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日曜日はプーレ・ロティ ちょっと不便で豊かなフランスの食暮らし

日曜日はプーレ・ロティ
川村明子 著
  • 書籍:¥1500(税別)
  • 四六判・並製/208ページ
  • ISBN978-4-484-18235-3
  • 12.27発売予定
ちょっと不便で、不揃いで、
至るところで、至らない……、
でも、だからこそ、自分なりの楽しさを工夫できる余白のある、パリの暮らし。

都会で生活をしながら“便利”と少し距離を置いた、
パリのおいしい暮らしの話を書きました。
                      ----「はじめに」より


何を選んで、どう料理して、どんな食卓を囲むのかは、
ココロとカラダに直結します。
だから、毎日の「食」はライフスタイルそのものです。
フランスに20年暮らす著者が語る、パリの「食暮らし」。
「食」との向き合い方に、新しい発見を。

書籍

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目次

「おいしい」が存在するところ
 
はじめに
 
1日曜日はプーレ・ロティ
2毎晩つくったドレッシング
3冷蔵庫にマヨネーズがない
4フランスのおいしい神器 ―オーブン―
5風景のあるおいしさ
6本物のサラダ・ニソワーズを探せ!
7自家製瓶詰め生活
8古物市で買うお皿 ― l ’âme のはなし―
9マルシェに通うそのワケは
10おいしい薬 ―ハチミツ―
11畑から食卓へ
12チーズに流れる2つの時間について 158
13バターにも季節がある
14パン屋の存在
 
おわりに

はじめに

 
「パリの何が好きなの?」
 と、聞かれると、
「ちょっと不便なのが良いんだよねぇ」
 いつしか決まってそう答えるようになった。
 高校時代には「チーズ蒸しパン」が流行り、通学の途中に駅で降りるとまず踏切脇のコンビニでチーズ蒸しパンを買って、学校に着いたら烏龍茶とともに
朝ごはん。
 大学の正門前にもコンビニがあって、鶏の唐揚げが大好きな私は、放課後に立ち寄っては、レジ横の唐揚げを買い、駅に向かいながらよく食べていた。
 コピーをとるのもコンビニだったし、学生時代はほぼ毎日行く場所だった。
 それが、大学の卒業式を終え、その1週間後に渡ったフランスには、コンビニがなかった。
 
 暮らし始めたフランスの地方都市では、時間開いている店はおろか日曜にはすべての商店が閉まり、買い物は平日にする必要があった。
 サラダとパンで食事を済ませることも多かった寮生活で、気に入るドレッシングが1本でも見つかればよかったのだが、市販のドレッシングは種類がとて
も少なく、買いたいと思うものがない。それで、いつもオリーブオイルとレモン、塩、胡椒で味付けをした。
 もうちょっと、異なる味のドレッシングがあればなぁと思いながら。
 
 フランスって、無いものだらけだよ。
 あっても1種類とか2種類。工夫が無い。
 そう、感じていた。至るところで、至らないのだ。
 
 でも、無いものは仕方がない。自分で工夫をするようになった。
 すると、思いがけず、楽しい発見がいくつもあった。

※一部抜粋
 
●川村明子著:食ライター、ジャーナリスト

1998 年大学卒業後、渡仏。ル・コルドン・ブルー・パリにて製菓・料理課程を修了後、フランスおよびパリの食にまつわる活動を開始。取材・執筆を中心に、近年は日本のテレビで食をテーマにしたドキュメンタリー番組の企画・構成を手掛け、「伝える人」として出演、インタビューを続けている。
madame FIGARO. jp にて「パリ街歩き、おいしい寄り道。」、朝日新聞デジタル&wにて「パリの外国ごはん」を連載中。著書に『パリのビストロ手帖』『パリのパン屋さん』(新潮社)、『パリ発 サラダでごはん』(ポプラ社)。
日々の活動は、Instagram : @mlleakiko、朝ごはんブログ「mes petits-déjeuners」で随時更新中。


●ブックデザイン/渡部浩美
●写真/川村明子
●校正/円水社