サイキック・ツーリスト 霊能者・超能力者・占い師のみなさん、未来が見えるって本当ですか?

サイキック・ツーリスト
ウィリアム・リトル 著

服部真琴 著

  • 書籍:定価2420円(本体2,200円)
  • 四六判・上製/400ページ
  • ISBN978-4-484-10107-1
  • 2010.05発行

未来は予知することができるのか――姉の死を予言された著者が、その答えを探す旅に出る。カリスマ霊能者、米軍のスパイ超能力者、魔女、占い師など、世界最高峰のサイキックたちに突撃取材。彼らの力は本物なのか?!

書籍

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内容

未来は予知することができるのか――姉と姪の死を予言された著者が、その答えを探す旅に出る。

カリスマ霊能者シルヴィア・ブラウン、FBI超能力捜査官ジョー・マクモニーグル、セレブ御用達サイキック、占いの館の人気占い師、魔女、ジプシー占い師など、世界最高峰のサイキックたちに突撃取材!

さらには、反疑似科学の重鎮リチャード・ドーキンスや超心理学研究の権威リチャード・ワイズマン、超能力を研究するノーベル賞科学者、タイムマシンの研究者も登場。未来予知は可能なのか、そして、サイキックたちの力は本物なのか!? スピリチュアルの世界を探求する危険なツアーへようこそ!

「はじめに」より(抜粋)

未来についての真実を知るため、僕は未来をめざす危険な旅に出る。イギリス最高の、いや、世界最高の占い師に会って僕の未来を探り出す。水晶玉占いもタロット占いも魔女のお告げも手相占いも霊媒も試し、世界一おんぼろの幌馬車を駆る、世界一年寄りで世界一賢いジプシーを見つけ出して話を聞こう。真実を知るためなら、どんなことだってしてみせる。だが、彼らの答えはどれも同じなのか。それがポイントだ。未来を目的地とするこの旅が終わるとき、僕はいくつの未来を知ることになるのか。その一つでも、現実になることがあるのか。もっと大事なことがある。そのとき、僕は今と同じ自分のままか。暗示の力によって、占い師から聞かされたことが潜在意識に働きかけ、僕の人生をめちゃくちゃにする決断を招くとしたら?

未来をめざす旅の途中で、僕は現代の「超能力者」の話も聞かなければならない。デレン・ブラウンのような心理学を駆使するマジシャンや量子物理学者の話を。人間が意識していないレベルの現実があると、彼らは主張している。量子物理学者には、魂の存在が説明できるのだろうか。心理学者や科学者の話も聞く必要がある。サイキックや霊能者が本当のところ何を信じているのか、彼らが未来を見るとき、あるいは霊的世界とコンタクトするとき、その頭の中で実際に何が起きているのかを理解する必要もある。とりわけ重要なのは、地震や有名人の死といった大事件を予言したと主張するサイキックと彼らのもとに通う人たちの話を聞くことだ。未来を予言するとき、占星術師と霊能者が同じ「スピリチュアル」なエネルギー源と交信しているのかどうかも突き止めなければならない。星座も惑星もサイキックの脳も、一つの巨大な超常的情報ウェブでつながっているのか。時をさかのぼり、占い師の元祖たる魔女にも話を聞かなければならない。呪文を使って自然を操っていると主張する彼女たちは僕に呪文をかけ、もっとよく未来が見えるようにすることもできるだろうか。

究極のチャレンジは、僕自身がサイキックになれるかどうかだ。そうした才能を持つのは一部の人に限られているという霊能者もいる。その一方で、誰もが超常的な力を持っているが、大半の人はその力に気づこうとしないという意見もある。僕は超能力開発法を教えると謳うサイキック養成学校に通うつもりだ。この旅が終わるころ、僕は最大の疑問――僕たちには未来というものがあるのか――に答えを出すことができるだろう。仮定も例外も、いらつく妥協点もない完璧な答えを。

でも、ウォーキングシューズを履いて未来へ続く道を歩きだす前に、どうしても捨てきれない不安がある。不安が当たっていたら、僕の計画は台なしになるかもしれない……。もしかしてサイキックたちは、僕がやってくることをもう知っていたりして。

目次

はじめに

1 ミステリー
2 過去へ
3 サイキックの女王
4 いざ、サイキック・チャレンジ
5 賢明なる導師
6 別の惑星のお話
7 ジプシー
8 サイキック殺人
9 リアリーヴァスケズ警部、捜索する
10 魔女の巣窟の奥深く
11 幽霊の森
12 僕の手のひらの上に
13 崖っぷちの啓蒙思想
14 セレブ御用達のサイキックたち
15 ノーベル賞をもらった超能力専門家
16 未来をテストする
17 サイキック養成学校
18 サイキック界のジェームズ・ボンド
19 姉の運命――最後の救出作戦
20 爆撃機軍団は縁起を担ぐ
21 タイムマシン
22 ふたを取る
23 僕の未来・決定版

謝辞
参考文献
訳者あとがき

著者

ウィリアム・リトル(William Little)
フリーランスのジャーナリスト。サタデー・テレグラフ誌やテレグラフ・ウィークエンド誌、ガーディアン紙、タイムズ紙、フィナンシャル・タイムズ紙で活躍し、アリーナ、エスクァイア、コスモポリタン各誌、インディペンデント紙、デイリー・エクスプレス紙、ビッグイシュー誌などにも寄稿している。www.psychictourist.com

訳者

服部真琴(はっとり・まこと)
翻訳家。主な訳書にJ・デパンディ『恋愛セレブ、ジュリアナが教える LOVEテク66』、E・カント/I・カント『人は顔が10割 人相を読む技術』、R・ロビンソン『やっぱり、あるあるマーフィーの法則』、F・ハフマン/P・ウォルフ『LA流 モテ彼養成講座』(阪急コミュニケーションズ)などがある。

●装丁・本文デザイン/神田昇和
●イラスト/山田ひとみ
●DTP/マッドハウス

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