中国から日本企業は撤退せよ

中国から日本企業は撤退せよ
宮崎正弘 著
  • 書籍:定価1760円(本体1,600円)
  • 電子書籍:定価880円(本体800円)
  • 四六判・並製/256ページ
  • ISBN978-4-484-06228-0 <![CDATA[目次
  • 2006.09発行

中国企業も中国から逃げ出している。 それでも進出する日本企業に次々と仕掛けられる罠――。 中国一辺倒の時代は終わった!

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内容

中国経済は依然として過熱気味の投資ブームが続き、高度成長の最中。
しかし、驚いたことに、その中国から中国企業が逃げ出している。
進出した日本企業からも悲鳴が聞こえ始めた。
繁栄の裏にひそむ陥穽とは!?

プロローグ 中国企業も中国から逃げ出している
コスト高、不平等、治安の悪化/世界分割投資の時代に

[第一部]中国一辺倒の時代は終わった

第一章 中国進出企業の惨状を点検する
進出した日本企業の現場から悲鳴が聞こえ始めた/日本の拙速外交が失敗の原点/「特許」に振り回される日本企業/ヤオハンの倒産も教訓にならず/「ゴウベン」に仕組まれていた罠/これから起きるのは経営者の“人質化”だ/天安門事件以後もカモにされる日本と台湾/進出理由が中国国内市場にシフト/オーバー・キャパシティという新難題/約束を守らない中国に泣かされる日本の損保/ 問題山積の中国のビジネス・マナー

第二章 外資に仕掛けられるドラゴン・トラップ
摩訶不思議な「中国銀行」の上場/邦銀は過去の火傷が響いている/ついに北京オリンピックをめぐるスキャンダルが発生/カナダから吹く別のスキャンダル事件/それでも楽天的な外国人投資家たち/不良債権率の怪/次々に仕掛けられる外資への罠

[第二部]中国進出が無駄になる、これだけの理由

第一章 繁栄の裏にひそむ現実を見よ
中国企業だって失敗はあるさ/ロシアはまるで“プーチン株式会社”/軍偏重の権力機構/恣意的でデタラメな経済統計/世界最大の経済格差/空前の上場ブームにひそむ罠/一党独裁が続く限り、中国に明日はない/ 繁栄は幻影、実態は張り子の虎

第二章 公害輸出大国への道
やがて中国には人が住めなくなる?/鳥インフルエンザで1億5000万人が死ぬ/ 情報隠匿がなぜ悪い/報道されないAIDSと奇病の数々

第三章 中国の宗教模様
キリスト教の秘密信者が7000万人/教会人事をめぐり対立するバチカンと共産党/宗教復活は擬勢/売僧・官僧が支配する仏教界/チベット族の村々で/教典も共産党的に改竄 /臓器売買にみる倫理観の欠如/海外華僑のキリスト教改宗

第四章 「反日」とその後の政治状況
80年前の「南京事件」の教訓/燃え上がる「反日感情」の渦のなかへ/反日記念館には何が展示されているのか?/観光地化した反日記念館御三家/中国人に歴史的客観性を求めるのはナンセンス/ 愛国は偽物という中国知識人らの声/“反日”から“反中”へ

第五章 北朝鮮を植民地化?
北朝鮮をめぐる“三派鼎立”の宿命的構造/胡錦濤の北朝鮮礼賛演説/ならば韓国経済は本当に薔薇色か?/ 北朝鮮と中国国境地帯の大変化/いまごろ投資を復活する日本企業

[第三部] 中国がダメなら次はどこだ?

第一章 アジアの巨象、インド
ドラゴンからエレファントの国へ/インドに大きな夢と可能性が/政治テロが大きな障害に

第二章 人気のベトナム、穴場のラオス
米国がベトナム経済に乗り出した/ラオスは驚くほどの親日派/敬虔な仏教徒とビジネスとの相克

第三章 今が進出のチャンス、ミャンマー
仏教原理で動く国民の精神性/ミャンマーにも晩婚、少子化の波/バンコクの繁栄、カンボジアの静謐

第四章 南アジアの国々
南アジアの最貧国、バングラデシュ/貧しくとも心豊かな国民性/日本企業はパキスタンを敬遠/経済展望ゼロのアフガニスタン

第五章 資源の宝庫、中央アジア
米軍基地排除が争点/政治的貧困をさらしたキルギス/強権独裁のカザフスタンは石油の宝庫/独裁国家ウズベキスタンは観光の名所/ペルシアの末裔タジキスタン

第六章 モンゴル経済は離陸できるか?
ロシアの残骸がモンゴル文化に残る/中国のえげつない進出/独立の姿勢をようやく発信

エピローグ 「海賊版」と金融犯罪は消えず
蒸発した幹部らと500億ドルの行方は?/される方が馬鹿なのだ/戊戌の変の舞台裏の現場で

著者

宮崎正弘 (みやざき・まさひろ)
1946年金沢市に生まれる。早稲田大学中退。82年に『もうひとつの資源戦争』(講談社)で論壇へ。以降、『日米先端特許戦争』『拉致』など問題作を矢継ぎ早に発表。中国ウォッチャーとしても中国全33省を踏破。主な著書は『中国大分裂』(文藝春秋)、『迷走中国の天国と地獄』(清流出版)、『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店)、『中国財閥の正体』(扶桑社)、『中国のいま、3年後、5年後、10年後』(並木書房)、『瀕死の中国』『中国瓦解』(阪急コミュニケーションズ)など。

●装丁/倉田明典

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