ムーブメント・マーケティング 「社会現象」の使い方
ムーブメントとは何か? これが本当の「仕掛けて売る」だ! 「本書は、マッキントッシュのようなムーブメントを起こしたい人にとっては必読書だ。個人であれグローバルブランドであれ、人々を魅了し、説得し、巻き込む方法を教えてくれる」――ガイ・カワサキ
- 書籍:定価1980円(本体1,800円)
- 2013.02発行
内容
ムーブメントとは何か?
どうやってムーブメントを起こし、発展させるのか?
《ウォール街を占拠せよ》運動のようなムーブメントと、
企業は無関係ではない。
最適な“市井のムーブメント”を正しく利用すれば、
顧客と深い関係を築き、利益に還元させることができる。
「本書は、マッキントッシュのようなムーブメントを起こしたい人にとっては必読書だ。個人であれグローバルブランドであれ、人々を魅了し、説得し、巻き込む方法を教えてくれる」
――ガイ・カワサキ(アップルの元チーフ・エバンジェリスト)
「スコット・グッドソンと彼の経営するストロベリーフロッグは、何が大衆を行動に向かわせるか、そしてそのムーブメントを製品やサービスでいかに支援・促進するかのカギを解いた。これぞ勝利の戦略だ」
――ダニエル・ピンク(『モチベーション3.0』著者)
「よく研究されており洞察に満ちた本書が、昔ながらの退屈なマーケティングを打ち破るムーブメントを起こしてくれることを願っている。新世代のマーケターたちにとっては必読書となるだろう」
――ブートロス・ブートロス(エミレーツ航空上級副社長)
登場するムーブメントの事例
ドゥー・ワン・ナイス・シング(DO ONE NICE THING)
メイカー・フェア(MAKER FAIRE)
ONEキャンペーン(ONE CAMPAIGN)
クリティカル・マス(CRITICAL MASS)
プロダクト(RED)キャンペーン((PRODUCT)RED CAMPAIGN)
ゴー・フォース(GO FORTH)
レッツ・カラー・プロジェクト(LET’S COLOUR PROJECT)
パトリックス・ムーブメント(PATRICK’S MOVEMENT)
センター・フォー・エイジング・イン・プレイス(THE CENTER FOR AGING IN PLACE)
キャロライン・コレクティブ(CAROLINE COLLECTIVE)
カブーム!(KABOOM!)
FIRST (FOR INSPIRATION AND RECOGNITION OF SCIENCE AND TECHNOLOGY)
TOMS(トムスシューズ)による≪ONE FOR ONE≫ムーブメント
ペプシ・リフレッシュ・プロジェクト(PEPSI REFRESH PROJECT)
ドゥー・サムシング(DO SOMETHING)
イット・ゲッツ・ベター(IT GETS BETTER)
ノー・レーベルズ(NO LABELS)
ノー・フォン・ゾーン(NO PHONE ZONE WHILE DRIVING PLEDGE)
ハーフ・ザ・スカイ(HALF THE SKY)
LIVESTRONG
ウィメンズ・ボイセズ・ナウ(WOMEN’S VOICES NOW)
インプロブ・エブリウェア(IMPROV EVERYWHERE)
MEETUP
グリーンベルト・ムーブメント・インターナショナル(GREEN BELT MOVEMENT INTERNATIONAL)
ア・ガール・ストーリー(A GIRL STORY)
福島原発行動隊
イノセンティブ(INNOCENTIVE)
キックスターター(KICKSTARTER)
チャリティ・ウォーター(CHARITY: WATER)
シンギュラリタリアニズム(SINGULARITARIANISM)
……など30以上
目次
はじめに
第1章 ムーブメントとは何か
企業にとって今、ムーブメントが重要である理由
ムーブメントはビジネスとどのような関係があるのか
政治改革だけがムーブメントではない
■必要なのは情熱だけ
新たなビジネスモデル―〝ムーブメント・マーケティング〟
人はなぜムーブメントに引かれるのか
■ムーブメントの背後に隠された心理
従来のマーケティング方法をひっくり返す
基本的な約束ごと
第2章 《小さいことが理想》から《リアル・ビューティ》まで
ムーブメントとブランドの歴史
《小さいことが理想》の背後にある考え方は、今でも有効なのか
大手企業に反旗を翻したムーブメント
■熱狂的なファンは宗教の信者に似ている
ディーゼルのジーンズ
ダヴの石鹸
もはや製品を売り込む時代ではない
■“芽生えつつあるトレンド”と結びつく
■マディソン街を席巻するムーブメント
【コラム】 ポケモンとWii―一時的流行とムーブメントの違い
【コラム】〝大きな買い物〟から〝賢い買い物〟へ
第3章 ムーブメント参加者の心理を知る
大衆を駆り立てる動機と意識
ムーブメントを支えるのは不安や不満
群れ本能
ムーブメントに参加することで〝自分らしく〟なる
ムーブメントは同族の集まりではない
老後の再設計―《エイジング・イン・プレイス》ムーブメント
《コ・ワーキング》ムーブメント
モチベーション3・0―求められる目的意識
企業がムーブメント参加者に対してできること
【コラム】《クラフト》ムーブメントの最前線に立つフェイス・レヴァインに聞く
【コラム】ジャパニーズカルトを流行させる―オニツカタイガーのブランディング
第4章 ソーシャルメディアの活用
ムーブメントへと発展するために必要なもの
参加者全員に同じ考えを持たせる
それがビジネスとどんな関係があるのか
〝群れ〟効果
〝ビレッジ(村)〟を作る
コンテンツの共創
目的を持って生きる
マーケティング3.0
【コラム】ペプシコの元マーケティング部長ジル・ベローに聞く
【コラム】《トゥルー・ノース》ムーブメント
第5章 芽生えつつあるトレンド
ムーブメントの源を見つけ、ビジネスと結びつける方法
社会の動向に目を向けたマーケティング
■座り仕事は健康に悪い?
