仕事はどれも同じ 「今やっている仕事」を「やりたい仕事」にする方法

仕事はどれも同じ

畔上 司 著

  • 書籍:定価1760円(本体1,600円)
  • 四六判・並製/280ページ
  • ISBN978-4-484-12115-4 C0030
  • 2012.06発行

月曜日の憂鬱よ、さようなら。――ドイツで「仕事に不満をもつ人たち(=ほとんどすべての人)」のバイブルとなったベストセラーが日本上陸! 今の職場に嫌気が差している人のための〈期待を危機管理する〉方法。

書籍

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内容

誰しも職に就くときは夢を抱いているものだが、多かれ少なかれ結局は失望し、悲しみを味わうことになる。ただ、いま自分がしている仕事やもらっている給料、上司や同僚にフラストレーションを感じているとしても、それを理由に転職・転社をするとムダに終わる。なぜなら、転職した先の職場でも、同じような仕事や上司・同僚が待っているからだ。では、どうすればいいのか?

本書はそれを語った書として、ドイツで2008年刊行後、またたく間に「仕事に不満をもつ人」のバイブルとなった。
「本書は、読者各自の仕事を『耐えられるもの』にしてくれるだけでなく、『夢の職業』に変えてくれる。なぜなら、どの仕事にもちがいがないからである。本書を読めば、仕事上のフラストレーションから逃れる方法を会得できる」(ビルト紙)
「今はオフィス内に皮肉な言葉が飛びかい、業務上の成果は高く評価されない。本書はサラリーマン・OLが上司を憎む理由を明らかにし、仕事上のフラストレーションを解決する方法を明らかにしてくれる」(シュピーゲル・オンライン)

●不満やストレスは、あなたが今やっている仕事とはまったく無関係です。自分の「仕事」に満足しているのは犯罪者のほうで、警官ではないのです。
●お金・ステイタス・やりがい・好きなこと……どれを重視して仕事を選んでも、あなたを満足させてくれる仕事など世界中にひとつもありません。
●今いる場所で「人生のミス」を犯さないために。本書は「幸せになるためのガイダンス」です。

「はじめに」より

もし誰かから、「あなたがこの仕事に就いたら、収入も十分に得られますよ。他人にも高く評価されますし、やりがいも楽しみもたっぷりあります。おまけに上司や同僚たちともうまく付き合っていけます」と言われたら、あなたはきっと耳を傾けるだろう。
その瞬間こそ、残りの人生を変えるに値する一瞬だろうか? 今のあなたは何時間も、何日も仕事ばかりやっているので、人生の貴重な時間がまるで砂時計のようにいつのまにか消えてしまってはいないだろうか?
逆に、「あなたはすでにすべてを手に入れているから、そういう仕事を見つける必要などまったくない」と言われたらどうだろう? 「あなたは自分が求めているものをすでに手に入れている。あとはごくわずかなヒントを知るだけでいい」と言われたら、あなたは果てしない失望と悲しみ、そして虚無感から救われるのではないだろうか?
私たち著者二人は本書を通して、あなたにその「救い」のヒントを与えることをお約束する。
それが大きな約束、途方もなく巨大な約束だということは、著者も承知している。だが私たちは、その約束を守ることができることも確信している。
満ち足りた仕事、すばらしい職業生活が可能だということは、著者自身が体験済みだ。だからこそ、どうすればそうした生活を実現できるか、その方法をあなたに伝えることができる。それを伝えることができることに、著者は大いなる幸せを感じている。
過去二年間、著者は本書のために調査を行ない、さまざまな職業に就いている多くの人々と話し合いをもった。その結果、自分の仕事に本当に満足している人はほとんどいないことがわかった。このことは公式統計でも裏打ちされていて、勤労者の85パーセント以上は転社・転職したがっている。「非・失業者」(つまり就業者)はフラストレーションを感じているのだ。だから、本書に登場する人たちの大半は不満を抱いている。もし朝、目を輝かせて地下鉄で職場に向かい、不思議なほどのオーラを発散している人がいたら、その人は稀有な例なのだ。
人はなぜ不満を抱くか、それを著者はたんねんに調べてみた。その結果、人間にとって何がストレスになるかがわかった。
ここであなたに断言しておくが、不満やストレスはあなたが今やっている仕事とはまったく無関係だ。調査の結果見つかった驚くべき結論は「仕事はどれも同じ」ということだった。上司が誰だろうと同じだし、絶えず転社・転職してもそれで満足できるわけではない。
だが職場について、人間について、そして自分自身についてごくわずかの事柄を知りさえすれば、「人生の宝」を見つけることができる。これは確かだ。自分自身に注目しよう。自分の考えや動きに関心を持とう。そうすれば、いわば自力で自分を癒せるようになるのだ。それができるのはあなた自身だけである。しかも今やっている仕事を通してである。
あなたの人生は「救う価値がない」だろうか?
あなたはもう本書を読みはじめている。すでに第一歩を踏みだしているのだ。戻ろうなどと考えないことだ。そして希望をもとう。希望をもっていいのだ。
あなたも「自分の人生を救ってくれる」ことを、著者は願っている。

フォルカー・キッツ/マヌエル・トゥッシュ

目次

略歴

[著者]
フォルカー・キッツ Volker Kitz
1975年生まれ。ケルンとニューヨークで法学・心理学を学んだのち、学者、評論家、脚本家、ロビイストなどを経て、現在ドイツ全土で弁護士、コンサルタントとして活躍。ミュンヘン在住。

マヌエル・トゥッシュ Manuel Tusch
1976年生まれ。ケルンとアムステルダムで心理学と成人教育を学んだのち、ケルンで心理カウンセラーを開業し、応用心理学研究所を主宰。各地の大学でコンサルティングについて講義。
キッツとトゥッシュの共著『上司がいなくなっても解決はしない』『こういう人生が送りたい』『心理学 ?!』は、いずれもドイツでベストセラーになっている。

[訳者]
畔上司(あぜがみ・つかさ)
1951年長野県生まれ。東京大学経済学部卒。日本航空業務を経て、現在ドイツ文学・英米文学翻訳家。おもな訳書に『有名人の成功のカギはドラッカーの『マネジネント』にあった』『アメリカで大論争!!若者はホントにバカか』『だれでも1日200回はウソをつく!』(以上、阪急コミュニケーションズ)、『5000年前の男』『アンネの伝記』(共に文藝春秋)、『ノーベル賞受賞者にきく子どものなぜ? なに?』(主婦の友社)などがある。

●装丁/轡田昭彦+坪井朋子
●編集協力/片桐克博(編集室カナール)

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