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元ドイツ情報局員が明かす 不愉快な相手を手なずける技術

不愉快な相手を手なずける技術
レオ・マルティン 著
シドラ房子 訳
  • 書籍:¥1,600(税別)
  • 電子書籍:¥1,280(税別)
  • 四六判・並製/280ページ
  • ISBN978-4-484-16114-3 C0030
  • 2016.10発行
人を不愉快にさせるタイプの人間というのが存在する。そんなヤツらを処分するのがこの本のミッションだ――有害な相手を始末して、心の不快を取り除き、人生をコントロールするために。

書籍

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内容

人間関係による心理的ダメージはこうして防ぐ。

人を不愉快にさせるタイプの人間というのが存在する。
あなたのまわりにもきっといるだろう。
例えば次のようなタイプの人間だ。

TYPE1 癇癪持ち――攻撃的な感情爆発テロリスト
TYPE2 高慢ちき――尊大な感情爆発テロリスト
TYPE3 不平家――けちばかりつける感情爆発テロリスト
TYPE4 苦悩屋――万年ストレス状態の感情爆発テロリスト
TYPE5 陰謀家――険悪な感情爆発テロリスト
TYPE6 知ったかぶり屋――利口ぶる感情爆発テロリスト
TYPE7 おしゃべり屋――速射型の感情爆発テロリスト

こうした人たちを処分するのがこの本のミッションだ。

誰が、または何が、あなたを怒らせ冷静さを失わせるのか。
それを決める力はあなたにある。
その力を意識的に行使し、目的に合わせて利用する方法を
本書で示そう。

心をクールに保ち、
ポーカーフェイスを貫くための
「情報員マニュアル」。






プロローグ

プロローグ─感情爆発テロリストを無力化する


  あいつ、絞め殺してやりたい。
  あいつのことを考えただけで、できものが出来る。
  そのおかげで、マナーを気にしていられないことすらある。

 こんなふうに思ったり、こんな気持ちになったことはないだろうか? 感情爆発テロリストは、相手の理性ではなく感情の真ん中を狙う。うまく命中すれば、相手は動揺する。ときにはつまずいて転び、二度と起き上がれなくなる。感情爆発テロリストは有害なのだ。そのため、本書でそうした人たちを観察したい。

 ドイツ連邦情報局に勤めていたとき、僕は何度もテロリストや重犯罪者とかかわりを持った。僕の任務は、犯罪組織の世界からV人材、つまり情報提供者をスカウトすることだった。こうした人たちのせいで、場合によっては感情を抑えきれなくなることもある。しかも、その原因が同僚や上司といった、チーム内の人間であることも稀ではない。本来なら僕の味方であるべき人たちなのに。
 人と人が出会う場所では、摩擦が生じる。犯罪組織に限らず、職場や家庭、友人どうしでもそうだ。僕が正しいことが、なぜ相手にわからないんだろう、と理解に苦しむ。
 いや、物わかりが悪いのは自分のほう、ということだってあるかもしれない。だとすると、残念ながら、真実を知らなければならない。とはいえ、態度行為によって人々を恐怖に陥れるタイプの人間はいるものだ。彼らの行為の多くは、見たところは取るに足りないものだが、やりかたが巧妙なために恐るべき破壊力を持つ。そうした人たちを処分するのが、この本ミッションだ。処分する、といっても、スパイがらみの映画でよくあるやりかたではない。それは流血なしでも可能だし、相手の身体に触れる必要すらない。というのも、情動の切替スイッチは往々にして僕らの側にあるからだ。誰が、または何があなたを怒らせるか、誰が、または何が冷静さを失わせるか、といったことを決定する力はあなたにある。そうしたことが起きないようにすることもできる。その力を、意識的に行使し、目的に合わせて利用する方法を、僕はここで示したい。
 状況をコントロールする力を常に維持することは、情報員にとって死活問題だ。だが、それはあなたにも当てはまる。なぜなら、感情爆発テロリストのせいで生活の質が低下するからだ。彼らとの摩擦のせいで気分を害するくらいではすまなくなり、冷戦状態ともなりかねない。感情爆発テロリストの活動の場が職場であれば、あなたはそれを家に持ち帰り、アフターファイブにもそのことばかり考えるようになる。そうなると、心地よい人生ではなくなってしまう。私生活は乱され、勤務中も気持ちを集中させるのが困難になる。その状態が長く続けば、ミスを犯すことにもなりかねない。自分の人生をコントロールすることができなくなる。かつては大好きだったことをしていても、楽しめなくなる。ダメージは生活全体におよぶのだ。本書では、こうした感情爆発テロリストを「精神かく乱者」と呼ぶ。
 感情爆発テロリストの行為を止める武器はない、と思ったら間違いだ。そのような武器はある。本書を読んだら、あなたはすぐにも弾倉に薬莢を挿入するだろう。その目的は「神経キラー(神経を引き裂くやつ)」ともいえる感情爆発テロリストをやっつけて、自分の価値や快適な暮らしを取り戻すためだ。なぜなら、感情爆発テロリストは、自分でもぞっとする感情をあなたのなかに呼び覚ますからだ。それは知らなかった自分であり、好きになれない。自分が突然、自分ではないような気がして、感情爆発テロリストなどペストやコレラに襲われればいいと願うようになる。そして、自分はなんて汚らわしい人間なのか、と感じるかもしれない。そう、なんの防御もなく彼らの攻撃にさらされると、こうした事態を招く。けれども、ミッションに取りかかる情報員は、常にしっかりとガードを固めている。最初の攻撃は大目に見ることもあるが、二度目のときは銃は装塡される。
 感情爆発テロリストを挫折させるためには、どう武装すればいいか、どのような防護措置をとるべきかということを、これから示したい。その一つに、予防がある。どうすれば彼らを見分けられるか? そいつは、どんな罠をしかけてくるか? どんな心理的トリックを使うか? 彼らに苦しめられたとき、どのように行動するのが最も賢明か? どのようにそこから自分を解放したらいいのか? 本書を読めば、こうしたことがすべてわかるだろう。七つの異なるタイプの感情爆発テロリストが、ここに登場する。最もよくいるタイプを僕が選び、詳細に描写した。これを読んで、あなたの早期警報システムが今後きちんと作動するようにしてほしい。僕がサポートして、すべてのタイプに対する出口戦略を紹介しよう。さらに、情報員ハンドブックから、あらゆる種類の感情爆発テロリストに使える重要な行動ルールの数々を知ることができる。本書の終わりまで来たら、感情爆発テロリストに対するディフェンスのための〈007〉プランをあなたは受け取る。これから僕とともに、組織犯罪の世界における秘密ミッションを果たしに行こう。僕の前著『元ドイツ情報局員が明かす 心に入り込む技術』および『元ドイツ情報局員が明かす 心を見透かす技術』(いずれも小社刊)でもそうしたように。心の準備はできているだろうか?
 では、僕に続いてセキュリティゲートを通過してほしい。行先は、ドイツのハンブルクにあるホテルの一室。そこで、すべてが始まる……

