サガン 疾走する生
人生そのものが最高傑作だった作家のきらびやかな人生に秘められた愛と別れ――18歳で「悲しみよ こんにちは」を発表、世界的ブームを巻き起こしたフランソワーズ・サガンのデビューから死までをエピソードで綴る伝記。
- 書籍:定価2200円(本体2,000円)
- 2009.04発行
内容
18歳での鮮烈な文壇デビューと世界的名声。その絶頂で起こした自動車事故。ギャンブルへの熱中。2度の結婚と離婚。薬物依存と経済的困窮。そして文学への愛――
世界を騒がせ続けた女性作家のデビューから死までを、サガンの旧友フロランス・マルロー(アンドレ・マルローの娘)をはじめ友人や家族に取材、サガンの実像に迫った本格的評伝。
2008年度「madameFIGARO読者賞」(ノンフィクション部門)受賞!
「これは、サガンの世界を旅した私の旅行記である。」(著者)
目次
プロローグ
1 〈サガン〉の世界への第一歩
2 天賦の才能
3 編集者との出会い
4 親友ベルナール
5 ペンネーム「サガン」 スタンダールとプルーストにあやかって
6 若きスターの誕生
7 サントロペの漁村
8 幼年時代の光と影
9 戦時下を生きた子供たち
10 疾走するサガン
11 冗談のような結婚
12 戦後の〈恐るべき子供たち〉
13 フィッツジェラルドの小説のように
14 書くことの喜び
15 音楽的な文体
16 書くための栄養剤
17 心の恋人、ペギー
18 サルトルとデート
19 取りあげられた小切手帳
20 『去らざる嵐』
21 独り寝の夜
22 インタビューは見事な傑作
23 フランソワとフランソワーズ
24 不良の魅力
25 イングリッドとの出会い
26 イングリッドと訪ねるエクモーヴィル
27 セーターと蔵書
28 赤毛の貴婦人フロランス
29 すべてを失って
30 カジャールでの幸せ
エピローグ
参考文献
謝辞
訳者あとがき
著者
マリー=ドミニク・ルリエーヴル(Marie-Dominique LELIEVRE)
ジャーナリスト・作家。『リベラシオン』紙の名物インタビューで頭角を現わす。著書に、小説作品《Martine fait du sentiment》(1999)と《Je vais de mieux en mieux》(2006)、さらにセルジュ・ゲンスブールの評伝《Gainsbourg sans filtre》(1994)がある。本作で2008年度「madameFIGARO読者賞」(ノンフィクション部門)を受賞。
訳者
永田千奈(ながた ちな)
翻訳家。訳書に、シュペルヴィエル『海に住む少女』(光文社)、カルメル『女海賊メアリ・リード』(草思社)ほか多数。
●装丁・口絵デザイン/轡田昭彦+坪井朋子
●編集協力/片桐克博(編集室カナール)