京のおかず 四季のかんたんレシピ124
京都の老舗料亭・菊乃井のご主人、村田吉弘さんが教える毎日の献立。プロの技を取り入れながらも手間はかけない、家庭でもできる、1ヶ月分×春夏秋冬=124のシンプル、簡単、おいしいレシピです。
- 書籍:定価1430円(本体1,300円)
- 電子書籍:定価715円(本体650円)
- 2007.01発行
内容
「この本に載っている料理がすべて京都の家庭料理かというと、そうではありません。ただ、京都人の家庭で受け継がれている心みたいなものは、この本の料理に込めたつもりです。それは、食材を大事にするということと季節を大事にするということです。
京都の家庭の料理は始末の料理といわれるくらい、食材を無駄にせず、かぶらの葉や皮も捨てずに使います。その食材への思いが料理の工夫を引き出し、その家その家の豊かな味を作っています。また、季節は日々の生活の中で感じるものですが、京都では家庭のごはんにも取り入れます。旬の野菜や魚を用い、木の芽、すだち、ゆずといった四季折々の香りのもんをあしらいます。それだけでも、一気に季節感が生まれごちそうになるのです」。(本文より)
レシピ例
春の献立1/あさり春雑炊
[材料]
菜の花・・・・・・1/3束
あさり(殻つき)・・・・・300g
冷やご飯・・・・・茶わん軽めに4杯分
溶き卵・・・・・4個分
だし汁・・・・・5カップ
薄口しょうゆ・・・・・大さじ1と1/2
塩・・・・・小さじ1
ゆずの皮・・・・・適量
[作り方]
1. 鍋にだし汁を沸かして砂出ししたあさりを水気をきって入れ、口が開いたらあさりを取り出す。
2. ご飯をざるに入れ水でよく洗い、水気をきる。
3. 別の鍋に湯を沸かして、花と茎に分けた菜の花をさっとゆで、水にとって、水気をしっかり絞る。
4. 1の鍋に2のご飯を加え、あさりの身をもどし入れる。
5. 4が煮立ったら薄口しょうゆ、塩を加え、3の菜の花を加え、溶き卵を回し入れて火を止め、器に盛りつけ、ゆずの皮のせん切りを散らす。
目次
春の献立
1.あさり春雑炊
2.若竹煮
3.精進かき揚げ
4.白魚丼と菜の花のおひたし
5.厚揚げのおろし煮
6.鯛とたけのこのまぜご飯
7.めばるの煮つけ
8.ポーチド・エッグ肉どうふ
9.あさりと春野菜のからし炒め
10.いかとさといもの炊いたんとのりワタ
11.天かす卵とじ丼とわかめの酢の物
12.肉じゃが
13.鯛のあら炊き
14.あじめし
15.五目豆
16.鶏ねぎくわ焼き
17.しゃきしゃききゅうり
18.うなぎたけのこ丼
19.じゃがたまの簡単煮
20.かれいの煮つけ
21.豚のしょうが焼きとほうれん草のおひたし
22.鶏肉と野菜のごまだれ和え
23.つくねと新たけのこのとろりあん
24.ハイカラ精進ちらし
25.鶏の揚げ煮ワイン風味
26.あさりの酒蒸し
27.五目いり豆腐
28.豚バラさっぱり煮
29.いかめし
30.ササミバーグつくね
31.菜の花のおすまし
夏の献立
1.さといもと豚バラ肉の煮っころがし
2.梅にゅうめん
3.きゅうり汁
4.鶏手羽先の南蛮漬け
5.なまり節煮
6.切干し大根の和え物
7.揚げなすの梅風味
8.たちうおの照り焼きとあさり大根
9.豚と夏野菜の焼きしゃぶ
10.なすの重ね煮
11.五目ひじき
12.えびひりょうず
13.きゅうりとトリ貝の黄身酢和え
14.まぐろの南部焼
15.夏野菜のごま風味サラダ
16.和風冷麺
17.肉みそ小いも
18.高野どうふの含ませ煮
19.鶏ひき肉と京揚げの鳴門
20.鶏のあんず照り焼き
21.夏野菜の冷製揚げびたし
22.うなぎのひつまぶし
23.なすと鶏の炊き合わせ
24.うな玉丼とさっぱりうざく
25.なすの揚げだし
26.宝袋
27.青菜のうまえびあん
28.じゃこベーコン丼
29.いさきのいりごま焼き
30.あじの干物の梅肉おろしあん
31.ピリ辛きんぴら
秋の献立
1.レンジちり蒸し
2.鶏手羽おまめさん
3.さばのしょうが煮と春雨の酢の物
4.きのこ雑炊
5.きつねご飯
6.れんこんの土佐煮
7.さわらととうふのきのこ蒸し
8.豚とカボチャの炊いたんと大根の即席漬け
9.豚とうふステーキと長いも梅たたき
10.まつたけと鶏肉のすきやき丼
11.秋のさつま汁
12.さばの香り揚げ
13.鶏皮のぬたとかき玉汁
14.京揚げのはんなり丼
15.台所ずし
16.鶏野菜丼
17.さんまのおろし煮
18.牛肉のくわ焼
19.大根のさっと煮
20.京風いなりずし
21.かんたんさばのみそ煮
22.牛肉とこんにゃくの土佐煮
23.かきの蓑揚げ
24.鶏のから揚げ
25.豚バラはくさい
26.鶏だんご
27.あんかけにゅうめん
28.かきのころも焼き
29.いんげんのごま和えとえのきたらこ和え
30.焼鳥丼
31.簡単煮物三種
冬の献立
1.お手軽おせち料理(1)たたきごぼう
2.お手軽おせち料理(2)きんとんとえびのつや煮
3.白みその京雑煮
4.鯛うしお汁
5.さばの山かけ丼
6.ぶり大根
7.さば竜田揚げとさつまいもの甘辛煮
8.豚と野菜のごまだれ温サラダ
9.かぶと揚げといりこの煮物
10.つみれ大根鍋
11.かに缶めし
12.温奴
13.ぶりと冬野菜のくわ焼き
14.揚げだしどうふ
15.ふろふき揚げ大根
16.具だくさんかぶら蒸し
17.ぶりと水菜のハリハリ鍋
18.さわらの煮つけ
19.京風鶏かぶら
20.揚げかきのみぞれおろし
21.とうふの葛引き
22.大根と揚げの炊いたん
23.豚汁
24.鶏肉と揚げもちのみぞれあん
25.きんめの煮つけ
26.ピリ辛かき鍋
27.豚の炊いたん
28.はくさい鍋
29.大根こんぶと大根のからしじょうゆ和え
30.とろとろかき鍋
31.揚げかぶのえびそぼろあんとかぶ皮ピーナッツ和え
著者
村田吉弘(むらた・よしひろ)
1951年、京都市出身。京都の老舗料亭「菊乃井]」3代目主人。立命館大学卒業後、名古屋の料亭「加茂免」で修行を積む。1976年、「菊乃井木屋町店」を開店。フランス料理とのコラボレーションや東京赤坂への出店などさまざまな試みに意欲的に取り組み、既存の日本料理に対して新しい調理法を提唱するなど、雑誌、テレビでも活躍。
●装丁/小川千秋
●イラスト/長野美穂