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潰れてたまるか! ピンチをチャンスに変えた10社

潰れてたまるか!
屋宮久光 監修
影山惠子 著
  • 書籍:品切れ
  • 電子書籍:¥1,120(税別)
  • 四六判・並製/224ページ
  • ISBN978-4-484-10207-8
  • 2010.03発行

平成建設、でんかのヤマグチ、銀座テーラー、箱根一の湯など、メディア絶賛のあの会社にもあった“存亡の危機”。不況の今こそ、10人の中小企業経営者が“逆転勝ちへの処方箋”を語ったこの本からヒントを得てほしい。

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内容

 職人の“内製化”を確立して業界慣行に挑んだ「平成建設」、量販店の進出を機にデフレと逆張りの戦略に切り替えた「でんかのヤマグチ」、バブル崩壊で負った負債100億円を完済・復活した「銀座テーラー」、師の教えのもと低価格路線に舵を切った老舗旅館「一の湯」など、「カンブリア宮殿」「エチカの鏡」「ワールドビジネスサテライト」といったテレビ番組で紹介された優良中小企業にも“存亡の危機”がありました。

 沼津、町田、生駒、箱根、尼崎、大田区……日本各地で見つけた10の成功事例。ピンチをチャンスに変えた経営者たちが自ら語った“逆転勝ちへの処方箋”が、この本にはあります!

はじめに

実行するしかない、やるしかない、行動を起こすしかない、進むしかない。
そのためには今と同じで成功するわけがない。

税理士が来た。
改善事項を示した。
経費の削減等、負の改善事項である。
中小企業診断士が来た。
SWOT(強み、弱み、機会、脅威)分析を行った。
強みを強化することを指示された。

そんなことできるわけがないじゃないか。ウチの事情がまるでわかっていないじゃないか。
専門家に頼んでも、言うことは似たりよったりではないか。

あなたが求めるものと何かが違う。
そうだ。
起爆剤となるような戦術に欠けている。
何か成功事例がないか。
できれば、ウチと同じような苦境から脱出した事例を。

バブル崩壊のあおりで負った巨額の債務を完済、
大型店の進出を契機に独自路線を開拓、
日本本社の倒産を経て海外から復活、
下請けゆえの受注不安からオンリーワンの技術開発へ、
会社存亡の危機から無担保融資を受けるまでに成長……。

本書に登場するのは、いずれも一度ならず大きな危機を乗り越え、
そして今もなお元気な会社だ。
著者がこの10社の経営者に取材し、まとめている。
あなたの企業で真似できないか、考えていただきたい。
当然、制約条件がある。
資金、地域その他、個別の事情もおありだろう。
それでもまずは、そのまま真似できないか考えていただきたい。

企業と接して思う。
オリジナリティーという言葉のもと、
成功事例を入手しながら、戦術が別のものになっていることを。
そのまま取り入れることができなければ、本質を見失わないようにすることである。
次に実行することである。
私が接する失敗企業の多くは行動を起こしていない。
ローコストであれば、とにかくやってみることである。
成功を手にするのに失敗事例の数はカウントされない。

この本であなたのお望みの事例を提供した。
さあ、あなたが行動を起こすだけです。
 

監修者 屋宮久光

目次

はじめに 屋宮久光

1 倒産を乗り越え異国の地から再生
 株式会社コーリン色鉛筆
 井口 英明 取締役社長

 運命の地“タイ”との出合い
 「引き寄せの法則」でコーリン鉛筆へ
 社内で物議を醸す問題児だった
 私が見た、売れ残った鉛筆の山
 突然の倒産! タイ工場を守るために直談判
 「絶対に潰れない会社を作る」という思い
 タイで色芯を作る夢を支えてくれた恩人
 お客様は“ただの鉛筆”に興味はないと実感した
 ブランド力、ストーリー、そして品質
 自分だけ一人勝ちをしてはいけない
 景気のせいにしない、ハングリーさが必要だ

