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お父さんに読んでほしい 「生きる力」を引き出すヒント!その秘密は家にあった!

「生きる力」を引き出すヒント!その秘密は家にあった!
アイフルホーム・キッズデザイン研究所 著
Featuring: 岡田武史
  • 書籍:¥1,200(税別)
  • 四六判・並製/160ページ
  • ISBN978-4-484-12224-3 
  • 2012.08発行

1000人の子育てママへのアンケートでは子どもには、自ら判断し、行動できる「生きる力」を身につけてほしいという結果が出た。サッカー日本代表岡田武史元監督の「生きる力」育成法との関係から、子どもの「生きる力」を引き出す家づくりを提唱する。

書籍

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「まえがき」より

 「岡ちゃん」の愛称で親しまれているサッカー日本代表の岡田武史元監督は、サッカーワールドカップ2010年南アフリカ大会で、他国開催では初めて決勝トーナメント進出を果たしました。岡田元監督のチームづくりの根底にある考えは、「選手自らの気づきを待つことで、それぞれの個人が目覚め、それが本当の意味でチームを強くする」というものでした。監督やコーチが一から十まで指示するのではなく、実際にピッチに立つ選手自らが課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断して行動し、問題を解決する──そういう選手が育つことで強いチームができる、というわけです。
 岡田元監督はまた、こうも言っています。
「現代の日本では普通にしていればある程度の生活をして生きていける。しかし、それは、空中ブランコの一メートル下に安全ネットがある社会だ。あれも危ない、これも危ないと、安全に安全にとあまりに過保護になっている。致命的なことがあっては困るからネットは必要だが、一〇メートルぐらい下にあったほうがいい。一メートル下にあるから『生きる力』が落ちてきている。落ちたって大丈夫だと簡単に手を離してしまう。
 便利、快適、安全になった現代の日本では人間が家畜化しているのか、子どもの目の輝きも失せているように思う。『生きる力』は感動や苦しさを乗り越えたときの達成感によって感じられるのだが、そういう場が少なくなっている」
 キッズデザイン研究所は、これまでキッズデザインの家づくり、つまり、本当に子どものことを考えた家づくりとは何かをさまざまな角度から研究してきました。そこで創りあげてきたコンセプトと、岡田元監督の考えに響きあうことがたくさんあることに驚きました。私たちは、住まう人自身にたくさんの「気づき」のある家こそがキッズデザインの家であり、そうした家であれば、あらゆる世代にとって安全で快適になると考えてきたからです。
 私たちは、改めて岡田元監督の理想のチームづくりのコンセプトと実践を受け止めながら、アイフルホームが目指してきた家づくりを捉え直すことにしました。
 子育てというと、とかく親の躾や子どもへの普段の態度、教師を含めた学校のあり方、あるいは社会が抱える問題ばかりが注目されますが、家族が長い時間を過ごす「家」の役割が取り上げられることはほとんどありません。しかし、子どもは親の考え方や態度だけでなく、家と家のつくり出す生活環境にも大きな影響を受けています。
 これからの社会でたくましく生きぬく「生きる力」を育む子育てと、家のあり方について考えてみたいと思います。

目次

はじめに

第一章 生きる力I
    自分の身を守る力を高める――キッズセーフティという考え方

    大人よりも多い赤ちゃんの骨
    赤ちゃんの足は一八年かかって大人になる
    大事に至る危険を避けるために
    親よりも体力・運動能力が劣る子どもたち
    子どもの死亡原因で一番多いのは不慮の事故
    キッズセーフティの家づくりで家庭内事故のリスクを最小に
    リビング・居間での転倒、浴槽などへの転落を防止
    転んでもケガをしにくい多機能衝撃吸収床
    キッズデザインという考え方
    高齢者にもやさしいキッズデザイン
    過保護・過干渉は子どもの自立を妨げる
    子どもを見守るという必死の努力

