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総合診療医・山中先生がつくった家庭でできる診断マニュアル その症状、すぐ病院に行くべき? 行く必要なし?

その症状、すぐ病院に行くべき? 行く必要なし?
山中克郎 著
  • 書籍:¥1500(税別)
  • 電子書籍:¥1200(税別)
  • 四六判・並製/312ページ
  • ISBN978-4-484-18224-7 C0047
  • 2018.6発行
めまい、頭痛、ふらつき、胸焼け、腹痛、耳鳴り、不眠……なんらかの症状が出たとき、病院に行くべきかどうか? どのくらい緊急なのか? どんな病気の可能性があるのか?「ドクターG」こと総合診療医の山中カツオ先生が、あなたの症状を診断してくれます。

書籍

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内容

あなたのその症状、ほうっておいては危険ではありませんか?
「寝たきり」や「がん」「認知症」になるかもしれない怖い病気を見逃さないために。

症状が出たら、まずすべきことは、自分で対処できることとできないことを、しっかり見分けること。つまり、病院に行く必要のない状態と、早急に病院に行くべき状態をきちんと見分けることです。
その見分けが自宅にいながらにして簡単にでき、その後の対処法もわかるようにしたのが本書です。いろんな症状について、チェックリスト方式で原因を突き止められるようにし、緊急性がない場合は自分でできる対処法を、緊急性がある場合は医療者に何を伝えればいいかも示しました。
いざというときだけでなく、日頃から本書をパラパラと見ておいていただければ、病気への備えができます。


◎本書では、病院に行くべき際の緊急度を、次の4段階に分けています。
救急車で 非常に緊急性が高い。家人がすぐに車を出して救急外来に運べる場合はそれでもよい。
すぐに 緊急性が高い。救急車を呼ぶほどではないが、その日のうちの受診、夜ならば夜間救急外来の受診を勧める。
1~2日以内 昼間ならその日か翌日の受診を、夜ならば翌日の受診を勧める。
慌てなくて結構 1~2週間以内の受診を勧める。
 ※緊急度はあくまでも目安です。

まえがき

 あなたなら、どうしますか? たとえば、頭がすごく痛くなったとき。
 しばらく様子をみるか、頭痛薬を飲むか、すぐ病院に行くか……。
 頭だけに、心配になりますね。インターネットで、原因や対処法を調べようとする人もいるでしょう。「頭痛」で検索すれば、たくさんのサイトが出てきます。そして、「突然起こった激しい頭痛は危険」などと書いてあります。
「えっ、危険なのか!」と思い、慌ててしまうかもしれませんね。
 けれども実は、頭痛が起こると患者さんはみんな、「突然、痛くなった」と言うのです。その頭痛が本当に突然起こったかどうかは、「何をしていたときに痛みが生じましたか?」という質問をしなければわかりません。「メールをチェックしていたとき」「7時のニュースが始まったとき」などと、“そのとき”を特定できれば、それが突然の発症です。
 それを確認したら、さらに尋ねなければならないことがあります。私たち医師が“赤旗兆候”と呼ぶ、危険な頭痛であることを示唆する兆候です。たとえば、50歳以上で初めて発症したひどい頭痛かどうか。突然発症して、5分以内に痛みが最大になったかどうか。熱があるかどうか、等々。このような質問を重ねることで、医師は頭痛の原因を絞り込んでいきます。ところが、ネット情報を見ただけではこのような絞り込みができないため、患者さんが自分で原因を推定するのは、非常に難しいのです。

 では、自分で絞り込めないなら、とりあえず病院に行けばいいかというと、そうではありません。頭痛には、たとえ強い頭痛でも、慌てて病院に行く必要のないケースが、かなりあるからです。「慌てて病院に駆け込んだら、なんでもなかった」というのでは、お金と時間の無駄です。それに、もしかしたらあなたのために、本当に緊急な処置が必要な人を待たせてしまったかもしれません。
 そんなことはしたくないけれど、でも、どうしたらいいの? というときのために、本書があります。
 頭が痛い、おなかが痛いなど、なんらかの症状が出たとき。病院に行くべきかどうか、行くとしたらどれくらい緊急性があるのか、どのような病気の可能性があるのか。病院に行かなくていいなら、どう対処すればいいのか。そういったことが簡単にわかれば、きっと役に立つ、という思いから本書を著しました。
 具体的には、赤旗兆候を含めて、実際に私が問診で患者さんに聞くことをチェックリストにして、チェックしていただくようにしました。医師の問診に答えるように、チェックリストを読み、当てはまる項目をチェックするだけで、受診の緊急度と、可能性の高い原因がわかるようになっています。
 病院に行かなくてもいい場合や、予防法がある場合には、どうすればいいかも記してありますから、それも併せてお読みください。いざというとき本書を開くだけでなく、時間のあるときに本書をパラパラと見ておいていただくことで、病気への備えができます。