 

目次

プロローグ――感情爆発テロリストを無力化する

コード・レッド――V人材、逃亡中
 非常プラン
 避 難

感情爆発テロリストに、なぜ不意を襲われるのか
 「神経キラー」と「神経にさわるやつ」――故意に、あるいは思いがけなく
 感情爆発テロリストのカムフラージュ
 感情爆発テロリストになるもっともな理由
 『情報員マニュアル』より――観点を変える

V人材が、疑われている
 死体の身元
 沈黙は、感情爆発テロリストの武器
 情報局本部にて
 激怒した部長

癇癪持ち――攻撃的な感情爆発テロリスト
 癇癪持ちの思うつぼにはまるのは、どんなとき?
 癇癪持ちを阻止するには
 サポート――出口戦略
 『情報員マニュアル』より――ポジティブな意図

代替プラン
 書類に目を通す見込みなし

高慢ちき――尊大な感情爆発テロリスト
 高慢ちきの思うつぼにはまるのは、どんなとき?
 高慢ちきタイプを阻止するには
 サポート――出口戦略
 『情報員マニュアル』より――転移

証人の女性
 経済犯罪のメリーゴーランド
 出会い
 V人材の復讐
 家宅捜索

不平家――けちばかりつける感情爆発テロリスト
 不平家の思うつぼにはまるのは、どんなとき?
 不平家を阻止するには
 サポート――出口戦略
 『情報員マニュアル』より――再教育

証人保護プログラム
 架空経歴
 偽 名
 育成段階では最高の規律が必要
 カムフラージュ用書類

苦悩屋――万年ストレス状態の感情爆発テロリスト
 苦悩屋の思うつぼにはまるのは、どんなとき?
 苦悩屋を阻止するには
 サポート――出口戦略

脅威的状況
 もう一人のV人材
 信頼と裏切りからなる繊細なシステム
 盗聴記録
 待ち伏せ

陰謀家――険悪な感情爆発テロリスト
 陰謀家の思うつぼにはまるのは、どんなとき?
 陰謀家を阻止するには
 サポートト――出口戦略
 『情報員マニュアル』よりト――“聴く”という攻撃法

不法侵入
 信頼はよい、しかし統制はさらによい

知ったかぶり屋――利口ぶる感情爆発テロリスト
 知ったかぶり屋の思うつぼにはまるのは、どんなとき?
 知ったかぶり屋を阻止するには
 サポート――出口戦略
 『情報員マニュアル』より――傷口

遅れてやってきた危険
 やんわりとした批判

おしゃべり屋――速射型の感情爆発テロリスト
 おしゃべり屋の思うつぼにはまるのは、どんなとき?
 おしゃべり屋を阻止するには
 サポート――出口戦略
 『情報員マニュアル』より――相手の価値を尊重する

クリーンな解決
 率直に話す

あなたの抵抗力を強化するための〈007計画〉

コード化された情報員のエピローグ――部長はB3号俸へ

略歴

[著者]
レオ・マルティン Leo Martin
1976年生まれ。法律行政専門大学で犯罪学を学んだのち、1998年から2008年までドイツ情報局に勤務し、犯罪組織の解明に従事する。最短時間で見ず知らずの人の心に入り込み、信頼関係を構築する独自の技術は最高レベルと評される。現在、有名コンサルティング会社に勤務し、人格形成と成功、コミュニケーション、人を楽しませるコツとユーモアをテーマに講演やセミナーで活躍。著書に『元ドイツ情報局員が明かす 心に入り込む技術』『同 心を見透かす技術』(いずれもCCCメディアハウス刊)がある。ミュンヘン在住。

[訳者]
シドラ房子(しどら・ふさこ)
新潟県生まれ。武蔵野音楽大学卒業。翻訳家。主な訳書に、『空の軌跡』(小学館)、『愛する家族がガンになったら』(講談社)、『名もなきアフリカの地で』(愛育社)、『病気が教えてくれる、病気の治し方』『運命には法則がある、幸福にはルールがある』『ヌードルの文化史』(以上、柏書房)、『縮みゆく記憶』『絵画鑑定家』(以上、武田ランダムハウスジャパン)、『その一言が歴史を変えた』『オーケストラ・モデル』(以上、CCCメディアハウス)などがある。
●装丁/萩原弦一郎+藤塚尚子(ISSHIKI)