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ハーバードビジネススクールが教えてくれたこと、教えてくれなかったこと
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ハーバードビジネススクールが教えてくれたこと、教えてくれなかったこと 起業した卒業生3人の10年間

ハーバードビジネススクールが教えてくれたこと、教えてくれなかったこと

ハーバードビジネススクール(HBS)を卒業し、ゼロからビジネスを立ち上げた3人が、チャレンジと失敗を繰り返しながら夢を実現するまでの全軌跡。そして、彼らが学んだ「成功するための10のルール」を解き明かす。

  • 書籍:定価2090円(本体1,900円)
  • 2011.11発行
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内容

1998年にハーバードビジネススクール(HBS)を卒業した3人の若者は、大企業での高収入の仕事を捨て、自分に賭け、起業をした。10年後、彼らは莫大な利益と多くの雇用を生み出し、社会に変化をもたらした――。
HBSの教授や卒業生、関係者への取材をもとに、3人の起業家の10年間を克明にたどる。彼らはどうやってアイデアを生み出し、チームをつくり、会社を立ち上げ、夢を実現させたのか。彼らの《ケーススタディ》から導き出された成功のルールとは。

【ケーススタディ1】マーラ・マルコーム・ベック:自称「美容オタク」で、化粧品などを扱う高級小売店を起業
【ケーススタディ2】クリス・マイケル:元軍人。軍関係者をつなぐサイトを立ち上げるなど、ネット業界で2社創業
【ケーススタディ3】マーク・セネデラ:HBSでも群を抜く天才肌。5年の計画期間をへて、求人情報サービス会社を起業

「はじめに」より

HBSでは事実上すべての授業でケースメソッドが採用されている。学生はケース(さまざまな企業が直面した実例をまとめた小冊子)に目を通したうえで、ディスカッション形式の授業に参加する。こうしたケーススタディを通じて、学生たちは意思決定のプロセスに慣れ、自信をつけていく。そこで読者のみなさんにはこの本を、3人の起業家のケーススタディと考えてほしい(ただし彼らの生い立ちも含む拡大版だ)。彼らの経験とそこから得られる教訓は、読者のみなさんが起業というコンセプトに慣れ、起業に自信を持つ手助けになるはずだ。
そのためにこの本は、3人の起業家が直面した問題や悩みを時系列に沿ってたどりつつ、起業に成功するためのルールを明らかにしている。
3人は10年の間に会社を立ち上げ、育て、大きな利益をあげ、多くの雇用を生み出した。彼らは私たちと同じようにハングリー精神を持ち、私たちと同じように恐れや不安を抱えて会社を立ち上げた。3人はみな、まっさらな紙の前に1人で座ってアイデアを練り、事業計画書を書き、仲間を増やし、投資家にアピールし、資金を集めて、ビジネスモデルをつくりあげた。会社を立ち上げ、ブランドを構築し、事業規模を拡大した。その過程で大きな失敗もしたし、深刻な問題に直面してすべてを失いかけたときもある。けれどもそうした経験から、彼らはピンチを乗り越える方法を学び、粘り強く耐え、ついに勝ち残った。
試行錯誤の10年間に、マーラとクリスとマークはインテリジェントな起業家に成長した。そしてもっと重要なことに、彼らは起業に成功するための10のルールを学んだ。彼らの軌跡をたどってそのルールを理解することで、読者のみなさんもインテリジェントな起業家として考え、行動できるようになってほしいと強く願っている。

目次

はじめに

3人のケーススタディ HBS入学まで――生い立ち

[成功のルール] 起業は学ぶことができる

3人のケーススタディ 卒業まで――ハーバード

[成功のルール1] 成功を固く決意する

3人のケーススタディ 1年目――就職

[成功のルール2] まず問題を見つけ、それから解決策を考える

3人のケーススタディ 2年目――挑戦

[成功のルール3] 大きく考える、新しく考える、もう一度考える

3人のケーススタディ 3~4年目――激震

[成功のルール4] 1人ではできない

3人のケーススタディ 5年目――復活

[成功のルール5] 1人でやらなくてはいけない

3人のケーススタディ 6年目――飛躍

[成功のルール6] リスクを管理する

3人のケーススタディ 7年目――変化

[成功のルール7] リーダーシップを学ぶ

3人のケーススタディ 8年目――転機

[成功のルール8] 売り込み方を学ぶ

3人のケーススタディ 9~10年目――新たなステージ

[成功のルール9] 粘って、辛抱して、勝つ

3人のケーススタディ 次の10年へ――危機を乗り越えて

[成功のルール10] 一生続ける

原注

略歴

[著者]
ビル・マーフィー・ジュニア Bill Murphy Jr.
ジャーナリスト。陸軍士官、弁護士、ワシントン・ポスト紙の記者などを経て、ボブ・ウッドワード著『ブッシュのホワイトハウス』(邦訳・日本経済新聞出版社)でリサーチ・アシスタントを担当。2009年の著書“In a Time of War:The Proud and Perilous Journey of West Point’s Class of 2002”が高い評価を得る。3つのベンチャー企業を立ち上げた経験を持つ。

[訳者]
藤原朝子(ふじわら・ともこ)
翻訳者、学習院女子大学非常勤講師。ニューズウィーク日本版、ロイター通信、フォーリン・アフェアーズ日本語版で翻訳を担当。訳書に『「オバマ」のつくり方── 怪物・ソーシャルメディアが世界を変える』(共訳、阪急コミュニケーションズ)のほか、『世界難民白書1997/98』(読売新聞社)、『オバマ大統領演説』(コスモピア)などの翻訳に参加。

●装丁・本文デザイン/轡田昭彦、坪井朋子