別冊アステイオン 「災後」の文明
東日本大震災から3年、サントリー文化財団「震災後の日本に関する研究会」の成果が一冊に。被災地復興、自衛隊、グローバル化、天皇制、ソーシャルメディア、リスボン地震……などのキーワードをもとに政治学、経済学、社会学など各分野から豪華執筆陣が、災後の日本をこれからどう創っていくかを論じる。
- 書籍:定価1980円(本体1,800円)
- 電子書籍:定価1584円(本体1,440円)
- 2014.02発行
内容
東日本大震災から3年
サントリー文化財団「震災後の日本に関する研究会」の
議論と研究成果が一冊に。
被災地復興、自衛隊、グローバル化、天皇制、
ソーシャルメディア、リスボン地震……をキーワードに、
政治学、経済学、社会学など各分野から豪華執筆陣が、
災後の日本をこれからどう創っていくかを論じる。
はじめに
3.11の東日本大震災の勃発によって、この国の長い長い「戦後」に終止符が打たれ、新たに「災後」の時代が始まった……「災後」の自立は、「戦後」の否定の上に成り立つであろう。それは多くの日本人にとって、首肯し難いコトに違いない。ここに、我々の研究プロジェクトの必然と必要がある。
(御厨 貴 序「『災後』の文明のリアリティを求めて」より)
目次
はじめに 御厨 貴 序「『災後』の文明のリアリティを求めて」
第一部 政治の反転
飯尾 潤 復興政策への期待と政府の能力
牧原 出 二つの「災後」を貫く「統治(ガヴァナンス)」
伊藤 正次 多重防御と多機関連携の可能性
村井 良太 東日本大震災と国民の中の自衛隊
第二部 恐怖と共感
苅部 直 「戦後」の恐怖と「災後」の希望
川出 良枝 リスボン地震後の知の変容
堂目 卓生 共感、愛着、および国民的偏見―アダム・スミスの場合
梅田百合香 東日本大震災と「政治的なもの」
第三部 災後の気分
大竹 文雄 震災後の日本人の幸福度と助け合い精神
佐藤 卓己 「災後」メディア論と「輿論2.0」
五野井郁夫 ソーシャル・ネットワークと群れの政治―再魔術化する日本
第四部 グローバル化と災後日本
武藤秀太郎 東日本大震災と関東大震災からみえる日中関係
池内 恵 二つのツナミの間で
柳川 範之 企業が国家を選ぶ時代と震災体験
遠藤 乾 国内連帯とグローバル化
まとめ 飯尾 潤 「現状の自覚と行動のための手がかり」
●ブックデザイン/熊澤正人+尾形 忍(POWERHOUSE)
●カバー画/三嶋典東
●ロゴ/荒田秀也
●ロゴ/荒田秀也
●編集協力/阪急コミュニケーションズ書籍編集部
●翻訳協力/ジャネット・アシュビー
●校閲/竹内輝夫、熊澤華栄
●撮影/アートフロンティア 斎藤功昌