メンタル・タフネス ストレスで強くなる
スポーツ心理学の権威が説く精神力強化の決定版! ストレスを活用して、会社でキレない自分になるためのポジティブ思考法。
- 書籍:定価1760円(本体1,600円)
- 電子書籍:定価1408円(本体1,280円)
- 1998/05発行
序章 あなたの「常識」は間違っている
ビジネス社会では、ストレスはずいぶん悪者扱いされている。ストレスに関する間違った「常識」もずいぶんまかり通ってきた。あなたはこんな危ない「常識」を信じていないだろうか。
常識1 ストレスはよくない。できるだけ避けるべきだ。
常識2 ストレスがなくなれば、幸せになれる。
常識3 ストレスは健康に悪い。
常識4 ストレスが少ないほど、生産性が上がる。
常識5 ストレスをうまく処理できなければ、出世コースから脱落する。
常識6 ストレスに強いかどうかは生まれつきの問題だ。
常識7 ストレスが大きいほど、不幸になっていく。
常識8 年をとるほど、ストレスを避けるようにした方がいい。
常識9 ずっとストレスにさらされていると、身も心もボロボロになる。
常識10 ストレスの大きさは、自分の身にどれだけ悪いことが起きたかで決まる。
こうした「常識」はすべて間違っている。本書では、私がこれまでの経験と研究から得た結果を生かし、ストレスについての全く新しい「常識」を提示していきたい。それは、
ストレスは(肉体的なもの、精神的、感情的なもの、何であれ)あなたのためになる
ということだ。
本書は、ストレスのほんとうの姿を解き明かしていくだけではない。ストレスをなくそうとして神経をすり減らすのではなく、むしろストレスを刺激材料として活用するにはどうすればいいかを考えていく。
そのためには、「ストレスにさらされること」と「ストレスに反応すること」との違いを認識することが大切だ。「ストレスにさらされること」は、人間が成長するために何より欠かせないことだ。人間というのは、最もストレスを受けた部分が最も成長するものだ。「ストレスにさらされること」で、より大きなストレスにも耐えられるようになるのである。(後略)
目次
推薦のことば───マーク・マコーマック(IMG会長兼最高経営責任者)
序章 あなたの「常識」は間違っている
第1部 タフネスとは何か
第1章 タフになるにはどうすればいいか
第2章 現実と向き合おう
第3章 感情を制する者はタフネスを制する
第2部 ストレスにどう反応するか
第4章 「儀式」が成功を呼ぶ
第5章 「演じるスキル」があなたを変える
第6章 「心の準備運動」をしよう
第3部 バランスを確保するには
第7章 ストレスが人を育てる
第8章 とびきりの回復を手に入れよう
第9章 ウェーブを描いて生きる
第10章 キーワードは「エネルギー」
終章 自分に出会う──タフネスを求めて終わりなき旅に出よう
付録A/タフネス・トレーニング・プロファイルテスト(配布用)
付録B/チーム・ビルディング認識テスト(配布用)
付録C/自分だけの「儀式」を作るためのヒント
略歴
[著者]
ジム・レーヤー(Jim Loehr)
スポーツ心理学の権威。メンタル・タフネスのトレーニングシステムを開発・実践し、マルチナ・ナブラチロワ、モニカ・セレス、マーク・オメーラ、ダン・ジャンセンら一流のアスリートの指導にあたる。その理論はビジネスの分野にも応用され、メリルリンチ、IBM、エスティー ローダーなど一流企業から高い評価を得ている。現在、LGE Performance Systemsの共同経営者。「メンタル・タフネス」シリーズの著書多数。
JLoehr@LGEPerformance.com.
[訳者]
青島淑子(あおしま・よしこ)
翻訳家。京都大学文学部卒(英文学・国史学専攻)。「ニューズウィーク日本版」の編集協力などを経て翻訳家に。現在は高校の教壇にも立っている。訳書に『アイデアのヒント』『アイデアマンのつくり方』『そうだ! 科学の先生に聞いてみよう』『親友のつくり方』『無理せずに勝てる交渉術』(以上、CCCメディアハウス)『グローバル・リーダーシップ』(中央書院)などがある。