だから、50歳から片づける
いま、できることを続ければ、明日も、10年後も安心できる
50歳は片づけ適齢期。
人生の折り返し地点を過ぎたいま、片づけた人からラクになれます!
めざすのは、完璧な片づけではなく、心地いい暮らし。
・「1日5分」スモールステップで、リバウンドなし
・ひとつものを手放せば、どんどん手放せるようになる
・少しずつ片づけると、ものと向き合える
5年間で6,000人以上の受講生にアドバイスをしてきた著者が伝える、50代ならではのものの手放し方や増やさないコツ、ラクにできる収納。
東日本大震災を経験した著者の非常時の備え、ラクする家事習慣、家族の片づけなど、いますぐできる具体的な片づけが満載。
- 書籍:定価1430円(本体1300円)
- 電子書籍:定価1144円(本体1040円)
- 2022.05.28発行
はじめに
こんにちは。整理収納アドバイザーの阿部静子と申します。普段は「お片づけ講座」やセミナー、地元仙台でご自宅にうかがう「片づけサポート」などを行っています。「お片づけ講座」の受講生は20代から80代まで、5年間で6,000名以上の方が参加されました。
私はいま55歳ですが、60代以上の受講生の多くは、「年々体力、気力が落ちる」「もっと早くに片づけを始めればよかった」とおっしゃいます。みなさん、頑張ってずいぶんお宅をすっきりさせた方々です。
たしかに50代は体力、気力があり、取捨選択の判断も早く、まさに50代こそが片づけを始めるのにぴったりなときだと教えられました。
ちょうど子どもが大学生や社会人となり、手がかからなくなる頃です。わが家も娘がひとりいますが、同じくらいの年齢です。
また、人生の折り返し地点を過ぎ、「親の介護がいつ始まるかわからないし、自分だって何があるかわからない。いまのうちに片づけよう。それから楽しもう」という思いを抱かれ受講される方が、多くいらっしゃいます。片づくと、時間と気持ちに余裕が生まれます。
ずっとやりたかった趣味を始める、仕事を始める、資格を取得するなど、みなさん新しい一歩を踏み出され、キラキラ輝き出します。自分の機嫌がよくなれば、家族にも伝わり、家族もみな、気持ちよく過ごせるようになります。(略)
さらに片づけは、50代ならではの局面をも助けてくれます。
私の父は4年前、義父は1年半前にそれぞれ亡くなりましたが、当時、病院の往復などで忙しく過ごしていました。以前の散らかった家でしたら忙しくなればどんどん乱れていき、帰宅しても片づける余力はなく、ぐったりしていたことだろうと想像できます。
でも、片づいた空間では散らかりにくくなり、家事の時短に。何よりほっとくつろげる空間は、明日への活力につながりました。私たちの年代はいつ家族が、自分が病気になるかわかりません。でも、片づけはそのときを手助けしてくれることは確かです 。
もくじ
序章 50代は片づけ適齢期
「1日5分」スモールステップでリバウンドなし
「片づけても、また散らかる」をなくす
捨てるのは、人のものでなく「自分のもの」 など
第1章 玄関──「狭い」「簡単」「達成感」で片づけられる
靴を手放せれば、ほかのものも手放せる
5分で完成「家に帰りたくなる玄関」
ロングブーツは履くのが面倒なら手放す など
第2章 クローゼット──季節ごとアイテム別3着で、すっきり
50代がはじめに手放す服は「毛羽立ち」「色あせ」「ヨレ」
洋服は3着だけ残して捨てる
フリマアプリで逆にものを溜めない「選別」「期間」 など
第3章 キッチン──コツは「分ける」と「代用」
キッチンは5エリア別に片づけ
食器はちょっと足りないくらいがちょうどいい
ムリなく叶えられる、ものが出ていないすっきりキッチン3か条 など
第4章 リビング──ちょい置きをやめて、きれいをキープ
探しものとサヨナラ。「スマートフォン」から定位置を決める
ちょい置きであふれたテーブルを片づけると、リビングの印象が変わる
家族が「きれい」をキープできるリビング3か条 など
第5章 洗面所・トイレ──ものは出さず、8割収納
洗面台の上の「出しっ放し」とサヨナラし、衛生的に
タオルは溜め込まない。洗濯物は立ってたためばストレスフリー
すっきりトイレ空間のための7つのコツ など
第6章 押し入れ・思い出のもの──「いつか使う」は幻想
はじめに捨てるべきものは箱
好みでない「いただきもの」は2か月後に手放す
来客用布団、座布団、婚礼家具。いまこそ手放して身軽になる など
第7章 50代は当たり前をなくし、ストレスを手放す
家中のマットをやめたら、いいことずくめ
キッチンにある「当たり前」をなくし、「手間なし、衛生的、すっきり」
朝にラクする「二度手間でも溜めない」「夜ルーティーン」 など
第8章 家族の片づけ
同居の子どもの片づけはペットボトルから
実家は、少し片づけばいい
遺品整理をするとき、大切な気持ちの持ち方 など
第9章 地震から身を守る片づけ──仙台で東日本大震災を経験し、学んだこと
安心・安全は自分たちで作る、ものが少ない暮らし
大切な備蓄のために、不要なものを手放す
食品の備蓄はふたつに分け、非常食はすぐ食べられるもの など
著者略歴
阿部静子(あべ・しずこ)
整理収納アドバイザー、フリーアナウンサー。
宮城県仙台市生まれ・在住。夫と高校生の娘の3人暮らし。旅行会社での添乗員、航空会社地上職を経て、フリーアナウンサーに。28歳のときミヤギテレビ「OH!バンデス」初代リポーターになり、結婚・出産を経験しながら16年間務めた。
49歳のとき、体調不良によって休養。そのときに整理収納アドバイザーの資格を取得。その後「片づけの先にあるハッピーを多くの方に伝えたい」「元片づけが苦手な自分だから伝えられることがある」と整理収納アドバイザーとして講演・講座を中心に活動を開始する。
「すぐ片づけたくなる」「ラクにできる」「ハッピーになれる」片づけメソッドは講座で大人気。5年間で6,000人以上の指導を行う。コロナ禍でも年間100回ほどオンラインを中心に、講座を開催。整理収納アドバイザー2級認定講師。2019年度、2021年度優秀講師として表彰される。整理収納コンペティション2019プロ部門ファイナリスト、片づけ大賞2019プロ部門ファイナリスト。
著書に『ハンカチは5枚あればいい』(すばる舎)がある。
ブログ「部屋にも自分にも自信が持てる!整理・収納術」
https://ameblo.jp/shizuko-happylife/
撮影*河内 彩
ブックデザイン*吉村朋子
校正*株式会社 文字工房燦光
協力*NPO法人 企画のたまご屋さん