French in Style フランスマダムから学んだ最上級の女になる秘訣

French in Style
畑中由利江 著
  • 書籍:定価1650円(本体1,500円)
  • 電子書籍:定価1320円(本体1,200円)
  • 四六判・並製/184ページ
  • 2015.2発行

ひとつ年をとったら、ひとつ露出を増やしなさい。疲れたときには赤い肉と赤ワイン。気分が乗らない朝にはシャンパンで顔を洗う。恋に恋したらダメ、男に恋しなさい……人生を謳歌するフランスのマダムたち。年齢を重ねるほどに輝く、彼女たちの生き方を紹介します。

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内容

90歳、88歳、86歳、73歳……。
年齢を超越した女たちからのメッセージ

モナコ在住の著者がこれまでに出会ったマダムたちから受け取った珠玉の言葉を、日本女性へおすそわけ。クールでエレガンス、そして媚びない強さは、私たちの永遠の憧れです。恋愛に仕事に情熱的に生きる15人のメッセージは、あなたの心をぐっと軽く、ぎゅっと抱きしめてくれるはずです。

プロローグ  本当に美しいものは時代も年齢も超越する

 
「あのピンヒールのマダム、本当に70代?」
 ヨーロッパの高級リゾート地モナコ公国に住んでから20年以上が経とうとしています。
 モナコで開かれるパーティーやイベントに出かけると、男性も女性もエレガントに装い、それはそれは華やかな世界が広がっています。
 なかでも目を見張るのは、年齢を重ねたマダムたちの圧倒的な魅力です。みなさんファッショナブルで、美しく自分のスタイルを表現しています。
 黒や紺、グレーなどのダークカラーを着ている地味なマダムはひとりもいません。モナコの輝ける太陽とエメラルドグリーンの海に映える、色鮮やかなファッションを好み、帽子や手袋、アクセサリーなどの小物づかいも上級者です。
 あるパーティーで、ピンヒールを履いたスタイル抜群のマダムがいました。ひときわ目をひくオーラを放っていて、私はその魅力に惹かれて声をかけました。彼女が70代だと知ったのは、そのときです。どう見ても50代にしか思えず、にわかに信じがたく、一緒に参加していた夫に「本当に70代なの?」と確認してしまったほどです。
 こうした驚きは、ここモナコではよくあることです。
 日本の女性の平均寿命は87歳と世界一であることはよく知られていますが、第2位はどの国かご存知ですか? じつはモナコなのです。モナコの女性の平均寿命は86歳。日本と1歳しか変わりません。
 同じ長寿国でも、日本とモナコでは少し様子が違います。
 健康で長生きするだけでなく、女性は女として、「性」を忘れずに生きています。男性もそうです。
 いくつになっても異性を意識して過ごし、人生をとことん楽しんでいるのが、モナコの男女なのです。
「足が痛くなるからヒールは履かない」
「シミが目立つから露出度の高い服は着ない」
 そんなことを言っているマダムと出会ったことがありません。

 また、まわりの家族や友人が、
「もう歳なんだから」「いい歳して」
 と、年寄りであることを認識させるような会話も聞いたことがありません。
 アクティブシニアが増えている日本でも、ここまで年齢を超越した環境には成熟していないのではないでしょうか。
 女性は30代後半を過ぎ、40代に入ると、自分の歳の重ね方について考えます。私自身、20代はあまり考えたこともありませんでしたが、年齢が肌や体力に出てきたのを自覚するようになった頃から、どうすれば歳をとっても素敵な女性でいられるだろうかと、真剣に考えるようになりました。
 世界的に有名なフランス女優のソフィ・マルソー、イザベル・アジャーニ、イネス・ド・ラ・フレサンジュ。少し前の世代では、ブリジット・バルドー、カトリーヌ・ドヌーヴ。彼女たちは年齢を重ねるとともに、女性としての魅力、セクシー度が増しています。
 フランス女性たちが歳を重ねても素敵なのは、なにも著名人ばかりではありません。私の周囲のマダムたちも同じです。

 彼女たちはみな、若々しく、恋愛やおしゃれを楽しんでいます。
「人生の上級者」とは、彼女たちのことをいうのではないかと、素敵なマダムに出会うたびに確信を強めています。
 この本では、私がモナコやフランスで出会ってきたフランス女性のなかから、自分自身が大きく影響を受けてきた友人たちの生き方を紹介したいと思います。
 彼女たちのライフスタイル、ファッション、人生哲学には、歳を重ねることが楽しくなるヒントがたくさん詰まっています。
 日本の世界しか知らなかった頃は、歳をとることがとても不安でした。体や脳が衰え、背中が丸まり、家のなかで過ごすことが多くなるような生活が待っていると思っていたからです。
 でも、モナコやフランスで出会ったマダムたちのおかげで、年齢を積み重ねていくことを心から楽しめるようになりました。
 彼女たちは年齢をネガティブにとらえていません。むしろ、築き上げてきた自分の人生を謳歌し、歳を重ねていくことをクリエイティブな自己表現ととらえ、楽しんでいるように見えます。

