても緊張でカチカチになってしまう」

・・・・・・

そんな悩み、あなたももっていませんか?
「話し方」本がブームになるのは、こういう悩みを抱える人たちが多いということでしょう。

ただ、そうした「話し方」本で語られる「テクニック」や「ルール」は、
スピーチやプレゼンを“無難にこなす”には役立つかもしれませんが、
“人を動かす”本当の意味でのコミュニケーションができるわけではない、
と感じている方も多いのではないでしょうか。

本書では、インプロ(即興)を中心とした演劇トレーニングを
ビジネス・一般研修に応用している著者が、

・緊張に負けない力をつける
・表現力や創造力を高める
・臨機応変力、自発性など様々な人間力を養う

ための方法と実践を紹介します。
本書を読んで、あなたの人生をあなたが主役の劇場に変えてください。

はじめに

 テクニックなんてひとつも使わずに話し上手になる方法があります。そのカギは即興力です。小手先のテクニックや表面的な理論・ノウハウに頼ってきた人は、もうそんなものは捨ててしまってはいかがでしょうか。
 緊張に弱いのに、テクニックや理論で武装しても、結局ラクにはならないし、いくら入念に準備をしても、不測の展開になると途端にガタガタと崩れて対応できなくなります。本番に強くなってしまうのが、最も簡単で根本的な解決策です。
 本書はスピーチやプレゼンの本でありながら、これまでのようにテクニックやノウハウを紹介するものではありません。誰もが即興力を発揮して、個性的で創造的なスピーチができるようになるための本であり、総合的な人間力の向上に目を向けた本です。
 
 これらのメソッドはすべて、世界最前線の俳優トレーニングから生まれました。
 私は、芸術家であることと教育者であることの両方を大事にしています。人生の半分以上、演劇と関わり、劇作家として演出家として、指導者として研究者として、また俳優として現役で活動しています。もともとは日本の演劇界を変革したいという思いで研究・開拓した世界最前線の俳優トレーニングですが、現在は対象領域を広げて、ビジネスに携わる方や一般の方々向けの教育や研修としても応用させています。
 とくに、インプロヴァイゼイション(即興)の力はとても魅力的です。よく見かける「魔法のような」とか「奇跡の」という形容詞が、まさに事実として当てはまるのです。みなさんも、今以上に即興力が身につき、俳優のような豊かな表現力を手に入れられたなら、きっと世界が変わると思いませんか?
 スピーチやプレゼンでは、たんに原稿を読み上げるのではなく、その場の空気を読みながら個性溢れる話ができるようになります。緊張が自信に変わり、不安が楽しみに置き換えられます。聞き手の心が動き、空間を巻き込めるようになります。
 人生はまさに即興そのものなので、ビジネスにかぎらず実生活全般において、これまでとは異なるパフォーマンスを世に示せるようになります。
 
 なぜ俳優トレーニングがそんなにも優れているのか。なぜ海外の優良企業が演劇を研修に取り入れているのか。それは、シェイクスピアが「この世は舞台、人はみな役者」と言ったように、人生は演劇と同様であり、逆に言えば演劇は人生そのものであるからです。つまり、俳優はありとあらゆる人生を、大勢の人の前で、自然にリアルに表現しなければいけないので、俳優トレーニングは人生のトレーニングにもなるのです。
 
 演劇は2500年以上、人の心に訴え、人の心を動かすことを考えてきました。ビジネスの世界でも真剣に人の心を動かすことを考えているのはわかりますが、多くはいまだに人の心を騙すことばかり考えて、テクニックやノウハウばかりが氾濫しているように思います。
 演劇は、人の心を動かす本質的な力を長いあいだ求め、そして培ってきたのです。人間は不自然さを嫌うので、自然さを求めました。人間は退屈さを嫌うので、楽しさを求めました。人間は共感したいので、真実味と物語性を求めました。そして、長い歴史の果てに、こうした理想をすべて生かせる方法を発見したのです。そう、それが即興力なのです!
 
 2013年11月   別役慎司
 

目次

はじめに
 
第1章 どうして日本人は話し下手なのか
受け身が身についている
右へならえの教育制度が、リスクを冒さない子供を作る
不正解を恐れる呪縛が積極性を奪う
ソーシャルゲームが自己表現力を衰えさせる
表現しない若者たち
表現できない大人たち
話し下手のからくり
話し上手な人は、瞬間的な反応力に優れている
空気を読むにはどうすればいいか
空気を共有するには? 空気を作る、巻き込む
 
第2章 あらゆる場で「即興力」を発揮する!
人生は即興そのもの
会議で即興力を発揮する
恋愛で即興力を発揮する
悪徳商法から身を守るときに即興力を発揮する
窮地に追い込まれたときに即興力を発揮する
アイディアを出さなければいけないときに即興力を発揮する
街で困った人を見かけたときに即興力を発揮する
【即興力テスト】こんなシチュエーション、あなたならどうする?
 
