リーダーシップからフォロワーシップへ カリスマリーダー不要の組織づくりとは

リーダーシップからフォロワーシップへ
早稲田大学ラグビー蹴球部監督 中竹竜二 著
  • 書籍:定価1760円(本体1,600円)
  • 電子書籍:定価1408円(本体1,280円)
  • 四六判・並製/228ページ
  • ISBN978-4-484-09204-1
  • 2009.01発行

強烈なカリスマ、清宮克幸の後任として、早稲田ラグビー部監督となった中竹竜二。彼は自身を「日本一オーラのない監督」と呼ぶ。中竹が理想とし、実現したのは、リーダー(監督)主導ではなくフォロワー(選手たち)が自主的に考えるチームづくり。常勝ワセダのプレッシャーを背負いつつ、大学選手権2連覇を果たしたその組織づくり、フォロワー育成論に迫る!

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内容

――フォロワーシップとは、どうやって目の前の部下を教育すべきかを考えるのではなく、「どうやったら、彼らが自然と勝手に成長してくれるのか」を、突き詰めて考え抜くことである。
全員がリーダーと同じ気持ちでいること。与えられたり指示されたりするのを待つのではない。最終的に決断を下すのはリーダーだが、常にフォロワーもリーダーと同じように主体性を持って考える。これは私の理想とする組織でもある。――(本文より)

目次

はじめに

第1章 組織論の見直し
組織論の定義と分類
リーダーが考える「リーダーシップ」
リーダーが考える「フォロワーシップ」
フォロワーが考える「フォロワーシップ」
フォロワーが考える「リーダーシップ」

第2章 リーダーのためのリーダーシップ論
リーダーに求められる資質とは
理想のリーダー
ストッグディルの特性論
流行りの「~力」シリーズ
実際の管理職研修から
理想のリーダー像における矛盾
最悪なリーダー像を描く
理想のリーダーはブレないこと

第3章 スタイルの確立
スタイルの必要性
スキルとスタイルの違い
中竹のスタイルとは
中竹スタイル(1) 日本一オーラのない監督
中竹スタイル(2) 期待に応えない
中竹スタイル(3) 他人に期待しない
中竹スタイル(4) 怒るより、謝る
中竹スタイル(5) 選手たちのスタイル確立を重視

スタイル確立の鉄則
スタイル確立の鉄則(1) 多面的な自己分析
スタイル確立の鉄則(2) できないことはやらない
スタイル確立の鉄則(3) 短所こそ光を!
スタイル確立の鉄則(4) 引力に負けない
スタイル確立の鉄則(5) 焦らず、勇気を持って

V・S・Sマネジメント
ビジョン設定
ストーリー作成
シナリオ演出
カリスマリーダー後のVSSマネジメント

スタイル確立の罠
罠(1) 「スタイルがないのがスタイル」は×
罠(2) スキルが全くなければスタイルなし
罠(3) 安易なオンリーワン思考
罠(4) 無謀な夢
罠(5) 情報過多での混乱

スタイルの強み
スタイルとは、逆境でこそ力を発揮する
スタイルを持つと新しいチャレンジができる
スタイルの共有
個のスタイルから組織のスタイルへ

第4章 リーダーのためのフォロワーシップ論
フォロワーをいかに育てるか
理想のフォロワー像を描く
部下に主体性を持たせる
最悪なフォロワー像
マニュアル化による自主性逓減
安心安全による自主性逓減
部下の成長チャンスとリーダーの手助け
フォロワーの資質と目標に合った環境
フォロワーのスタイル構築支援
フォロワーシップの最終形

第5章 フォロワーシップの実践
フォロワー育成の中竹メソッド
フォロワーとの個人面談
面談チェックポイント(1) ポジティブ(前向き)で未来志向であるか
面談チェックポイント(2) 弱点克服に偏りすぎていないか
面談チェックポイント(3) 周りの引力に負けていないか
面談チェックポイント(4) スタイルがオンリーワンになっているか
面談チェックポイント(5) スタイルを発揮する状況をイメージできているか
選手の短所に光を当ててあげる
懐に入り込む
ワンサイズ大きなスタイルへ
お互いにとってエネルギーになる面談
チームトークの効果
チームトークの条件
チームコンセンサスの必要性
コミュニケーションのスキルと心構えの指導
学生幹部ミーティング(委員会)
マルチリーダー制

第6章 フォロワーのためのフォロワーシップ論
個人と組織の関係性
なぜ組織に属するのか
フォロワーの5つの選択肢
自分自身の個としての成長を最優先
フォロワーであることのメリット
フォロワーとしての力をつけるとは
プロジェクト化=仲間と共に
フォロワーとしての自覚とプライドを持つ

第7章 フォロワーが考えるリーダーシップ論
フォロワーによる組織変革
世代交代でのリーダーシップ
リーダーのプライドコントロール
ポジションリスペクト
リーダーを交代させる
組織から立ち去る

おわりに

略歴

[著者]
中竹竜二(なかたけ・りゅうじ)
早稲田大学ラグビー蹴球部監督。1973年福岡県生まれ。福岡県立東筑高校卒業後、93年に早稲田大学人間科学部に入学。4年生時にはラグビー部の主将を務め、全国大学選手権準優勝。大学卒業後、英国に留学。レスター大学大学院社会学修士課程修了。2001年、三菱総合研究所に入社。06年から三協フロンテア勤務。同年4月より、清宮克幸氏(サントリーサンゴリアス監督)の後任として早稲田大学ラグビー蹴球部監督に就任。07年度、08年度、大学選手権で優勝し二連覇を達成する。

●ブックデザイン/伊藤 猛(Ti-Works)
●本文DTP/マッドハウス

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