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数字のプロ・公認会計士がやっている 一生使えるエクセル仕事術

一生使えるエクセル仕事術
望月実/花房幸範 共著
  • 書籍:定価1980円(本体1,800円)
  • 電子書籍:定価1584円(本体1,440円)
  • A5判・並製/208ページ
  • ISBN978-4-484-15227-1 C0034
  • 2015.12発行
数字のプロ・公認会計士はExcelをどう使っているのか? 資料作成からプレゼンまで、ムダなく・ミスなく・センスよく実践する技術をまとめて公開。どこに行っても通用する「仕事が早い!」人になる。

書籍

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電子書籍

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内容

アカウンティングファームで学んだExcelテクニック、
ミスを出さないプロセス、
センスを感じさせる資料の作り方、
「できる!」と思わせる説明の技術
・・・・・・

本書には「資料作成 → チェック → アレンジ → プレゼン」の全過程を、
ムダなくミスなくセンスよく実践するための基本的な技術が網羅されています。

「自己流」から抜け出して、

・仕事が早い!
・信頼できる!
・だれにも伝わる!

エクセルの使い方、資料の作り方、説明の仕方をぜひ身につけてください。




目次

まえがき
 一生使えるエクセル仕事術
 アカウンティングファームで学んだ情報共有の技術
 本書で学べる内容

第1部 ミスを少なく仕事を早く終わらせるExcelの技術

第1章 仕事が早くなる便利なテクニック
 1 よく使う機能をクイックアクセスツールバーに登録する
 2 仕事が早くなるショートカットキー
 3 形式を選択して貼り付けるテクニック
 4 シートを並べてストレスなく入力する
 5 ドロップダウンリストを使って効率的に入力する
 6 多くのシートの中から必要なシートを素早く選択する
 7 リボンをたたんで画面を広くする

第2章 知っておきたい表示・印刷の基本
 1 意外と便利なカメラ機能
 2 大きな表を見やすく表示する
 3 大きな表を印刷する時の注意点
 4 エクセルシートをPDFで保存する
 5 1円単位で入力し、100万円単位で表示する
 6 複数の図をきれいにまとめるテクニック

第3章 ムダな作業を減らすエクセル機能
 1 データの入力規則を使ってミスを防ぐ
 2 不要な変更を防ぐシートの保護
 3 自動バックアップを1分に設定する
 4 数式の入っているセルを表示する
 5 別シートにある数式の参照元を素早く見つける
 6 外部ソースへのリンクの処理方法
 7 置換を使って不必要なスペースを削除する

第4章 データ集計・分析に役立つテクニック
 1 「条件付き書式」を使って必要なデータを目立たせる
 2 知っておきたい参照式のポイント
 3 分析のための数式を一瞬で入力する
 4 SUMIF関数を使って経費明細を集計する
 5 複数条件での集計にはSUMIFS関数を使う
 6 ピボットテーブルを使ってデータを集計する

第2部 センスを感じさせる資料作成の技術

第1章 センスを感じさせる資料の作り方
 1 アカウンティングファームの情報共有術
 ① 世界標準フォーマットでの資料作成
 ② リファレンスを振って上からも下からもデータをつなげる
 ③ 情報共有とトレーニング
 2 見やすく使いやすい資料の作り方
 ① データの流れが分かりやすいファイルを作成する
 ② シート構成図を入れてデータのつながりを明確にする
 ③ 書式はなるべくシンプルに
 ④ データの出所を記入する
 ⑤ フッターにファイル名、シート名を入れる
 ⑥ 検索しやすいファイル名をつける
 ⑦ 不要なシートを削除する
 3 ミスを減らすための工夫
 ① 合計式の1つ手前に「余裕行」「余裕列」を入れる
 ② タテ計とヨコ計の一致を確かめる
 ③ 数式はなるべくシンプルに
 ④ 作業リスト、チェックリストを作成する
 ⑤ リファレンスを振りながら数字のつながりを確認する

第2章 初歩的な関数を使って資料を作成する
 1 経費精算書の作成
 ① 設計図を作る
 ② ひな型を作る
 ③ 関数と数式を入力する
 2 決算推移表・比較表の作成
 ① B/S、P/L推移表を作成するときのポイント
 ② HLOOKUP関数を使って自動的に比較表を作成する

第3部 分かりやすく伝える説明の技術

第1章 なぜコミュニケーションが難しくなったのか
 1 コミュニケーションが難しくなった理由を分析する
 2 暗黙知に頼る日本企業、形式知を重視する外資系企業
 3 分かりやすく伝えるための3つのポイント

