改訂版 ガイドブックにないパリ案内
華やかなパリもいいけれど、うらぶれたパリの隅っこを歩くと、多様な文化が溶け合うパリのもうひとつの姿が見えてきます。「パリ歩きの達人」である著者とともに、裏通りを歩いてみませんか?
- 書籍:定価1980円(本体1,800円)
- 電子書籍:定価1584円(本体1,440円)
- 2012.03発行
内容
フィガロジャポンの人気連載をまとめた『ガイドブックにないパリ案内』を全面改訂しました。
華やかなパリもいいけれど、うらぶれたパリの隅っこを歩くと、多様な文化が溶け合うパリのもうひとつの姿が見えてきます。「パリ歩きの達人」である著者とともに、裏通りを歩いてみませんか? きっと、パリがもっと好きになります。
写真や地図も、著者の稲葉宏爾さんが手がけたもの。素敵な写真を見るだけで、パリに出かけたくなります。
目次
●パサージュのある街。
01 中世の路地からシテ島の西端へ。
02 ルーヴル宮とチュイルリーの彫刻。
03 パレ・ロワイヤルからレ・アルの北へ。
04 グラン・ブールヴァールのパサージュ。
05 パサージュ・デュ・ケールとレオミュール通り。
●ボブールからマレ地区へ。
06 人形、ブランクーシ、工芸と技術の進歩を見る。
07 マレの北、モダン・アートと19世紀の市場。
08 マレの南、写真美術館からセーヌ河岸へ。
09 シュリー・モルラン。パリの都市計画展示場。
●カルティエ・ラタンとサン・ジェルマン。
10 花と緑と動物たちの植物園、自然史博物館。
11 パンテオンの裏、学究たちの道。
12 オデオンの医科大学の美しくて不気味な博物館。
13 ザッキンのアトリエと、ソヴァージュの白い建物。
14 骨董と画廊の街、ヴェルヌイユ通りの落書き。
15 バビローヌ通り、百貨店の元祖から中国風映画館まで。
16 エッフェル塔の足もとに退廃のアール・ヌーヴォー。
●失われたときを求めて。
17 セーヌの見張り番、ジャン・ヴァルジャンの下水道。
18 グラン・パレのガラス屋根、プチ・パレの中庭。
19 モンソー公園と邸宅のミュゼに、失われたときを求めて。
20 オスマン大通りの華麗な美術館とルイ16世の霊廟。
21 ロマン派美術館、ジョルジュ・サンドとショパン。
●運河と下町の路地巡り。
22 サン・マルタン運河、水辺の下町散歩。
23 港町の匂いがするバスティーユの船だまり。
24 職人の街バスティーユの路地裏を歩く。
25 カフェの元祖とアリーグルの市場。
26 工芸美術のアーケード街と線路跡の散歩道。
●セーヌ沿いの再開発地区と田舎の匂い。
27 ワイン倉庫の思い出が残るベルシー公園。
28 ガラスの書庫の国立図書館と、製粉工場だった大学と。
29 ビュット・オ・カイユ(ウズラが丘)の路上観察。
30 数年がかりで作られるゴブラン織りのタピスリー。
●つわものどもの夢のあと。
31 刑務所と緑の路地のアトリエ、天文台。
32 『勝手にしやがれ』のカンパーニュ・プルミエール通り。
33 空が広いモンパルナス墓地。
34 金子光晴からA・ヴァルダまで、「ダゲール街」の人々。
35 ぜったい涼しい地下の散歩道、カタコンブ。
36 20年代のアトリエが並ぶ路地、ヴィラ・スーラ。
37 モンスリ公園と、一軒家の並ぶ緑の坂道。
38 140カ国の学生が住む、パリ国際大学都市。
39 カタローニュ広場とTGVホームの屋上公園。
●モンパルナス、画家たちの街。
40 モンパルナス美術館、ブールデルのアトリエ。
41 ミロやモジリアニのいた街、パストゥウール研究所。
42 ブラサンス公園の古本市と、「蜂の巣」と。
43 気球の下に、セーヌの流れとシトロエン公園。
●パッシーとオトゥイユ、山の手の住宅地。
44 パッシーの丘から、セーヌの「白鳥の散歩道」へ。
45 エッフェル塔正面の芸術の丘、トロカデロ。
46 ラ・フォンテーヌはギマール通り。オトゥイユのギマール散歩(1)
47 屋敷街のアール・ヌーヴォー。オトゥイユのギマール散歩(2)
48 建築の未来を信じていた、20年代のル・コルビュジエ。
49 ギマールの地下鉄入り口は、翅を休める昆虫のよう。
50 ブーローニュの森のユートピア、バガテル公園。
●モンマルトルの丘の麓。
51 印象派の街、バティニョールとクリシー大通り。
52 アベスの広場から立体派の「洗濯船」へ。
53 モンマルトルの裏道、風車の丘のアトリエめぐり。
●水辺の公園、高台の下町
54 水面がきらめく、ヴィレットの波止場へ。
55 ラ・ヴィレットの音楽の街「シテ・ド・ラ・ミュージック」
56 伝説の天国、ビュット・ショーモン公園。
57 ダニューブの坂道に連なる赤い瓦屋根。
58 ピアフの生まれた坂道は、壁画と中華のベルヴィル通り。
59 メニルモンタン、滝通りから水たまり通りへ。
60 ペール・ラシェーズ墓地は、涼しい木陰の散歩道。
あとがき
パリのおもなミュゼ 美術館・博物館とアート・スペース、見どころリスト。
略歴
[文・写真・地図]
稲葉宏爾(いなば・こうじ)
北海道生まれ。東京教育大学教育学部芸術学科構成専攻卒業。集合den代表として、1970~90年代にかけて多くの雑誌や書籍のデザイン、アート・ディレクションを手がける。 1987年から、家族とともにパリ郊外に在住。著書に『パリ右眼左眼』、『パリからの小さな旅』、『ガイドブックにないフランスぶらぶら案内』(すべて阪急コミュニケーションズ)、『歴史の旅 フランス1・2』『歴史のたび パリ建築と都市』(ともに福井憲彦と共著・山川出版社)、『路上観察で歩くパリ』(角川書店)。
ブログ 「ばにゅうのやど」http://inabagneux.blogspot.com/
●ブックデザイン/夏木わかな(publicimage)
●校閲/鴎来堂