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植山周一郎『世界とつきあう心得』出版記念
「世界とつきあう!宣言文コンテスト」受賞者発表!

kokoroe_obi-thumb-180xauto-1117.jpg6月1日に締め切りました「世界とつきあう!宣言文コンテスト」にご応募いただきました方々にまずは御礼申し上げます。
 
さまざまな宣言文がコンテスト事務局に寄せられました。世界とのつきあい方も人それぞれ、千差万別であると当然のことながら思いいたりました。遠いロンドンの記憶、バックパッカーとして世界を歩いてみた話など、貴重な体験談を私たちは情景を思い浮かべながら拝読いたしました。一方では、日の丸を背負うことの自負と責任、笑顔で人と接することの大切さなど、基本に立ち返らなければならないことも再認識させられました。
 
それでは、発表です。審査委員長の植山周一郎氏が選ばれました各賞の方々は以下のとおりです(敬称は省略させていただきます)。

 
おめでとうございます!
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最優秀賞   鴨志田聡子「子どもたちと世界への窓」
 
優秀賞   渡邊麻奈/中山 樹/竹井 夙/高山敬恵子/梅野恭史 
 
※努力賞は、賞品の発送をもって発表に代えさせていただきます。
※賞品の発送は、7月中旬を予定しております。
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最優秀賞作品は以下に全文を掲載いたします。
  
   阪急コミュニケーションズ 「世界とつきあう!宣言文コンテスト」事務局



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 <最優秀賞作品>

「子どもたちと世界への窓」        鴨志田聡子


 静岡県の富士山の麓で生まれ育ち、幼い頃には秘密基地遊びに没頭した。外国に行くなんて夢にも思っていなかったので、「英語は学生時代が終われば、それ以降生涯使わないだろう。それまでの辛抱だ」と英語の授業に耐える女子高生時代を送った。
 ところが大学生になると突然何かの力に引っ張られたかのように、リュックサックに時刻表を詰め込んで列車を乗り回し、ヨーロッパを巡った。片言の英語とドイツ語と、今考えてみればわずかなお金だけを携えて、現地の人たちと出会い、楽しんでいたから不思議だ。その後は大学院に進み、調査のためにイスラエルに留学するのだが、もし高校生の自分にタイムマシーンで会いに行き、これを告げたら絶句するだろう。
 二度の出産と博士号の取得を機に、海外での調査は一時中断となった。もちろん自分が恵まれた幸せに感謝はしているが、一方で世界の果てで孤立しているような気分になっていた。しばしば海外からの友人の訪問や彼らからのメールが以前自分が外国にいたことを思い出させてくれるが、それ以外は「どこでもドア」を夢見るだけの「幽閉生活」を送っていた。そんな中、子どもが本を読むようになったことは、私にも大きな変化をもたらしてくれた。
 しばしば子どもたちと図書館に行くのだが、彼らはどこの国の誰の作品かとか、有名かとか、どんな内容かとかではなく、表紙の絵や背表紙のタイトルに自分の好きな乗り物や動物を見つけると胸が躍るようだ。そうやっていろいろな国の本に触れる子どもたちをみるとこっちの胸まで高鳴る。
 これから未来を築いていくのは子どもたちだ。子どもたちの未来は希望にあふれたものであってほしい。親の抱っこで窓の外を眺めている赤ちゃんも、数年後には、自分の手でそれを開けて飛び出していくだろう。そのときのために、私は翻訳や解説を通して、日本の子どもたちが覗きたくなるような窓をたくさんつくりたい。