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凡人起業 35歳で会社創業、3年後にイグジットしたぼくの方法。

凡人起業
小原聖誉 著
  • 書籍:¥1,500(税別)
  • 電子書籍:¥1200(税別)
  • 四六判・並製/224ページ
  • ISBN978-4-484-19206-2 C0034
  • 2019.3発行
会社や上司に文句を言うより、自分で意思決定できる人生、選んでみませんか?
「起業」を徹底的に因数分解して、凡人でもうまくいく方法、見つけました!

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内容

凡人には凡人の戦い方がある!
「凡人起業ドリブン」で起業をハック


今の日本は個人のエンパワーメントがしやすい時代であり、
起業するリスクは一般に考えられているより格段に低いです。

意識が高い人に限らず、普通に仕事をしてきた人なら誰でも起業はできます。

ただし、問題はロールモデルがないこと。
本書では、スタートアップと大企業の双方を経験、
起業&イグジットを成功させた著者が、
自らをロールモデルに 「凡人のための起業のしかた」について、
マインドとスキル両面から説明します。


あなたは仕事ができる人材でありながら起業など考えもせず、
もしかしたら会社で「消化試合」をしてしまっている
もったいないサラリーマンになってはいませんか?

そんなあなたに、本書は「起業」の視点を注入します。
それが「起業を民主化」し、ひいては日本全体の生産性を上げ、
日本の未来を明るくすることにつながると思うからです。



はじめに

「凡人起業」と聞いて、何を思われたでしょうか?

「“凡人”と“起業”? “凡人”が“起業”するの?」
「できっこないでしょ。矛盾してるよ!」

 たしかに、「起業家」というと、東大や早大、あるいはハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得したような“やり手”や“天才”というイメージがあるかもしれません(ぼくは昔そう思っていました)。
 そもそも「凡人」とはなんでしょう?(ここでいかにも凡人らしく、『岩波国語辞典』を引いてみます)。

  ぼんじん【凡人】特にすぐれた点もない人。普通の人。また、つまらない人。

 ……身も蓋もありません。ちなみに、みなさんは次のような特徴に、いくつか心当たりはないでしょうか。

・課題や提出物は締め切り近くになってからやりだす(夏休みの宿題は最後の2日前くらいからやり始める)
・三日坊主
・誘惑に弱い(健康に悪いと思いつつ飲み会のあとはラーメンで〆る)
・報告会や会議でアドリブができない
・偉い人と話すと緊張する
・グループワークが苦手(頭のよさを競争する感じがいや)
・相手によい質問ができない(知的処理能力がない)
・メディアに登場する起業家を見て「みんな天才だな」と感心する
・過度ではないものの心配性でリスクが気になる
・「いつかは起業する」とずっと吹聴している

 これらはみな、凡人なら思い当たるふしがある事柄ではないでしょうか。ぼくはこのすべてが当てはまります。

 たとえば、ぼくが卒業した大学は、東大や京大でも私学の雄でもなく、「日東駒専」と称される、ごく平均的といわれる東洋大学です。
 学生時代は意識高い系に見えるように、電車では『ニューズウィーク』(もちろん日本版)と『日経新聞』を読んでいました。読んでも特に知識を得るわけではなく、完全にパフォーマンスです。いわば、「凡人らしい見栄」を張っていたわけです。
 さらには経済学部という平平凡凡な学部を、留年しています。留年した理由はアルバイトに打ち込みすぎたからですが、バイト先はこれまたありきたりな、誰でも知っている某有名ファストフード店でした。
 しかも、「打ち込んだ」と言っても、正社員や店長をめざしてマネジメントに熱心に取り組むという高い意識はなく、ただ仲間とワイワイやるのが楽しかったからです。
 留年後に就活を始めるにあたり、一流大生ではない平凡な大学生が一発逆転するためにはどうすればいいか――。
 一般的に考えれば、給料のいい大企業への就職を考えるでしょうが、ぼくの出身大学では望むべくもありません。せめて、大企業グループの孫会社に入れれば御の字。
 しかも当時は就職氷河期。大企業でもリストラの嵐が吹き荒れていた時代でしたから、中小企業に就職したらなおさら危ない……。そう考えていた矢先、「起業する」という方からお誘いを受けました。
 当時、スタートアップに関するサークルに興味半分で所属していたのですが、そこに「起業するのでインターンを募集します」という話が舞い込んだのです。話を聞きに行ったところ面白そうなので、結局そこでお手伝いをすることになり、社員になったわけです。大学3年生のときでした。
 詳細は第1章に譲りますが、そこでいろいろな経験を積んで15年後、35歳で起業するに至りました。

