ようこそイタリア、スローフードの旅
イタリア・スローフード協会お墨付きのオステリア45軒の厨房で、シェフから直接教わった秘伝のレシピ&調理のコツ。ミラノ在住の著者ならではの本物のイタリア料理ガイドです。『フィガロジャポン』連載に加筆。
- 電子書籍:定価990円(本体900円)
- 2005.09.07発行
目次
はじめに
ピエモンテ州
イル・チェントロ
肉詰めパスタにソースが絡む、アニョロッティは驚きの軽さ。
マルスピーノ 地元産チーズと海の幸の、おいしい結婚。
ボッコンディヴィーノ これがタルタル? うっとりする、食感と甘み。
イル・ガット・エ・ラ・ヴォルペ
メニューのない店で、希少なティンカに出合う幸せ。
インペロ さっぱり自家製ソースが美味。夏のつめたい仔牛肉料理。
ヴィネリア・デルトーナ ワインゼリーに包まれた、香り高い苺のお姫様。
シチリア州
エル・ペスカドール ねっとりした食感と塩味、辛党を虜にする鮪のカラスミ。
ラ・ペットラ 漁師の賄いから生まれた、魚の味わい深い海のクスクス。
カンティーナ・シチリアーナ 甘みが和音のように重なる、“地味うま”のパスタ。
アンティカ・フォカッチェリア・サン・フランチェスコ
パレルモの下町っ子が愛する、モツとチーズの深い味わい。
ヴェネツィアーノ コーヒーよりも抹茶に合う!? 香ばしいピスタチオのケーキ。
ヴィッラ・ライーノ シチリアの村で供される、真夜中のスローフード。
トスカーナ州
マリオ “大家族の食卓”のような店で、優しい味のパンのスープを。
ラ・ボッテガイア 羊乳の甘い香りと風味の、もち肌ペコリーノに陶酔。
ラ・ロッカ 噛むほどに旨みが増す、キアニーナ牛のステーキ。
ラクオリーナ 暖炉の熾火でとろとろ煮た、ほっくり優しい豆の味。
イル・パッセッジュロ 脂がとろけ、ハーブが香る、未体験の味覚。
リグーリア州
アクアサンタ オリーブオイルが鼻を擽る、正真正銘のフォカッチャ。
オステリア・デル・ボルゴ
優しい風味が口に広がる、燻し栗のしこしこニョッキ。
ダ・カゼッタ 時代の支配者を欺いた、謎の魚料理。
イル・チリエージョ 桜の木の傍らで味わう、さっぱり味のイワシ料理。
リ・アミーチ 華麗な文様入りパスタを、松の実ソースで召しあがれ。
リバ・デル・ソーレ 太陽の匂いのワインを忍ばせた、繊細なチーズトルタ。
フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州
アッラ・パーチェ チーズのブレンドが決め手、こんがり香ばしいフリコ。
アル・マリナイオ 春の新芽のパワー入り! ビタミン豊富な絶品リゾット。
イル・ペッティロッソ
ふわふわ、アツアツのフリットは、揚げたてを白ワインと。
ダ・ジョヴァンニ ドイツ風の茹で豚料理は、あっさり味の健康食。
アッラ・ルーナ 異国情緒の中で味わう、ほのかに甘~い杏入りニョッキ。
ダ・オット フリウリ州最北の町に伝わる、二百年来変わらぬレシピ。
カンパーニア州・バジリカータ州・カラブリア州
ラ・ランテルナ 太陽の香りのポモドーロは、コシの強いパッケリで。
ア・パランツァ 海水でさっとひと煮たち、アクア・パッツァは男の料理。
ラ・ペルゴラ 水牛のマンマ、ありがとう! 夏だけのこっくりパスタ。
ダ・ペッペ ロトンダ村の名物ナスに、胃袋も心も癒されて。
ラ・ロンディネッラ
農閑期に手間暇かけて作る、ウルトラ級の素朴なドルチェ。
オステリア・デル・ペスカトーレ
おおらかな笑い声がBGMのトロペア家庭料理を堪能。
ロンバルディア州
ヌゥオーヴォ・マチェッロ
食欲をそそる香りに深呼吸、黄金色の骨付きコトレッタ。
クロタスク 裏山の天然洞窟が生み出す、幻のブレサオラを訪ねて。
アダルジーザ イタリア流そばの楽しみ方、チーズ入りの素朴なおつまみ。
ラツィオ州
ソラ・マリア・エ・アルカンジェロ
独特の苦味としゃきしゃき感、ローマ発祥の贅沢な冬野菜。
ザンパーニャ 諸説が飛び交う、カルボナーラの真相に迫る。
ラ・ルナ・ピエーナ 古代ローマ人の知恵、医食同源の季節野菜で健康に。
イ・ティネッローニ 現代に復活した、古代ローマのテールシチュー。
サルデーニャ州
チーカッパ サルディーニャの至宝ドルチェ、元祖セアダに夢心地。
イル・カミネット 征服者の置き土産、紀元前から伝わるカラスミの味。
レティツィア 生命力の源、サルデーニャの風土が育む薬草ディッシュ。
おわりに
著者
池田律子(いけだ りつこ)
イタリア料理・食文化講師、フードコーディネーター。
兵庫県西宮市生まれ。甲南大学卒業後、日本航空勤務を経てイタリア国立ペルージャ大学に留学。94年ミラノで料理教室をはじめ、01年からは宝塚、南青山のスタジオでも料理教室を開催。06年にベースを日本に移し、日伊での取材・講演活動のほか、大手百貨店のイタリア展など食にまつわるイベントプロデュースも手がけ、大学でも教鞭をとる。著書に『イタリアのおいしい旅』『旅して見つけた イタリアの保存食レシピ』(CCCメディアハウス)がある。