 取り上げたのは、中高年によくある症状と病気です。それらを、「寝たきり」になる可能性がある症状、「がん」の可能性がある症状、「治療できる認知症」の可能性がある症状、「中高年」に多い症状の4つに分けて記載しました。
 たとえば、「寝たきり」になる可能性がある症状の中には、「しびれ」や「ふらつき」のように、一見なんでもない症状なのに、対処法を誤ると寝たきりになってしまうことがある、というものがあります。「がん」の可能性がある症状の中には、「肩が痛い」といった、がんとは関係なさそうな症状もあります。このような症状を見逃さないことがとても大事です。そのため本書では、単に症状を並べるだけでなく、「寝たきり」や「がん」といったキーワードで分類しています。
 さらに、本書の最後には病気別の索引(五十音順)を付けました。1つの病気が、複数の症状に関連していることがあるためです。

 病気は、ならないに越したことはありません。しかし、病気にならない人はいません。中年期以降は多くの人が体に気をつけるようになり、検診や人間ドックを受ける人も増えます。けれども、具合が悪くなってみなければ、自分に何が起こるかはわかりません。そんなとき、パッと本書を手にとって、当てはまる項目をチェックする。そして、必要以上に慌てず、適切に行動する。そんな風に本書を使っていただければ本望です。


目次

まえがき
本書の使い方

第1章 見逃すと怖い病気・怖くない病気の見分け方
 やって来る患者さんの8割は、問診で診断がつく
 医師は何を見ているのか

第2章 「寝たきり」になる可能性がある症状
 めまい
 頭が痛い
 しびれ
 体や手足に力が入らない・麻痺した
 ろれつが回らない
 ふらつき・転倒
 ものが二重に見える(複視)
 意識障害・失神
 痙攣(けいれん)

第3章 「がん」の可能性がある症状
 やせた
 食欲がない
 胸焼け
 咳
 胸が痛い
 肩が痛い
 腰が痛い
 おなかが痛い
 便秘・下痢
 黒い便・赤い便・下血
 排尿障害(尿が近い、排尿時の痛みや違和感、残尿感など)
 本当に必要な検診・必要ない検診

第4章 「治療できる認知症」の可能性がある症状
 1日から1〜2週間の間に急に、認知症らしい症状が起こった
 数週間程度の間に比較的急に、認知症らしい症状が起こった
 数か月かけて徐々に、認知症らしい症状が起こった
 数年かけて徐々に、認知症らしい症状が起こった

第5章 「中高年」に多い症状
 うつ・不安
 不眠
 むくみ
 湿疹(皮疹)
 視力低下
 目が赤くなった(赤目)
 耳鳴り
 喉が痛い
 関節が痛い
 尿が漏れる

あとがき

 索 引
 参考文献


略歴

山中克郎(やまなか・かつお)
1959年三重県生まれ。85年名古屋大学医学部卒業後、名古屋掖済会病院、名古屋大学病院免疫内科、バージニア・メイソン研究所、名城病院、名古屋医療センター、カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)、藤田保健衛生大学救急総合内科教授・救命救急センター副センター長などを経て、現在は諏訪中央病院総合内科/院長補佐。笑顔を絶やさない診察は評判で、いつしか「スマイリー山中」と呼ばれるようになった。「総合診療医 ドクターG」(NHK)などにも出演。共編書に『UCSFに学ぶ できる内科医への近道』(南山堂)、著書に『八ヶ岳診療日記』(日経BP社)、『医療探偵「総合診療医」――原因不明の症状を読み解く』(光文社新書)、『症状から80%の病気は分かる 逆引き みんなの医学書』(祥伝社黄金文庫)、共著に『ERの哲人――救急研修マニュアル』(シービーアール)などがある。
●装画/川野郁代
●ブックデザイン/Malpu Design(柴崎精治)
●執筆・編集協力/佐々木とく子