 起業してみてわかったのは、「凡人には凡人なりの起業の仕方、戦い方がある」ということでした。スタートアップ中は暗中模索ですから、そんなことを考えている余裕はありません。しかし、起業し、その会社を売却した今、振り返ってみると、凡人なりの起業を体系化できることに気がついたのです。それが本書で紹介する「凡人起業ドリブン」です。
 凡人とは「何もできない人」ではありません。自分が秀でていることはあまりない、と自覚している謙虚な人でもあります。
 ぼくは、「無知の知」こそ、起業で大事なことだと思っています。そう考えると、先にあげた凡人の特徴は、逆に凡人なりの戦い方に転嫁できます。下に、凡人なりの戦い方をまとめてみました。



 いかがでしょうか。凡人であることを自覚すれば、有利になりそうだとすら思えませんか? 自分を優秀だと思っていたら、自分のやり方に固執したり、やりたいことだけを掘り下げて失敗しがちです(このような起業家は多いです)。
 凡人なりの戦い方を徹底すれば、下の図のように起業家としてシフトすることができるのです。



 本書では、そんな「凡人の凡人による凡人のための起業」について具体的にお話ししていきます。
 この本を手に取っていただいた方は、起業をお考えになっているか、少なくとも起業に興味のある方だと思います。“起業できてしまった”凡人のぼくの経験談を読んでいただければ、「小原にできるのなら自分にもできそうだな」と思えるでしょう。
 そんな、起業に興味のある読者のみなさんが、「初めの一歩」を踏み出すためのお役に立てれば幸いです。

 2019年1月                     小原聖誉





目次

はじめに

第1章 なぜ、凡人が起業できたのか 〈凡人起業ドリブン・マインド編〉

スキルより時代の波に乗ることを考える
時代を先取りすると「お客様案内窓口」からでも売り込める
お金がかからない業界を選ぶ
負けない場所で先行者をめざす
起業することを事前に就職先の社長に伝える
自分の経験が生かせるタイミングを計る
会社を辞める前から起業の準備を整えておく
失敗のリスクを下げるために自分を縛る
「コツコツやる」が楽しくなる仕組みをつくる
自分の力を発揮できる場所を見つける
大企業のグループ会社に入ってわかったこと
コツコツやることの方向性を見極める
会社がなくても生きていけるようにしておく
まずは好きなことより負けなさそうなことをやる
凡人らしい戦い方を見つけて動く

第2章 凡人が起業しやすくなってきた!〈凡人起業ドリブン・戦略編〉

日本の経済力が落ちてきている
新しいビジネスで新たなパイをつくる
これから求められる“ビジネスをつくれる人材”
ベンチャーキャピタルは投資したがっている
「起業したほうが将来明るい」と考える東大生が増えてきた
しやすくなった資金調達での注意点
ベンチャーキャピタルから投資を得るときに注意すること
最初の3年で勝負する仕組みとしてVCから出資を受けるのはアリ
大きく投下すれば大きく伸びるのがITビジネス
大企業との業務提携をめざす起業もアリ
自分がしてきたことを見直せば武器は見つかる

