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それは誰にも教えたくないほどあなたの仕事に役立つ63のエピソード。「HAVE・DO・BE」vs「BE・DO・HAVE」篇

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私はどんなこともはしごの段としてとらえる。
はしごのいちばん上に一足飛びにたどり着くことは不可能だ。
挑戦しても失敗が続くだけで、いずれは諦めることになる。
だから個人的には、一度に一段ずつ上がるのがいちばんだと信じている。
コピーライターの職を得たとき、いつかクリエイティブディレクターになりたいと思った。
クリエイティブディレクターの1つ下の段は副クリエイティブディレクターだ。
その1つ下の段はグループ責任者だ。
その1つ下の段はコピーライター、すなわち私だ。
つまり、私はまずグループ責任者にステップアップしなければならない。
だが、エグゼクティヴ・クリエイティブディレクターのジョン・ウェブスターの考えは違った。
彼曰く、それはクリエイティブでない時代遅れの広告会社の組織構造だった。
彼は会社をそういうふうにしたくなかった。
コピーライターとアートディレクターのチームから成るフラットな組織にしたかった。
そしてクリエイティブディレクターは1人、彼だけ。
確かにクリエイティビティの面から言えば、文句なしの仕組みだ。
問題は、それでは私の計画どおりにならないこと。
どうやったら状況を変えられるか。
私の望みは、とりあえず少人数のジュニアチームを率いることだった。
それができれば、少なくともグループ責任者への道が開ける。
とはいえ、話し合いでジョンの考えが変わるはずもない。
ならば、ジョンが自分でそう思いつくようにしよう。
私は仕事を山ほど引き受けるようになった。
本当に山ほど。
仕事を手伝ってもらうために、実習生のチームを使うようになった。
じきに私は少人数のグループを率いるようになっていた。
私たちは山ほどの仕事をこなしていた。
そのうち、ジョンがそれに気づいた。
彼は私に言った。「1人では、これだけの仕事はできないだろう?
補佐役としてジュニアチームを雇ったらどうだ?」
こうして私は事実上のグループ責任者になった。
世界は「HAVE・DO・BE」で動いていると、大抵の人は思っている。
その手の人々は、肩書きを持つ(HAVE)まではグループ責任者になる(BE)のは無理だと言う。
肩書きを持つ(HAVE)、それからその肩書きに伴う仕事をする(DO)、そうして彼らはグループ責任者になる(BE)。
彼らはHAVE・DO・BE主義者だ。
だから、誰かに肩書きをもらおうとする。
もらえるまで待ち続け、もらえないままで終わることもある。
私には、そんなことをする時間もつもりもなかった。
そこで反対の道を行った。
「BE・DO・HAVE」だ。
グループ責任者になる(BE)と決める、グループ責任者の仕事をする(DO)、そうして肩書きを手に入れる(H A V E)。
私にとって大事なのは仕事、肩書きは二の次だ。
だから、そういう人物を昇進させてきた。
誰かに肩書きを与えられるのを待たずに仕事をする者。
許可を待たずにやってしまう者。
私に言わせれば、これは道路を掘る作業員の広告業界版だ。
穴の中へ降りて実際に掘っているのはいつでも1人、穴の上では2人か3人が立って見ている。
私が昇進させるのは穴を掘っている者だ。
上で見ている者ではない。
私はよく、秘書というものは大抵不機嫌で、仕事を楽しんでいないと思っていた。
そんなに嫌なら、なぜ続けるのかとよく質問した。
彼女たちの多くは、いつかテレビ部門に入ってプロデューサーになりたいからだと答えた。
まさにHAVE・DO・BE主義だ。
自分が望む肩書きをもらえるまではいい仕事をしない。
そんな態度でいれば、どうなるか。
テレビ部門のトップが、こう考えることがあり得るか。
「自分の仕事が嫌いで、まともに仕事をしない不機嫌な秘書がぜひ欲しい。
そういう人材をプロデューサーに育て上げたい」
まさか。
私が経営していた広告会社に、ダイアン・クロールという制作秘書がいた。
とても優秀な秘書だった。
だから、契約しているプロデューサーや制作プロダクションとの連絡役になってもらった。
その役目を、彼女は見事にこなした。
だから、テレビ部門のプロデューサーになってもらった。
その役目も、彼女は見事にこなした。
どんな仕事を頼んでも、どれほどささいな仕事でも、彼女は見事な結果を出した。
彼女はプロデューサー6人を率いるテレビ部門のトップになった。
そのうちに取締役になった。
彼女はHAVE・DO・BEではなかった。
まぎれもなくBE・DO・HAVEだった。
どちらになりたいか、自分に問え。
どちらを部下にしたいか、自分に問え。