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敏感すぎるあなたへ 緊張、不安、パニックは自分で断ち切れる

敏感すぎるあなたへ
クラウス・ベルンハルト 著
平野卿子 訳
  • 書籍:¥1600(税別)
  • 電子書籍:¥1280(税別)
  • 四六判・並製/208ページ
  • ISBN978-4-484-18103-5
  • 2018.3発行
ドイツで大ベストセラー! 
ベルリン有名クリニック臨床心理士が脳科学に基づく画期的な方法を伝授。
 食事、運動、「テンセンテンス法」、「5つのチャンネルテクニック」……etc.
脳に「良い手本」を見せて、すばやく、持続的に不安を断ち切る。

もう不安にはならない!


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はじめに

はじめに
 
 現在ドイツでは1200万人を超える人々が不安症と診断されており、そのうち200万人は絶えず繰り返すパニック発作で苦しんでいます。これらの人々の一番の望みは、できるだけ早く再び普通の生活、つまり予期不安(不安に対する不安)のない人生へ戻りたいということです。
 もう何年も前、わたしはセラピストとしての経験をもとに、より多くの人たちがより早く健康な生活に戻れるよう、自分にできることは何でもしようと決心しました。
 というわけで、ベルリンにあるわたしのカウンセリングルームは不安症を専門にしており、ここで妻とわたしは最新の脳研究に基づいた治療を行なっています。わたしたちの方法は、一般に標準治療とされているものとは大きく異なっています。
 たとえば、暴露療法も呼吸法も、漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう)も、子供時代の記憶を掘り返すこともしません。ごくわずかの例外を除き、抗うつ剤も精神安定剤も使いません。どうして他とそんなに違うのかとよく聞かれますが、そういうとき、わたしはかのアインシュタインの言葉を引用することにしています。

 何もかも元のままにしておきながら、何かが変わると期待することほど、愚かなことはない。
  
 残念ながら、この言葉は今日の不安症の患者さんたちの置かれた状態にぴたりと当てはまります。まるで役に立たなかったり、おそろしく時間がかかったりすることが多いにもかかわらず、十年一日のごとく同じ治療法が繰り返されているからです。
 一方で画期的な脳研究の知見は、あっさり無視されているようです。この
20年で脳科学は驚くほどの進歩を遂げ、脳とその働きについて実に多くの新たな発見がありました。それなのに、この知見を基にした標準治療は開発されず、相変わらず抗うつ剤が処方され、何十年も前からほとんど進歩の見られない治療がいまだに行われています。
 今では、考えているときの脳の様子を映像で見ることができるのです。自分の考えやメンタルトレーニングが、脳でどんな反応を示すのかをテストすることができるだけでなく、専門家はインターネットを通じて世界中で意見交換ができるのです。
 おかげでパニック発作が現れるときに脳では何が起きているのか、またこの不安を終わらせるにはどうすれば良いか、よくわかるようになりました。本書に記したテクニックはみな、何年もの間わたしたちのカウンセリングルームで試み、繰り返し改良してきたものです。信じられないかもしれませんが、この数年間で7割以上の患者さんが、多い人でも6回のカウンセリングでパニック発作から解放されました。
 もちろん、1冊の本が熟練した医師やセラピストの代わりになれるはずはありません。けれどもこの本は、パニックの真の原因を知るうえで役に立ちます。さらに、多くの患者さんを救ってきた、斬新で覚えやすいさまざまなテクニックを学ぶことができます。
 これらのテクニックを使って、読者の皆さんが一日も早く心安らかな日々を過ごすことができるよう、心から願っています。
  
クラウス・ベルンハルト
科学および医学ジャーナリスト、ハイルプラティカー(*)、ドイツ神経科学教育マネジメント協会会員


(*)自然療法を中心にした代替医療を行うドイツ独自の国家資格で、さまざまな専門分野がある。著者の場合は日本の臨床心理士に近いが、診断や治療などの医療行為を行なうことができる点で異なる。

