舞の道 花柳芳次郎自伝
舞踊家として60年、花柳流大名跡・五世芳次郎を襲名して40年。美空ひばり、長谷川一夫、三島由紀夫ら、文化史に名を残す人々との舞台。振付家としての原点である宝塚歌劇の思い出、往年のスターとの交流秘話を明かします。
- 書籍:定価1980円(本体1,800円)
- 2007.03発行
内容
昭和を彩る戦後の芸能史に足跡を残した花柳芳次郎自伝。
春日野八千代対談、最新の振付作、宝塚歌劇宙組公演『維新回転 竜馬伝!』の振付風景も収録!
花柳流創始者、初代花柳壽輔を曽祖父に、四世芳次郎を父とする日本舞踊家・振付師、五世花柳芳次郎が、歩んだ舞台人生。6歳の6月6日に稽古をはじめてから、舞踊家として60年、花柳流、大名跡五世芳次郎を襲名して40年。歌舞伎座でのデビュー、テレビ、舞台での役者として、舞踊家、振付家としての仕事、美空ひばり、長谷川一夫、三島由紀夫ら、文化史に名を残す人々との舞台、振付家としての原点である宝塚歌劇の思い出、春日野八千代、天津乙女、越路吹雪、甲にしきから、平成のスターまで交流秘話を明かします。
目次
まえがき
第一章 青春編
終戦と大学入学
歌舞伎座・帝劇デビュー
リサイタル
テレビ出演
初めての海外
第二章 出会い編 その一
武智鐵二先生
三島由紀夫先生
スタッフクラブ
サタデーナイト・パーティ
長谷川一夫先生
初めてのニューヨーク
多忙な日々
第三章 出会い編 その二
襲名
世界一周
美空ひばりさん
越路吹雪さん
第四章 宝塚編 その一
宝塚ファン
白井鐵造先生との仕事
菅沼潤先生と『清姫』
甲にしきさん
天津乙女さん
宝塚とOSK
第五章 宝塚編 その二
『日本の恋詩』
植田紳爾先生
昭和から平成のスターたち
春日野八千代さん
大震災と『殉情』
平成のスターたち
『竜馬』
90周年のイベント
海外公演
第六章 舞踊家編 その一
花柳流とは
創作舞踊の基本
古典と創作
振付家宣言
創作舞踊劇場
『カルメン』
石原慎太郎さんと泉鏡花
『吉原』
若い才能
第七章 舞踊家編 その二
いろいろなジャンルで
幼なじみの朝丘雪路さん
ベジャール氏との仕事
舞踊塾
大学講師
振付の楽しさ
演出家へのスタート
演出家として
日本舞踊の未来
私の道
対談 春日野八千代・花柳芳次郎
あとがき
著者
花柳芳次郎(はなやぎ・よしじろう)
日本舞踊家、振付師、演出家。昭和六年四世花柳芳次郎の長男として東京に生まれる。
早稲田大学大学院文学部芸術学科専修。六歳六月六日より、伯父二代目 花柳寿輔(のちに寿応)に師事。昭和二十九年、旧帝国劇場にて 第一回リサイタルを開催。テレビ、舞台出演のほか、宝塚をはじめとするさまざまな公演の振付、演出などを担当。戦後の芸能史に大きな足跡を残す。
●装丁・本文デザイン/三村淳