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たった2%の”ピッチ”が人生の98%を変える
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たった2%の”ピッチ”が人生の98%を変える

たった2%の”ピッチ”が人生の98%を変える

「ピッチ」という行為は、会議室での自らのプレゼンテーションで成功を収めることだけを指すのではない。私たちの日々の一挙一動がプレゼンテーションであり、人生そのものがピッチなのだ。本書は、資金獲得のためのプレゼンや面接、プロポーズといった人生の2%にあたる「決定的瞬間」で、あなたがすばらしいピッチをするために書かれた1冊である。

  • 書籍:定価1870円(本体1,700円)
  • 電子書籍:定価1496円(本体1,360円)
  • 2015.07.30発行
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内容

プレゼン、面接、プロポーズ、重要な人との出会い……
人生の決定的瞬間で確実に成果を手に入れるために
「自己演出」の手法を学ぼう。

 人生とは、徐々に進化向上していくような性質のものではない。
しばしば重大な転換点が訪れる一連の平坦な道のようなものだ。
この平坦な道をどう進むかは大した問題ではない。
転換点にどう行動するかが重要なのである。
本書は平凡な98%の人生のために書かれたものではない。
全人生の運命を左右する2%の「ピッチの瞬間」を理解してもらうためにある。
(「第1部 1 人生とは決断である」より)

ピッチとは相手を説得することであり、
相手に好ましい印象を与えて取引に成功し、議論に打ち勝つことである。
また性的な、あるいは社交的な意味で、相手との繋がりをつくることでもある。
そして、いささか皮肉な言い方をすれば、
どんな形の説得であれ、ごまかしの要素がつきものだ。
時には自分をだます必要さえある。
というのも、人を説得する場合は、まず自分を納得させて、
“振りをする”そのものになりきらなくてはいけないからだ。
……それでもこの仮面は本物であり、実体をもったものであり、重要なのだ。
(「第2部 2 印象を操作する」より)

英国デザイン界の第一人者&ベストプレゼンターが明かす
自分を売り込み、相手をその気にさせるテクニックと考え方

はじめに

「ピッチ」(売り込む)という行為は会議室での自らのプレゼンテーションで成功を収めることだけを指すのではない。私たちの日々の一挙一動がプレゼンテーションであり、人を説き伏せるための自己表現であり、およそ人生そのものがピッチなのである。洋服を選ぶのもデートをするのも、ランチを取ったりEメールを送るのも、自分の頭の中に浮かんだ考えを他人に浸透させるのもすべてが自己表現というピッチなのだ。

著者のスティーブン・ベイリーとロジャー・マビティのふたりは、経歴はまったく違っても似通った哲学を持っている。本書の第一部はロジャーが、第二部はスティーブンが担当したが、絶えず各部への相互乗り入れをはかって執筆したものである。その結果、第一部は仕事マニュアル、第二部は人生哲学という形に落ち着いた。

第一部では、ピッチについてきわめて実践的な面から取り上げている。つまり、私たちは望み通りの結果を手にするために、ピッチをどう計画し実行すればいいかという視点である。ビジネス面においてピッチで大成功するにはどうすればいいかということだ。そしてまた、ロジャーはビジネス面でのピッチと日常生活でのピッチとを類似なものとしてとらえている。この第一部を読めば、優れたピッチの技術ならびにその心理学を理解して、自ら実践する方法を会得できるようになるだろう。

第二部は、話がビジネス面以外の多岐にわたっており、逸話も豊富である。読者を挑発するつもりで、スティーブンは外見と実際、体裁と内実、実際の自分と願望上の自分像との乖離を観察したり、不品行から時にはよい結果が生まれることを指摘している。ビジネスの世界であれ実人生においてであれ、第二部は人格設計法について語っているので、ある意味で究極の人生設計書といっていいだろう。

本書は二部構成になっているが、一つの大きな考えで貫かれている。それはどう自分のアイデアを売り込み、どう自分を売り込むかが自分の一生を決定づけるということである。どうしたら効果的なピッチができるかを会得し、なぜそうする必要があるかを理解することが、成功と失敗の分かれ目になる。なぜなら、人生全体がピッチそのものだからである。

目次

はじめに

[ 第一部 ] 仕事術
1 人生とは決断(ピッチ)である
2 情報を伝えるのではなく、心をつかむ
3 「役者」よりも「脚本」が重要
4 優れたピッチは手帳から始まる
5 心身の力を発揮させる場所へ移る
6 土台を固める
7 構造を組み立てる
8 ストーリーを伝える
9 シンプル狂になる
10 完璧な答えを求めない
11 中核のアイデアをスライド化する
12 サマリーは最後にする
13 信頼こそがカギである
14 パワーポイントを使いこなす
15 リハーサルを怠らない
16 対話姿勢を心がける
17 相手の要望を見抜いて、対応の手を変える
18 コラボレーションを重視する
19 孤独のよき理解者になる
20 経営コンサルタントに頼らない
21 履歴書は簡潔にして面接に臨む
22 中間のまとめ──「いいプレゼンター」への道
23 ピッチの心理学──「賢いピッチャー」への道
24 ビジネスの世界は生活の縮図
25 人生はピッチの連続
26 聴き上手は話し上手
27 他者と違う自分になる勇気
28 ビジネス人生では感情が大事
29 情熱は論理よりも勝る

[ 第二部 ] 人生哲学
1 なりたい自分を装う
2 印象を操作する
3 誘惑術を身につける
4 名作の手紙から
5 ランチでピッチ
6 自信をつける方法
7 悪意は良薬である
8 アイデアが咲くところ
9 視覚言語を豊かにする
10 「偽り」を生きる

おわりに

略歴

[著者]
スティーブン・ベイリー
 Stephen Bayley
イギリスの作家、ジャーナリスト、文化批評家。コカコーラ、フォード、ソニーなど大企業のデザイン戦略コンサルタント、ロンドンのデザインミュージアム初代館長、オブザーバー紙の建築デザイン担当特派員などを務める。英国では「デザインのグル」と呼ばれており、雑誌GQ、カーマガジン、テレビでも活躍。著書に、”Design: Intelligence Made Visible” “Woman as Design”  “Ugly: The Aesthetics of Everything”などがある。
 
ロジャー・マビティ Roger Mavity
イギリスのビジネスエキスパート、作家。広告代理店を設立して成功を収めた後、イギリスのコングロマリット、グラナダグループのレジャー部門の経営責任者、フィナンシャルPR会社シティゲート会長、コンラングループ最高経営責任者を務める。オブザーバー、インデペンデント、タイム誌などへの寄稿、講演でも活躍。著書に、“The Rule Breaker’s Book of Business”などがある。

[訳者]
黒澤修司 Shuji Kurosawa
埼玉県出身。ライター、翻訳家。音楽雑誌、バイク雑誌などへの寄稿、実務翻訳なども行う。訳書に『脳の神話が崩れるとき』(KADOKAWA)、『あなたは、あなたの思うあなたではない』(毎日新聞社)、『すべての仕事は[逆]から考えるとうまくいく』(日本実業出版社)がある。趣味は自転車とカレー作り。

●装丁・本文デザイン/轡田昭彦+坪井朋子
●カバー写真/Getty Images