 コラム コーリンを支える、社長ともう一人

2 量販店に負けない!地域密着の高売り戦略
 株式会社ヤマグチ
 山口 勉 代表取締役

 バブル崩壊よりも量販店進出が脅威
 「中途半端な規模」のつらさを嘆いた
 まず、顧客を従来の三分の一に絞り込んだ
 「粗利重視」による経営の利点とは
 家具の配置変え、枝の剪定、ペットの餌やりも
 研修もせず、業績とモチベーションを維持する
 「でんかのヤマグチって、こんなこともしてくれるのよ」
 毎週末のイベントは、お客様への利益の還元
 複雑で繊細なお客様の「欲しい!」を逃さないために
 ヤマグチが追求する「井戸掘り理論」

 コラム 取材者泣かせの楽観的性格が秘訣?

3 下請けから脱却しオンリーワンの技術を得た
 株式会社ヤマシタワークス
 山下 健治 代表取締役

 どうしたら社内で存在価値をアピールできるか
 三年連続で社長表彰をもらい、独立へ
 「一生下請けで終わる」という危機感
 バブル崩壊で「ピンはね」がなくなった
 意外な食品を素材に、画期的な製品を開発
 独りよがりな「良い物を作れば売れる」は間違い
 元Jリーガー、現役プロボクサーが働く会社
 金融危機による落ち込みを受け、取引先を開拓
 エアロラップ、世界を行く
 経営者に求められるのは「共感力」だ

 コラム 不採用を覆してくれた山下社長の恩師

4 負債百億を完済した老舗の細腕繁盛記
 株式会社銀座テーラーグループ
 鰐渕 美恵子 代表取締役社長

 あれこれ考えないから、経営に関われた
 「銀座の帝王」と称された夫の豪遊
 つまらないプライドを捨てる勇気
 古参幹部の裏切りと、負債百億の衝撃
 不動産の資金繰りに頭を悩ませた
 嫁いで二十余年、いよいよ社長就任へ
 優秀な人材の獲得は会社の未来への投資である
 美容サロンや新ブランドなど、新規事業を開始
 日本のモノづくりのため、職人養成の場を作った
 神様は乗り越えられない試練は与えない

 コラム 創業者の言葉「経営者は孤独だよ」

5 人材流出の原因を突き詰めた末の成功
 株式会社昭和
 高安 輝樹 代表取締役社長

 金属チタンに特化することの「弱み」
 雑用から営業、そして開発もするように
 どうしたら中小企業に社員が定着するか
 社員定着のキーワードは「納得性」
 徹底した情報公開、財務諸表の公開を行った
 信頼があれば、無担保で10億円融資も可能
 本気の銀行支店長に怒鳴られ、涙が出た
 産官学の共同研究、技術開発は怠らない
 「世界終末時計」を五分遅らせるために
 採用した社員が、私の思いのすべて

 コラム 経営者の範を示す高安社長お薦めの本

6 師と出会わなければこの歴史は途絶えていた
 株式会社一の湯
 小川 晴也 代表取締役

 老舗の一五代目、赤字ホテルの立て直しに挑む
 「何もしないほうが社会貢献になる」の真意
 自社商品の価格帯を明確にせよ
 「人時生産性」を向上させる取り組み
 仕事を平準化し、マルチタスク化を図る
 改革の意義とメリットを従業員に伝えること
 サービスは「何をしないか」が難しい
 失われた十年に「カネ以外でできること」をした
 ただ憂慮するより、既存のお客様を大切にしたい
 良い師を見つけ、真似ること、やり続けること

