モテる小説 読むだけで彼女ができる
小説やドラマの恋愛に憧れるモテない主人公が、恥ずかしい失恋をしたのをきっかけに現実に気づかされ、恋愛の必勝法を身につけてモテる男へと進化していく。ビジネス書作家が書いた、笑えて役立つリアルな恋愛小説。
- 書籍:定価1650円(本体1,500円)
- 電子書籍:定価1320円(本体1,200円)
- 2012.05発行
内容
小説やドラマのような恋愛に憧れる、モテない主人公の「僕」。片想いの相手に恥ずかしい愛の告白をするなどしていたが、友人のアドバイスやインターネットの恋愛講座などを通して現実に気づかされ、モテる男へと進化していく。
恋愛をプロジェクトとして考えることで編み出された、誰でも成功する恋愛の必勝法とは!?
ビジネス書・自己啓発書でおなじみの著者による、本当に役に立つ“超リアル”な恋愛小説。
まえがき
この小説は、従来の恋愛小説やドラマへの深い疑問を動機として書かれており、そのため、以下の点において従来の恋愛小説と著しく異なります。ご了承ください。
(1)恋愛小説やドラマよりもリアルな恋愛を描く、超写実的小説である
恋愛小説やドラマにありがちなもの、それはロマンチックな台詞のやりとり、逆らいようのない運命、恋の駆け引き……。読者に夢を与えるためのこうした仕掛けによって、いつしか恋愛小説やドラマは、恋愛そのものとはまったく異なるものになってしまいました。そこで描かれていることを、あたかも真実の恋愛であるかのように誤解し、現実の恋愛に適用して憂き目に遭うことのなんと多いことか……それは、昔よく報道された、プロレスの技を友だちにかけたら友だちが骨折してしまった事件によく似た悲劇です。
この小説は、恋愛の退屈さや非情さも含めて超写実的に恋愛を描くことで、恋愛に対する誤解を解く小説です。
(2) 恋愛小説でありがちなシーンを徹底して否定する小説である
通常の恋愛小説はダメな状況を肯定しがちです。たとえば長期間にわたって片想いをしたり、相性のよくない相手とつきあったり。なぜそのようなシーンが多いかというと、それはただ単に、読者の共感が得られやすいからで、それが正しい人間のあり方であるわけではありません。そのダメな行動を正当化しながら手遅れになる悲劇を繰り返さないため、恋愛小説でありがちなシーンを徹底的に否定していきます。
(3)「モテる小説」である
そしてこの小説は、読むとモテるようになることを目指して書かれています。恋愛を描いた小説やドラマや歌、これらの多くは、読んだり見たり聴いたりすればするほど、実際にはモテなくなる、という不思議な現象を引き起こしてきました。それは物語としての面白さを追求するためや、共感してもらうために、真実の恋愛を描ききれなかったという点で問題があったのです。この小説は、リアルな恋愛を描くことで、実際に読者が「モテる」ようになることを目指した小説です。
この小説の読み方
この小説は、「僕」が恥ずかしい片想いをしていたが、恋愛講座に入会し、「恋愛はプロジェクトである」と教わり、メキメキと恋愛のスキルをアップさせて、最後は自分でモテる方法について考えて実行できるようになり、恋人ができ、結婚し、結婚したあともほかの女性との恋愛をする、という話です。「意外な結末」のような仕掛けは、真実の恋愛から遠くなってしまうのであえて設けておりません。
恥ずかしい恋愛については他山の石としていただくために、必要以上に執拗な描写がありますが、その恥ずかしさを十分に味わって「僕」の成長とともに読者であるあなたのスキルを伸ばしていけるように設計しております。物語中に、小説やドラマの恋愛と、正しい恋愛のあり方を比較したポイントをまとめていますので、適宜参考にして実生活に適用していただければと思います。
登場人物の名前は、ほとんど全員記号化されていますが、それは実際の恋愛における心的状況をリアルに表現するためのものなので、驚かずに読み進めてください。
主人公は男性ですが、すべて性別を読み替えれば女性の方にとっても有益なものになるので、女性の皆様は、お手数をかけることになり恐縮ですが、主人公が女性だった場合に読み替えていただけるとありがたいです。
自分のダメさ加減を肯定するための小説ではなく、強くなり役に立つ小説になっておりますので、読みながら書いてあることを実行していただければと思います。
目次
まえがき
第一章 「愛の告白」は必ず失敗する
第二章 「片想い」という、壮大な時間の無駄遣い
第三章 恋愛小説と現実の恋愛はまったく別物である
第四章 プロジェクトとしての恋愛
第五章 「まず自分のしたいことを書いてみましょう」
第六章 出会いはいつも不自然なメールから
第七章 恋愛のPDCサイクルを回す
第八章 深追いする時間があれば次の恋人を探そう
モテるための三か条
略歴
[著者]
ココロ社
大阪生まれ。東京大学文学部を卒業後、渋々就職。サラリーマン稼業の傍らでブログ「ココロ社」を運営。「恋愛に消極的な人にオススメ、『待ちモテ』の術!」など、ネットでの社交術を扱った記事が評判になり、前衛的なビジネス書を中心に著作活動を展開するに至る。主著は『プラス思考をやめれば人生はうまくいく マイナス思考法講座』(阪急コミュニケーションズ)、『がまんできない人のための 真の忍耐力養成ドリル』(技術評論社)。
●ブックデザイン/金澤浩二
●イラスト/okama