目次

はじめに       

第1章 不安やパニック――その真の原因は?
1 警告を無視する
2 薬やドラッグ
3 ネガティブな思考パターン
4 セカンダリーゲイン(第二次疾病利得)
5 セカンダリーゲインを見逃す
まとめ 不安の真の原因とは
 
第2章 心の声を聞く
1 無意識の計り知れない力を知る
2 パニック発作は心の声の「思いやり」だと心得る
3 神経伝達物質は心の声の頼もしい子分である
4 心の声と理性は絶えず戦っている
5 検査を受けても何も見つからないわけ
まとめ あなたは病気ではない
 
第3章 不安を引き起こす外的要因とは
1 代替薬は力強い味方になる
2 気分の悪さやのぼせも保護のメカニズムだと知る
3 向精神薬は恩恵より呪いか?
(1)抗うつ剤
(2)強い鎮静剤
4 自己責任と自尊心が健康へのカギ
5 楽しみ、リラックスする
まとめ 外的要因によるパニック発作をすばやく止める
 
第4章 ポジティブな脳の回路を作る
1 不安は習得されたもの
2 標準セラピーは役に立たない
(1)暴露療法
(2)精神分析
(3)グループセラピー
(4)気をそらす
3 セラピーを成功させるには
4 テンセンテンス法で脳を新たにプログラムする
□規則1 否定を含まない
□規則2 すべてをポジティブに
□規則3 現在形で
□規則4 具体的に
□規則5 自力で到達できることを
5 5つのチャンネルテクニック
□「映画館でのロマンチックな夜」
6 速く目標を達成するには
まとめ テンセンテンス法で不安は消える
 
第5章 困ったときの即効テクニック
1 不安の感覚チャンネル
2 パターン・インタラプトは秘密兵器
3 不安の原因を特定する
4 不安の弱点を知る
5 視覚による不安のストップテクニック
(1)視覚のずらしテクニック
(2)ズームテクニック
(3)スローモーションテクニック
6 頭に浮かんだ言葉による不安のストップテクニック
(1)聴覚のずらしテクニック
(2)ピッチングテクニック
7 身体感覚による不安のストップテクニック
(1)逆のインパルスを作り出す
(2)効果抜群のエンボディメント
(3)パワーポーズを試す
 
第6章 不安にさよならする日
1 何もかもきっとうまくいく!
2 あきらめない
3 助言を求めるなら
4 最新の療法が広まらないのは
5 作戦は常に的確に
6 終わりに
 
 
 訳者あとがき
 


プロフィール

著者
 
クラウス・ベルンハルト Klaus Bernhardt
臨床心理士。科学・医療ジャーナリストとして活躍後、心理学、精神医学を学ぶ。現在、不安症やパニック発作の専門家として、ベルリンでカウンセリングルームを開設。最新の脳科学に基づいた画期的療法はドイツで注目を集めている。脳神経科学教育マネジメント協会(AFNB)会員。
 
 
訳者
平野卿子 Kyoko Hirano
翻訳家。お茶の水女子大学卒業後、ドイツ・テュービンゲン大学留学。主な訳書に『トーニオ・クレーガー』(河出書房新社)、『北朝鮮を知りすぎた医者』(草思社)、『凍える森』(集英社)、『南京の真実』『マサイの恋人』 (講談社)、『もっと時間があったなら』(岩波書店)など。『キャプテン・ブルーベアの13と1/2の人生』(河出書房新社)でレッシング・ドイツ連邦共和国翻訳賞受賞。著書に『肌断食――スキンケア、やめました』(河出書房新社)、『三十一文字で詠むゲーテ』(飛鳥新社)がある。

校閲(心理・学術用語) 石黒香苗
校閲 円水社

装丁&本文デザイン 竹内淳子(慶昌堂印刷株式会社)