第二章 生きる力II
    自然との共生力で省エネ・節電・快適エコライフ

    冷房の効きすぎで汗腺が育たない子が増えている
    自然とシンクロした暮らしが「生きる力」を強くする
    伝統的な「開ける」よさと「閉じる」よさが融合した現代の家
    家の外に向かって「閉じる」ことと「開ける」こと
    夏でも冷房を使わないで快適に暮らす「開ける」こと
    風を知り、風を取り入れる
    風が入りやすいバルコニーの誤解
    風上に緑や水を置いて爽やかな風を呼び込む
    室内外の温度差を利用して空気を入れ換える
    熱だまりを防ぐということ
    湿度のコントロールもポイントの一つ
    スマートハウスの先を追求した「次世代スマートハウス」
    人間の行動をアシストするスマートロボット
    「CO2ゼロエミッションプロジェクト」で環境大臣賞を受賞
    自然と技術と人間が調和した暮らしのために

第三章 生きる力III
    リスクを回避する先見性で、家族を守る安心子育て

    選択とは将来と向きあうことである
    津波対策を無視した東京電力福島第一原発事故
    女川原発を守った東北電力副社長のリスク回避能力
    日本は新たな地震の時代に突入した?
    何度もやってくる地震に備える
    本当に地震に強い家をつくるために必要なポイントとは
    三つの再生可能エネルギーを導入したエネルギー自立型住宅
    停電しても安心できる家
    リスクから自立へ
    家族の変化に柔軟に対応できる間取り
    生涯生活コスト~家の本当の値段とは何か~
    暮らしに取り込みたい予防医療の発想
    八つの社会問題の解決に向けて

第四章 生きる力IV
    絆を育むコミュニケーション力こそが生きぬく力の源泉

    他者との関係が希薄になっている日本人
    世界で一番孤独な日本の子どもたち
    コミュニケーション力を育てる家の形と動線
    絆やコミュニケーションを育む五つのテラス
    同世代の友達や異世代の大人との多様なコミュニケーション
    生きる力を育てるにはお手伝いとヒマとビンボーで
    子どもには「完成したもの」を与えない
    スムーズに家事がこなせるストレスフリーの大切さ
    家事をしながらでも子どもを見守れる安心感
    刻まれた思い出が絆を深める
    子どもの成長に重要な家の役割

第五章 生きる力V
    夢を育む力、そして夢を育む家

    子どもの頃の豊富な体験が「やる気」や「生きがい」を育てる
    人間は人の中で自分の夢を育て、成長していく
    共育・強育・興育・郷育──四つのきょういく
    自然とふれあい、ワークショップを楽しむキッズデザインパーク
    絵本に関わる共同開発運営プロジェクト「キッズデザインイニシアティブ」
    地域の夢をかなえる菜の花プロジェクト
    「神秘さや不思議さに目を見はる感性」を育む
    キッズデザイン賞五年連続受賞
    絆を結び、それぞれが輝ける夢を育てる終わりない空間
    理想の家づくりに一歩でも近づくために

第六章 対談
    「生きる力を引き出すチームづくり、生きる力を育てる家」
    岡田武史(サッカー日本代表元監督)×大竹俊夫(株式会社LIXIL住宅研究所取締役会長)

    生きる力を引き出すということ
    自然との共生力と自分の身を自分で守る力
    絆を育み五感を育てる家
    先見力が必要な時代に

おわりに

発刊に寄せて

略歴

[著者]
アイフルホーム・キッズデザイン研究所
(株)LIXIL住宅研究所のアイフルホームカンパニーが2008年4月に創設したシンクタンク。子どもを取り巻く住環境・家庭環境に関わるさまざまな課題を研究し、学識経験者を含めた専門家の提言をまとめ、社会に提言・実践する。次代を担う子どもたちの住環境や家庭環境は、少子高齢化問題、地球環境問題、家庭内暴力、いじめや引きこもりなどの社会問題が密接に関わり合っているとの認識から、創設された(所長・髙橋司郎)。具体的には、住まいに関する子どもの意識調査、感性教育に関する調査などの調査活動、家庭生活における親子コミュニケーション、家庭内事故の抑制策、感性価値教育と住環境に関する研究開発、研究に基づく住宅設備機器・住宅の開発などといった活動を行なう。

●装丁・本文デザイン/轡田 昭彦 + 坪井朋子