 コラム 豪腕やり手社長の柔和な紳士ぶり

7 誰もが反対した異端の内製化モデル
 株式会社平成建設
 秋元 久雄 代表取締役社長

 大工の息子、トップ営業マンになる
 このままでは、日本の職人がいなくなる
 自分が死んで、何を残せる人生か
 十人中十人が反対したビジネスプラン
 職人を自社で抱える「内製化」のメリット
 だったら、ゼロから育ててしまえ!
 「売った」と「売れた」は大違い
 社長の仕事は雑用ではなく、ビジョンを描くこと
 日本の伝統の保存・伝承は創業時の志でもある
 人件費が多いことは、本当は誇らしいことなのに
 「道徳なき経済は罪悪、経済なき道徳は寝言」

 コラム 平成建設版プロジェクトX

8 バブル後の危機を脱したNo.1貝ボタン企業
 株式会社トモイ
 伴井 比呂志 代表取締役社長

 奈良で創業した祖父、東京進出を果たした父
 画期的な量産技術の特許を取らなかった理由
 丁寧で誠実だから、お客様が増えていった
 バブル期と今の洋服作りの違い
 バブル崩壊で売り上げ半減、過剰在庫を抱える
 「頑張る」では銀行融資を受けられない
 過剰在庫を強みに「超多品種少量生産」を確立
 不況ではなく、時代の変化に即していないだけ
 「モノづくりの国」日本に欠ける職人への敬意
 同輩の経営者へ「一人で悩まないで」

 コラム 今の活躍につながる若き日のイタリア修業

9 赤字決算から始まった“素人社長”の改革
 小松ばね工業株式会社
 小松 節子 代表取締役社長

 バレエ好きの主婦、ある日突然社長になる
 「会社が潰れた時の責任は、社長ただ一人にある」
 最初に取り組んだのは、社内の環境整備
 中小企業では社員のアメーバ的な働き方が求められる
 モノづくりは人づくりと、社員教育に力を入れる
 金融危機で、経験のないほどの大打撃を受けた
 完璧な遅い決断よりも、拙くても早い決断
 バランスシート(賃借対照表)は社長の通信簿
 有事の時への備えは経営者の責任

 コラム 創業者の思い、誕生日に「たち吉」を

10 塗装機業界のゴーンは組織をどう変えたか
 アネスト岩田株式会社
 森本 潔 代表取締役会長

 夜間大学出身の私にもチャンスがある
 前社長のひと言「前例を踏襲するなかれ」
 改革その一、まず「錦の御旗」を立てた
 改革その二、組織のスリム化と苦渋のリストラ
 改革その三、強みを伸ばす新システムの開発
 改革その四、業界のなれ合い取引を排除
 講師も試される幹部教育の場づくり
 経営者仲間の合言葉「おたくは何割経営?」
 アクセルとブレーキを一緒に踏むなかれ
 経営改革も、一つひとつの小さな積み重ねから

 コラム 孤独な改革者の北風と太陽のはなし

不況の今こそ、逆転勝ちへの処方箋を――あとがきに代えて 屋宮久光

監修者

屋宮久光(おくみや・ひさみつ)
1962年鹿児島県奄美大島生まれ。公認会計士・税理士、中小企業診断士、経営コンサルタント。中学卒業まで奄美大島で育ち、慶應義塾大学経済学部卒業。公認会計士試験合格後、朝日監査法人福岡事務所入所。4年後に故郷の奄美大島で独立、開業。「ターゲットコンダクター(目標達成請負人)」を掲げ、税務・会計のみならずマーケティングに至るまで各種企業の指南役として講演・コンサルティング活動を展開。2009年日本内部統制大賞会計人奨励賞受賞。著書に『南の島のたったひとりの会計士』(扶桑社)、『儲けのバイブル』(阪急コミュニケーションズ)がある。

著者

影山惠子(かげやま・けいこ)
静岡県生まれ。1997年早稲田大学卒業後、国内大手経営コンサルティング会社などを経て独立し、フリーライターに。人物のインタビューを得意とし、主にビジネスの分野で活躍。

●装丁・本文デザイン/伊藤 猛(Ti-Works)
●写真/影山惠子