ブランドの理念
何に反対するのか
消費者は企業の言動を信じてくれるのか
■大胆なブランドによる大胆な選択
声明文を書く
企業やブランドはムーブメントで何をしたいのか
【コラム】レモンを〝レモネード〟に変える―エリック・プルーに聞く
【コラム】政治ムーブメントの指導者的存在―マーク・マッキノンに聞く
第6章 ムーブメントの口火を切る
本格的に発展させるために企業がすべきこと
最初の〝伝道者〟が重要
〝ライズ(立ち向かう)〟をテーマとする企業文化
アイデアを力強い明確な言葉で宣言する
従業員の自社に対するイメージを変える
企業の中から外へ
コミュニティを構成する人々の心のひだに分け入る
■関心を引く、役に立つ―ムーブメントのアイデアを魅力的なものにするには
■企業の資産をうまく活用する
■わざと挑発的になれ
■楽しませることも重要
シンボル、旗、黄色のリストバンド
【コラム】自発的な行為をまとめる―なぜ黄色のリストバンドは成功したのか
【コラム】TBWAのリー・クロウに聞く―ムーブメントを牽引する企業文化を生み出すには
【コラム】ムーブメントのアイデアを伝える手段
第7章 火がついた後は何をすべきか
ムーブメントを維持し、グローバルに発展させる
ささいなアイデアにも大きな価値がある
キュレーターの役割を演じる
メンバーに責任を分担させる
〝謙虚さと透明性〟が必要
ムーブメントはグローバル化できる
■〝グローバリスタ〟の台頭
■世界各国のブランドムーブメントの現状
■〝不精者〟にひげをそらせる
世界規模のムーブメントの手本―オリンピック
世界規模のムーブメントの手本―オリンピック
第8章 ムーブメント時代の幕開け
VUCA化する世界に不可欠なムーブメント・マーケティング
企業の役割
■自己の利益を追求することが相互の利益につながる
企業とムーブメントとのさまざまな関係
製品の売り込みはできるのか
ムーブメントの基本理念は〝共有〟
参加者一人ひとりのためのムーブメント
謝辞
注
略歴
[著者]
スコット・グッドソン Scott Goodson
ニューヨーク在住。文化的ムーブメントを専門に扱うグローバルマーケティング/広告代理店「ストロベリーフロッグ」の創設者でありCEO。世界的に有名なブランドの構築に携わり、クライアントにはP&G、ハイネケン、ペプシコ、スターバックス、アシックスなどが名を連ねる。ケンブリッジ大学やコロンビア・ビジネススクールで講義を行ったり、世界各地のマーケティングやコミュニケーション関連の会議で講演を行ったりもしている。
Twitter: @scottfrog
スコット・グッドソン Scott Goodson
ニューヨーク在住。文化的ムーブメントを専門に扱うグローバルマーケティング/広告代理店「ストロベリーフロッグ」の創設者でありCEO。世界的に有名なブランドの構築に携わり、クライアントにはP&G、ハイネケン、ペプシコ、スターバックス、アシックスなどが名を連ねる。ケンブリッジ大学やコロンビア・ビジネススクールで講義を行ったり、世界各地のマーケティングやコミュニケーション関連の会議で講演を行ったりもしている。
Twitter: @scottfrog
[訳者]
山田美明(やまだ・よしあき)
山田美明(やまだ・よしあき)
英語・フランス語翻訳家。訳書に『バフェットの株式ポートフォリオを読み解く』、『急騰株はコンビニで探せ』、『史上最大のボロ儲け』(いずれも阪急コミュニケーションズ)、『人類の原点を求めて アベルからトゥーマイへ』(原書房)、『毒のある美しい植物』、『太陽、月、そして地球』(ともに創元社アルケミスト双書)などがある。
●カバーデザイン/熊澤正人+尾形 忍(POWERHOUSE)
●本文デザイン・DTP/朝日メディアインターナショナル
●翻訳協力/リベル
●校正/麦秋アートセンター