トップ > 新刊書籍 > アステイオン88

アステイオン88

アステイオン88
公益財団法人サントリー文化財団・アステイオン編集委員会 編
  • 書籍:¥1000(税別)
  • A5判変型・並製/256ページ
  • ISBN978-4-484-18219-3
  • 2018.5発行
特集   リベラルな国際秩序の終わり?

 いま、世界の色々な場所で、リベラルな国際秩序の終わりが語られている。その最大の理由は、トランプ米大統領がリベラルな国際秩序の中核となる重要な規範を軽視して、侮蔑しているからである。とはいえ、トランプ大統領がホワイトハウスから去った後も、リベラルな国際秩序の衰退は続くであろう。同時に、オバマ大統領の時代からすでにその終わりが語られてきている。この問題を、長い歴史の中に位置づけて考えることが重要だ。(略)
 リベラルな国際秩序が現実には存在していないと考えるにせよ、あるいはすでに過去の遺物であると考えるにせよ、これからは権力政治、地政学、軍拡競争、貿易戦争によって彩られる、より不安定で、より危険に満ちた世界となるであろう。はたしてわれわれは、リベラルな国際秩序を擁護し、修復し、強化させるべきか。あるいは新しい地政学と権力政治の時代に備えて、軍備を増強すべきか。本特集に寄せられた論文の数々を読み、それらを理解する契機となれば、大きな歓びである。
                                             責任編集 細谷雄一(巻頭言より一部抜粋)

<特集>納家政嗣/アーロン・フリードバーグ/中山俊宏/ミンシン・ペイ/小泉 悠/ヴィヴェク・プララダン/板橋拓己

<論考>
ヴォルフ・レペニース「力を失うドイツ――EUにおけるパワーシフト」
北岡伸一「 若き日の中曽根康弘――憲法改正論の構造」

<写真で読む研究レポート>
金沢百枝 「ロマネスク美術と怪物たち――聖堂に息づくギリシャ神話」

<連載>三浦雅士  「 世界史の変容・序説――『水滸伝』と『千一夜物語』」

<往復書簡>ビル・エモット+田所昌幸「自由民主主義の危機は続く」

<時評>芳賀 徹/高階秀爾/渡辺 裕/苅部 直/待鳥聡史/藤森 照信/奥本 大三郎

 

書籍

Amazon 7net 楽天BOOKS TSUTAYAonline

目次

特集   リベラルな国際秩序の終わり?
 
巻頭言・・・・・・細谷雄一                                                                             
 
歴史の中のリベラルな国際秩序
・・・・・・納家政嗣 
 
 リベラルな国際秩序と権威主義諸国の挑戦
・・・・・・アーロン・フリードバーグ  
 
アメリカン・ナショナリズムの反撃―トランプ時代のウィルソン主義
・・・・・・中山俊宏  
 
中国は強大化するのか
・・・・・・ミンシン・ペイ
 
プーチン政権と地政学の復権─ロシアの「大国」アイデンティティ
・・・・・・小泉 悠 
 
海洋グレートゲームの時代―「新しいインド」とリベラルな国際秩序
・・・・・・ヴィヴェク・プララダン 
 
「西側結合」の揺らぎ―現代ドイツ外交の苦悩
・・・・・・板橋拓己  


<論考>
力を失うドイツ―EUにおけるパワーシフト
・・・・・・ヴォルフ・レペニース 
 
若き日の中曽根康弘―憲法改正論の構造
・・・・・・北岡伸一

<写真で読む研究レポート>
ロマネスク美術と怪物たち――聖堂に息づくギリシャ神話
・・・・・・金沢百枝

<地域は舞台>
牛とかっぱと男たちの島 島根県隠岐郡隠岐の島町への旅
 全隠岐牛突き連合会(島根県隠岐の島町)
・・・・・・阿川尚之

<世界の思潮>
修正主義は修正できるか? ―冷戦期の文化外交研究における近年の動向
・・・・・・池上裕子
 
思想家フィヒテ
・・・・・・熊谷英人

<時評>
 俳人金子兜太氏の大往生
・・・・・・芳賀 徹 
 
「自由」か「死」か
・・・・・・高階 秀爾   
 
「空耳」文化のすすめ
・・・・・・渡辺 裕
 
高校新科目「歴史総合」をめぐって
・・・・・・苅部 直
 
学術言語としての日本語
・・・・・・待鳥聡史
                                                                  
マルクス主義建築学者が救った温泉街
・・・・・・藤森 照信   
 
ファーブル昆虫館の一日
・・・・・・奥本 大三郎 

<往復書簡correspondence>
自由民主主義の危機は続く 
 ・・・・・・ビル・エモット+田所昌幸 

<連載>
 世界史の変容・序説――『水滸伝』と『千一夜物語』
・・・・・・三浦雅士  

<フォーラムレポート>
グローバルな文脈での日本
●アステイオン編集委員会委員
 
委員長 田所昌幸 
    池内 恵
    苅部 直
    張  競
    細谷雄一
    待鳥聡史
顧 問 山崎正和
 
●ブックデザイン/熊澤正人+村奈諒佳(POWERHOUSE)
●翻訳協力/ジャネット・アシュビー、斉藤裕一、長谷川圭((株)リベル)
●校閲/竹内輝夫
●編集協力/CCCメディアハウス書籍第一編集部