第3章 起業したい人はコレをやろう 〈凡人起業ドリブン・スキル編〉

凡人には「やりきる仕組み」が必要
フェイスブックを「仕事場」ととらえる
業界の問題と解決策を提案して起業する
スキル00  今いる会社の社長に起業の相談をする
スキル01 競争を避ける
スキル02 毎日継続できる、レベルの低いことをする
スキル03 毎日継続せざるを得ない養成ギプスをはめる
スキル04 無料セミナーをし、資料をつくらざるを得ないよう追い込む
スキル05 自分を信用していないからヒアリングを大切にする
スキル06 誰も否定できないことを整理して先駆者感を出す
スキル07 お金がないから広報に取り上げられる工夫をする
スキル08 自分にはチャンスが少ないことを認識し、真剣に提案する
スキル09 お金の使い道が見えてから資金調達する
スキル10 社員に名前を売ってもらう。売れば売るほど営業が不要になる
スキル11 ニッチでもナンバー1と言える領域を徹底的につくる。
     そこが伸びるとトップシェアの自分たちが最も伸びる  
凡人起業ドリブンを通じて会社はどのように成長したのか
起業中の失敗
どんな業界でも応用可能な「凡人起業ドリブン」

第4章 凡人起業の仲間たち

四人四様の“凡人だからこその戦い方”

Case1 事業を決めるより先に会社を登記した
渡雄太さん(株式会社wib 代表取締役) 
「今の仲間を裏切らないこと、発信すること、そしてよいパートナーと出会うこと」

商社からベンチャー、そして起業へ
円満退社が次に結びつく
SNSをフル活用して発信する
起業を考えている人は腹をくくる
人に助けてもらうのが起業家
◎小原から

Case2 人材派遣とロボットによる業務自動化を融合させる
藤澤専之介さん(Peaceful Morning 株式会社代表取締役)
「凡人起業は“勝者のメソッド”ではなく“弱者のメソッド”です」

大手メーカーから極小ベンチャーを経て大手派遣会社へ
会社で起業家と話しているうちに起業したくなった
最初は、できることをやりたいことに近づけていく
凡人起業ドリブンの効果に驚く
起業に興味のある人は“弱者のメソッド”で一歩踏み出す
◎小原から

Case3 派遣の受付業務から受付システムサービスで起業した
橋本真里子さん(ディライテッド株式会社代表取締役社長 CEO)
「投資家は事業のアイデアや採算性ではなく“人”に投資するんです」

思い入れのあるキャリアを活かす
「誰もやらないなら私がやるしかない」という使命感
起業家の話を聞くことで納得感が出る
退職時の人間関係を大事にする
起業は特別な人がするものではない
起業後に問われる“器”
女性・男性問わず、ステップアップの手伝いをしたい
◎小原から

Case4 カード会社勤務から新たな保証ビジネスで起業した
小山裕さん(Gardia株式会社代表取締役社長 CEO)
「少しでも頑張る気持ちがあるのなら、とりあえず動いてみましょう」

不正カード決済での店舗の負担を助けたい
「凡人起業家」との出会い
自分でできることを武器に会社を立ち上げる
「ドタキャン」で困っている会社や店の「リスクのお守り」になる
自分の経験を社会のニーズと組み合わせる
凡人でも失敗を糧とし、まわりへの感謝を忘れなければなんとかなる
起業に興味があったら、とりあえず動く
◎小原から

第5章 もしあなたが起業するなら

起業家になった姿を想像してみよう
失敗しない起業ができるスマホIT時代
「スマホ×何か」がビジネスのヒントになる
スティーブ・ジョブズでさえも過去から未来が生まれると信じていた
起業シート

あとがき





略歴

小原聖誉(おばら まさしげ)
起業家・エンジェル投資家、株式会社StartPoint代表取締役。
1977年生まれ。98 年、大学在学中に起業家のインターンに参加したことでベンチャー企業の経営を間近で見る機会にめぐまれ、「やがては自分も起業しよう」と考えるきっかけとなった。2013 年、株式会社AppBroadCast 創業。起業を意識してから15 年が経っていた。ABC 社ではスマホゲームのマーケティング支援事業を独自のフレームワークに基づいて展開。徹底して凡人であることを前提に経営したことで、立ち上げたメディアは2 年で400万ダウンロードを超えた。創業して3年目の2016 年、大手通信会社グループに同社をバイアウト。現在は自らの創業経験をもとにIT 起業の支援・投資活動を行っている。





●装丁・本文デザイン/轡田昭彦+坪井朋子
●編集協力/髙関 進
●校正/小原英恵