 そんな人生の上級者たちの姿を見ていると、女性の年齢はダイヤモンドのカラットのようなものだと感じます。
 一般的にダイヤモンドはカラット数が大きいほど希少価値が高く、高価になるといわれています。女性もダイヤモンドと同じ。年齢とともにカラット数が大きくなり、輝きを増していくのです。
 ダイヤモンドの美しさは永遠です。時代を超越して美を感じることができます。本当に美しいもの、本物といわれるものは、どんなに昔のものでも古びません。女性の生き方も同じではないでしょうか。美しく素敵だと思える女性は、年齢を超越しています。
 本書は、そんなダイヤモンドの輝きを持ったタイムレスなフランス女性たちの言葉をたくさんちりばめています。
 年齢や既存の価値観などにとらわれず、オリジナルの生き方を築き上げている彼女たちの発する言葉から、私自身、女性としての人生を学んできました。
 
「歳を重ねることは怖くない」

 彼女たちから人生の秘訣を学んだ私は、はっきりそう言えるようになりました。
 年齢というものに縛られなくなると、まったく違う世界が広がっています。自由であり、勇気と自信がわいてきて、生きていることを祝福したい気持ちに満たされます。そしてなにより、そのひと本来の魅力が最大限に開花します。
 日本の大人の女性たちがみな、ダイヤモンドのように輝けることを願って、この本をお贈りしたいと思います。

もくじ

プロローグ
 本当に美しいものは時代も年齢も超越する

Part 1  
Fashion & Style
セクシーに、エレガントに魅せる

Story 1 
「女は赤よ。赤い口紅を塗らないと、ジョンが浮気するわ」
ジョゼット 90歳
 
Story 2 
「ひとつ歳をとったら、ひとつ露出を増やしなさい」
アーレット 73歳

Story 3 
「白と黒はお葬式のときだけで結構!」
イリナ 50歳

Story 4

「どんな気分のときもいまを楽しめる武器。それがファッション」 
グレース 70歳

Part 2 
Body & Soul
強く、情熱的に生きる

Story 5
「疲れたときは、赤い肉を食べなさい」 
ジャンヌ 86歳
 
Story 6 
「気分がのらない朝はシャンパンで顔を洗うの」
マリオン 88歳
 
Story 7
「太陽の光を浴びなさい!
細胞にもバカンスが必要なのだから」
ダニエル 50歳
 
Story 8 
「石油がつくった体と、自然がつくった体。
あなたならどちらがいい?」 
ジェニファー 45歳

Story 9
「いやな予感がしたから、その手前で船を降りたの」 
リディア 55歳

Story 10 
「しわの数だけ、私は戦ってきたわ」 
アナリーセ 78歳
 
Part 3 
Love & Life
本能のままに愛せよ

Story 11  
「昨日、祖母が6回目の結婚をしたわ!」 
アナ 29歳

Story 12 
「恋に恋したらダメ。男に恋しなさい」
ギレーヌ 60歳

Story 13
「人生にブレーキはいらない」
ダリア 39歳
 
Story 14
「勇気を持てなくなったら、女をやめなさい」
フローレンス 55歳

My story
「歳を重ねるのは怖くない。
50代、60代、70代の自分に出会うのがとても楽しみ」 
ユリエ 44歳

エピローグ
「私は私」。自由に生きる

略歴

畑中 由利江 
Yurie Hatanaka

モナコ公国に活動拠点をおく国際マナー研究家。2003年、日本人女性にプロトコールマナーを伝えるスクール「エコール ド プロトコール モナコ」を設立。スタートから13年が経過する現在も「予約の取れないレッスン」として人気。また、日本とモナコを行き来するなかで、出会ったフランスマダムたちの自由で媚びず、それでいてセクシーな歳の重ね方に関心をもつように。彼女たちの発する強く凜とした言葉の数々から、女性がいつまでも美しく輝く秘訣を提案している。また、日本と欧州の文化交流や慈善活動に力を注ぎ、2014 年モンテネグロ・マケドニア王家よりDame(デイム)、並びにComtesse(伯爵夫人)の称号を叙任する。モナコ公国アルベール大公が顧問総裁を努める国連加盟慈善団体]]>itié Sans Frontières – Internationale(国境なき友好団)の日本支部代表理事。
著書に『美オーラ』(幻冬舎)、『上質美人になる「気品」の教科書』(大和出版)、『舞踏会に行きたくなったら』(青春出版社)など。

エコール ド プロトコール モナコ 
http://www.protocole.jp/

編集/山田真由美
校正/円水社
装丁/ ME&MIRACO(塚田佳奈)
装画/永宮陽子

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