わっしょい!妊婦
妊娠出産体験を通じて見えてきた、この社会のこと。ーー私たちは何にでもなれるし、何でもやれる。娘、母、女、私たちの人生。
- 書籍:定価1870円(本体1700円)
- 電子書籍:定価1870円(本体1700円)
- 2023/7/4発行
内容
がんばれ、生きろ。どすこい女!
すべての女にハードモードな社会で、子を産むということ。
35歳、明らかに“ママタイプ”ではない私に芽生えたのは「子どもを持ちたい」という欲望だった。このとき、夫45歳。子どもができるか、できたとしても無事に産めるか、産んだとしてもリタイアできないマラソンのような子育てを夫婦で走りきれるのか。それどころか、子どもが大きくなったとき、この社会は、いや地球全体は大丈夫なのか? 絶え間ない不安がつきまとうなかで、それでも子どもをつくると決めてからの一部始終を書く、笑いと涙の妊娠出産エッセイ。
「じゃ、ママ、診察室Dへ」
……マ、ママぁーーーー??!!
フレディ・マーキュリーのように、私は心の中で絶叫した。
目次
RING CALL
突然、炎のごとく
ROUND 1
産む、産まない、できる、できない 【0週】
ROUND 2
つわり、あるいは限りなく透明に近い妊婦 【7週】
ROUND 3
命の選別? 出生前診断のこと 【11週】
ROUND 4
仁義なき夫婦の戦い 【16週】
ROUND 5
女児事変 【20週】
前日譚
産むのを手放した時のこと
ROUND 6
母性
ROUND 7
准弱者である自分を認める 【24週】
ROUND 8
乳首と格闘する日々【28週】
ROUND 9
わっしょい! 陣痛! 【第36週】
ROUND 10
わっしょい‼︎ 出産‼︎ 【第40週】
著者
小野美由紀(おの・みゆき)
作家 1985年東京生まれ。ウェブメディア・紙媒体の両方で精力的に執筆を続けながら、SFプロトタイパーとしてさまざまな企業と協業しSF作品を執筆している。著書に『路地裏のウォンビン』(U-NEXT)、noteの全文公開が20万PVを獲得した恋愛SF小説『ピュア』(早川書房)、銭湯を舞台にした青春小説『メゾン刻の湯』(ポプラ社)、『人生に疲れたらスペイン巡礼』(光文社)、『傷口から人生。メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった』(幻冬舎文庫)、絵本『ひかりのりゅう』(絵本塾出版)など。著書は韓国やイタリア、台湾などさまざまな国で翻訳されている。