第2章 分かりやすく伝えるための説明の技術
 1 分かりやすく伝えるための準備
 ① ターゲットを明確にして必要な情報を厳選する
 ② 構成図を作って伝える内容を整理する
 ③ 分岐図を描きながら説得力のあるシナリオを考える
 ④ 相手がイメージしやすい表現で伝える
 ⑤ ターゲットに合わせて数字の伝え方を工夫する
 ⑥ 声を出して資料を読む
 ⑦ アウトプットを繰り返しながら情報を吟味する
 2 [ケーススタディ]月次決算の数字を分かりやすく説明する
 ① 増減分析による数字のチェック
 ② 説明ポイントの抽出
 ③ 説明ポイントの裏付け
 ④ リハーサル及び説明資料の作成
 ⑤ 本番
 3 有名企業のIR資料分析
 ① ソフトバンク――シンプルなスライドでストーリーを伝える
 ② 楽天――英語での情報発信に力を入れる
 ③ 任天堂――容をテキストで丁寧に説明する
 ④ リクルート――分かりやすい図を使ってビジネスモデルを説明する
 ⑤ ローソン――合報告書で企業価値創造サイクルを説明する

あとがき 木を見て森を見る技術

まえがき

一生使えるエクセル仕事術

 私は18年前の1997年に公認会計士の2次試験に合格し、青山監査法人(現PwCあらた監査法人)からキャリアをスタートさせました。青山監査法人では監査やコンサルティングなどの業務を通じて多くのことを学びましたが、その中でもいまだに役立っているのはエクセルを使った仕事術です。当時学んだ会計基準などの知識は陳腐化しましたが、エクセルと説明の技術は今でも十分に通用していますので、一生使える技術といってもよいでしょう。

 それでは最初に、私がどのようにしてエクセル仕事術を身につけたかをお話ししたいと思います。PwC(プライスウォーターハウスクーパース)などのアカウンティングファームでは、プロジェクト単位で仕事を進めていきます。プロジェクトは短くて数日、長くても数カ月で終わってしまうため、割り当てられた仕事を最小限の時間で終わらせなければなりません。仕事の大部分はデータ分析を中心とした作業時間と、分析したデータを分かりやすい資料にまとめた上で、上司やクライアントに説明するコミュニケーションの時間です。そのような中で身につけたのが作業時間とコミュニケーション時間を最小化するエクセル仕事術です。

 新入社員(スタッフ)の頃は膨大なデータを分析し資料を作ることが主な仕事であるため、エクセルの本を何冊も買い込んだり、先輩や同僚とエクセルの便利な機能を教えあいながら、ミスを少なく仕事を早くするエクセルの技術を身につけていきました。エクセルの便利な機能を知るたびに「いままで苦労していたのはなんだったんだ!」と思う反面、「エクセルってこんな機能があるんだ。面白いな」という数多くの発見がありました。

 膨大なデータの分析が終わったら、分析した結果を分かりやすい資料にまとめる必要があります。この時に大切となるのは、作成する資料がどのように利用されるかをしっかりと理解した上で、シンプルでロジカルな資料を作成することです。上司から「君の作った資料ごちゃごちゃして分かりにくいな。もっと分かりやすい資料を作れるようになってください」と言われながら何度も資料を修正していくうちに、だんだんとシンプルでロジカルな資料を作るコツが分かってきました。

 資料の作成が終わったら、次はポイントを絞って分かりやすく説明しなければなりません。通常の会社は上司と部下が自社のオフィスで一緒に仕事をすることが多いと思いますが、アカウンティングファームではクライアントの現場で仕事をすることが多く、上司とは週に一度くらいしか会わないことがあります。上司とはメールや電話、ミーティングを通じて情報共有を行うのですが、論点を明確にして短い時間で伝えることができないと、「話をする前にしっかりと準備をして、短い時間で伝えられるようにしてください」と言われてしまいます。このような経験を積み重ねることによって、相手が必要とする情報を短時間で伝える技術を身につけることができました。

(中略)

本書で学べる内容

 本書は読者のみなさまに「一生使えるエクセル仕事術」を身につけてもらうことを目標とし、「第1部 ミスを少なく仕事を早く終わらせるエクセルの技術」、「第2部 センスを感じさせる資料作成の技術」「第3部 分かりやすく伝える説明の技術」の3部構成となっています。

 「第1部 ミスを少なく仕事を早く終わらせるExcelの技術」では、エクセル作業を効率的に行うテクニックを説明します。「第1章 仕事が早くなる便利なテクニック」では、ショートカットキーや多くのシートの中から必要なシートを素早く選択する方法などを紹介します。「第2章 知っておきたい表示・印刷の基本」では、思い通りのレイアウトで資料を作成できるカメラ機能、「第3章 ムダな作業を減らすエクセル機能」では置換を使って不必要なスペースを削除する方法、「第4章 データ集計・分析に役立つテクニック」では「条件付き書式」などのデータ集計・分析を効率的に行うためのテクニックを説明します。

 「第2部 センスを感じさせる資料作成の技術」では第1部で学んだ知識を応用して、見やすく使いやすい資料の作り方を説明します。エクセルのセンスというのは、高度な関数やマクロを駆使できる技能ではなく、作業プロセスの思考をワークシートの数字の繋がりで表現できる能力の高さから生まれてくると思います。そして表現力の高さは、総合力でもあります。
 