第3章 日常の会話から試せること12集
①自分の口癖をチェックしてみる
②ファーストコンタクト実験
③空気から離れて、空気を読む
④相手のパスを肯定的に返す・⑤否定的に返す
⑥相手にパスを出す
⑦「聞く」と「話す」のバランスを考えながら会話してみる
⑧ユーモアを入れてみる
⑨伏線を使ってきれいにまとめる
⑩相手のジェスチャーを観察する
⑪テンションが移るか試してみる
⑫願い事を叶えてもらう
 
第4章 スピーチ&プレゼン力を磨き上げる、テクニックではない七つの秘訣
料理のおいしさは、食材にあるのか調味料にあるのか
【秘訣1】楽しむことで緊張に強くなる
【秘訣2】空気を読み、瞬間的に言葉を返す
【秘訣3】人生経験を利用し、言葉に感情を込める
【秘訣4】失敗を恐れず、今に没頭する
【秘訣5】インスピレーションの泉からアイディアを出す
【秘訣6】虚飾ではなく、自分らしさを出す
【秘訣7】言葉にパワーを宿し、相手に好影響を与える
 
第5章 人前で、台本なしに、10分間話せるようになる
スピーチの殻を破る
台本なし、テーマはランダム。即興スピーチでどれだけ話せるか?
テーマを与えられて、準備時間10分間で、10分以上スピーチができるか?
どんな指導をすれば、10分間即興スピーチが可能になるのか?
そのうえスピーチを「劇的」にする
微細な感情力を鍛える「24の感情」トレーニング
感情のエネルギーとリアリティを持続させる「喜怒哀楽」トレーニング
どんな素材でも人を惹きつけられる「観察スピーチ」トレーニング
 
第6章 人間力を鍛えるには? 
インプロトレーニングがもたらす15の人間力
創造力&想像力を鍛える
表現力&個性&自発性を鍛える
集中力&エネルギーを鍛える
説得力・交渉力&脳力・頭の回転を鍛える
判断力・決断力&臨機応変力&緊張に負けない力を鍛える
コミュニケーション能力を鍛える
プレゼンテーション能力を鍛える
リーダーシップ能力を鍛える
 
第7章 これがインプロトレーニングの全貌だ
他のセミナーや研修と何が違うのか?
即興力がこれからの時代を生き抜く鍵になる
ビジネスインプロ
ビジネスゲーム
スピーチトレーニング
ムーヴメント・トレーニング
アレクサンダー・テクニーク
 
第8章 「殻を破る」ための心理的アドバイス10
あなたを殻にこもらせるもの
問題は不安や恐れ
自己卑下や自己嫌悪への対処
人間関係はあなたの内面の表われにすぎない
人は生まれてきて、どうしてこんなにも多くの人と交流するのか
会社は人と出会う社
自分のためか、他者のためか
人と合わせなくていい。あなたの価値観を示せ
相手に最高のイメージを重ね合わせることができれば最強
「今」にパワーがある
 
第9章 ビジネスや私生活で「違う人物」を演じられるか?
役作りというもの
別の人間を演じるということは
プロの俳優が使う役作り表とは
ロールプレイングという手法
 
第10章 人生の主役になれ
「人」の時代の到来に鍵となる俳優トレーニング
本当の個性と歪んだ個性
自分を繕うことをやめて、自分が主役だという自覚を持つ
人と同じことをするな。脇役根性を捨てろ
独白は主役の一番の見せ場。心のなかの葛藤を語ろう
人はあなたの物語に惹きつけられる
 
〈FEATHER IMPRO ACT PROJECT〉クラス紹介
殻破りインプロトレーニング/女優インプロ/劇的な会議/劇的なスピーチ/会社まるごと変革計画
専門ロールプレイヤー派遣/シアタープロモーション

略歴

[著者]
別役慎司 (べっちゃく しんじ)
劇作家・演出家・俳優訓練トレーナー・俳優・研修講師。
1975年、神奈川県生まれ。日本大学芸術学部演劇学科卒、日本大学大学院芸術学研究科修士課程修了。日大在学中に劇作家のキャリアをスタートさせ、1994年には神奈川県演劇脚本コンクールにおいて最年少で第一席に。大学院在籍時、海外派遣制度にて選抜されロンドン大学ロイヤルホロウェイ校に留学。世界最前線の俳優訓練法や演出法を研究して帰国、以来、スタニスラフスキーシステム、シアターゲーム、インプロヴァイゼイションといった世界標準のメソッドを提供している。大原高等学院、劇団ひまわり、東京アニメーションカレッジ専門学校、VANZ ENTERTAINMENTなどの外部講師も歴任。
現在はSTONEψWINGS アクティングスクール校長、株式会社ASCEND FEATHER代表取締役、FEATHER IMPRO ACT PROJECT代表として、俳優指導を行うかたわら劇団活動にも力を注ぎ、脚本・演出・出演をすべてこなす。最近では世界の俳優訓練法をビジネス教育や一般教育に応用した新分野を開拓、インプロトレーニングやスピーチ・プレゼン指導を積極的に展開している。財団法人JBS日本ビジネスセミナー協会認定研修講師。

☆FEATHER IMPRO ACT PROJECT
 http://www.feather-project.com

●企画協力/企画のたまご屋さん
●編集協力/片桐克博(編集室カナール)

●装丁/轡田昭彦、坪井朋子
●本文組版/朝日メディアインターナショナル