春画にハマりまして。

春画にハマりまして。

わたし、OL。推しは、絵師。
春画を愛で、調べ、遊びつくす、知的冒険エッセイ。
個人所蔵の珍しい春画も、全てカラーで掲載。

美術蒐集はお金持ちだけの特権ではない。美大に通っていたわけでも、古典や日本史が好きだったわけでもない「わたし」が身の丈に合った春画の愉しみ方をユーモアたっぷりに伝える。自分なりの視点で作品を愛で、調べ、作品を応用して遊びつくす知的冒険エッセイ。

“本書は浮世絵研究の本ではありません。わたしなりの春画の楽しみ方や、江戸期の書物から得た情報の味わい方、わたしなりの学びを通して得たものを、ギュッと詰め込んだエッセイです。(「はじめに」より)”

本書で紹介されるのは、たとえば、

● 江戸の性具や潤滑剤の再現
● 江戸時代における「かわいい」
● 「ぴえん顔」の春画の男たち
● 「鍋冠まつり」で、女はなぜ経験人数を報告することになったのか?
● 女性器の描写から考える、女性は若ければいいのか?
● 「だいしゅきホールド」はいつから存在するのか?
本書が書籍デビューとなる著者は、「浮世絵蒐集はもっぱらの趣味」という、ごく普通の会社員。春画に魅せられて、作品を集め、文献を読みとき、そこで得た知識を実際に試し、さらには絵のなかに見つけた自分なりの謎を解き明かそうとする日常を送っています。家での時間や、週末を使い、どこまでも「好き(=春画)」を追究しようとするその姿からは、本当の意味での「教養」という言葉が浮かび上がってきます。知を深め、想像力をめぐらせ、日常を豊かに愉しむ。ユーモアと愛にあふれた美術よみものです。

《もくじ》
はじめに 「わたしなり」が愉しい、春画の世界。
第一章 欲しい、欲しい。お金がなくても、春画が欲しい……。
■ 第一話 OL、春画を買う。
■ 第二話 切ない恋心とミニチュア春画。
■ 第三話 報われないオトコ、恋川先生。
■ 第四話 欲望の赴くままに……、つい。
■ 第五話 わたしの宝、遺された性具。
■ 第六話 お年玉はあげちゃ、だめ。十八禁なポチ袋。
■ 第七話 ぬるぬる、とろとろ。卵のヒ・ミ・ツ

第二章 江戸時代のハウツー本に、性を学んでみたんです……。
■ 第八話 もっと、気持ち良くなるために。
■ 第九話 やさしく、奥深く、くじる。
■ 第十話 百花繚乱、江戸性具の世界。
■ 第十一話 あれを飲みたいという殿方のお気持ち。
■ 第十二話 クレオパトラも美少年も鼻で運命が変わる?

第三章 遊びつくして……。見ているだけじゃ、もの足りなくて。
■ 第十三話 蝋燭で照らし出された夜。
■ 第十四話 都々逸で春画の恋をうたう。
■ 第十五話 同好の士と交わった話。
■ 第十六話 至れりつくせり、初体験。

第四章 もっと……、深く……。春画の世界が知りたくて。
■ 第十七話 「かわいい」オトコはダメなのか?
■ 第十八話 擬人化された性行為と「わらい」。
■ 第十九話 祭りと、神と、オンナの貞操。
■ 第二十話 絵師の手癖で陰毛を愛しむ。
■ 第二十一話 オンナの年齢と性。
■ 第二十二話 「だいしゅきホールド」に見る愛の歴史。
おわりに すべての学びは無駄にならない。

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