 「第1章 センスを感じさせる資料の作り方」では、情報共有を効率的に行うためのエクセルファイルの作り方を説明します。最初に「アカウンティングファームの情報共有術」を説明した上で、見やすく使いやすい資料の作り方を説明します。「第2章 初歩的な関数を使って資料を作成する」では今までに学んだ知識を使って、経費精算書と決算推移表・比較表を作成します。

 「第3部 分かりやすく伝える説明の技術」では、自分の頭の中で考えていることをシンプルでロジカルに伝える方法を説明します。書店のビジネス書のコーナーには、「伝える技術」「話し方入門」「分かりやすく説明する技術」などのコミュニケーションに関する本があふれるようになりました。このような本が売れるようになったのは、コミュニケーションについて悩む人が昔よりも増えたからだと考えられます。そこで、「第1章 なぜコミュニケーションが難しくなったのか」では、コミュニケーションが難しくなった背景を分析した上で、「分かりやすく伝えるための3つのポイント」について説明します。

 多くの方がコミュニケーションを難しいと感じてしまうのは、分かりやすく伝えるための準備方法を知らないからです。そこで「第2章 分かりやすく伝えるための説明の技術」では、説得力のあるシナリオの作り方や経営者に対する月次決算報告のケーススタディ、ソフトバンクの孫正義社長のプレゼンなどを紹介しながら、自分の考えを整理して分かりやすく伝えるための準備方法を説明します。

 センスというのは基本をうまく使いこなすことから生まれます。本書は経理社員向けに行った研修をベースとして作成しているため、ある程度の会計知識を必要とする部分もありますが、内容はすべて基本的なものであり、多くのビジネスパーソンのお役に立てると考えています。本書がみなさまのビジネスセンスの向上に少しでも役立てば、著者としてこの上ない喜びを感じます。

略歴

望月 実(もちづき・みのる)
1972年愛知県名古屋市生まれ。立教大学卒業後、青山監査法人(現PwCあらた監査法人)に入社。監査、株式公開業務、会計コンサルティング等を担当。2002年に独立し、望月公認会計士事務所を設立。複雑な内容を図や表を使いながら分かりやすく説明するテクニックには定評があり、多くの経営者やビジネスパーソンの支持を集める。現在は、就活やキャリアアップにおいて「数字センス」で状況を切り開いていく方法を伝えることをミッションとして、日本人を数字に強くするための活動を精力的に展開。
著書に、『数字とストーリーでわかるあの会社のビジョンと戦略 ビジネスモデル分析術』『同2』『最小の努力で概略をつかむ! IFRS決算書読解術』『内定をもらえる人の会社研究術』『就活の新常識!学生のうちに知っておきたい会計』『有価証券報告書を使った決算書速読術』『最小限の数字でビジネスを見抜く決算書分析術』『内向型人間のための伝える技術』(以上CCCメディアハウス)、『いいことが起こり続ける数字の習慣』(総合法令出版)、『数字は語る』(日本経済新聞出版社)、『問題は「数字センス」で8割解決する』(技術評論社)、『部下には数字で指示を出せ』『課長の会計力』『会計のトリセツ』『会計を使って経済ニュースの謎を解く』(以上日本実業出版社)がある。
Webサイト「アカウンティング・インテリジェンス」 http://ac-intelligence.jp/

花房幸範(はなふさ・ゆきのり)
1975年鳥取県鳥取市生まれ。中央大学商学部卒業後、青山監査法人(現PwCあらた監査法人)入社。監査業務の他、株式公開、デューデリジェンス業務等に携わる。その後、投資会社にて財務経理部長として国際会計基準によるレポーティング、IPO準備、M&A、資金調達業務等に従事。現在は、幅広い経験を活かして、会計コンサルタントとして企業の経営を多方面でサポートする他、役員としても各種企業をサポートする。特に監査人と事業会社の両方を理解できる会計コンサルタントとしての立場から、バランスに配慮した調整・アドバイス業務を行う。みずほ総研にて「Excelテクニックとともに学ぶ、効率的・効果的なExcel経理資料の作り方」、「作業が効率化する、知っていると便利なExcelの使い方」等Excel関連のセミナーをはじめ、各種セミナー講師も多数務める。
著書に、『数字とストーリーでわかるあの会社のビジョンと戦略ビジネスモデル分析術』『同2』『最小の努力で概略をつかむ! IFRS決算書読解術』『内定をもらえる人の会社研究術』『就活の新常識!学生のうちに知っておきたい会計』『有価証券報告書を使った決算書速読術』『最小限の数字でビジネスを見抜く決算書分析術』(以上CCCメディアハウス)がある。

●装丁・本文デザイン/轡田昭彦・坪井朋子
●カバー写真 © MAKOTO IWASAKI/orion/amanaimages