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喬太郎のいる場所 柳家喬太郎写真集

喬太郎のいる場所
橘 蓮二 著
  • 書籍:¥1800(税別)
  • 電子書籍:¥1440(税別)
  • 四六判・並製/224ページ
  • ISBN978-4-484-20221-1
  • 2020.7発行
喬太郎愛、炸裂!

柳家喬太郎落語家生活30周年記念落語会「ザ・きょんスズ30」を中心に描く、ファン垂涎の写真集。
喬太郎師匠を愛してやまない方々の談話、著者と師匠の対談も収録。
師匠の知られざる魅力が満載!

写真集の刊行を記念して、ここでしか見られない、とっておきの〈落語&トーク〉をYouTubeで限定公開します(2020年8月31日まで)。
https://www.youtube.com/watch?v=be74V1PSATg&feature=youtu.be



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はじめに

 2019年11月、下北沢ザ・スズナリに於いて柳家喬太郎落語家生活30周年記念落語会「ザ・きょんスズ30」が行われた。
 人気落語家である喬太郎師匠の、ましてや記念の公演であれば大ホールを満席にすることは容易い。しかし、ひとときマスから離れ高座をかける場所に選んだのは、師匠の長年の夢であった小劇団の聖地と言われるスズナリの舞台だった。息遣いまで届くほどの濃密な空間で、連日満員札止めのお客さまと向き合い続けた。
 日替りゲストを迎えての古典、新作、ネタおろし六十一席すべて演目を変えて挑んだ落語愛に貫かれた1ヶ月間、そこで観た、いやそこに現れては消えていった喬太郎師匠の分身とも思える噺に息づく聖俗同居する人びとの姿と、真実と虚構が縦横に編み込まれた言葉の引力に、落語表現の底知れぬ凄みと、普段は意識の遥か遠くにある感情が共鳴するのを感じずにはいられなかった。
 変装の名人は、形は変えずに印象を変えるという。
 ひとりの演者が人物を多重的に変化させていく落語という表現方法においては、実際に見えている事象と受け手が再生して見ている主観的な知覚が親和性を持つことで、リアリティーある物語を実感できる。目の前にいる喬太郎師匠の姿形は、何一つ変わらない。
 しかし、目線の置き方や変幻自在の身体表現を備えた所作、緩急織りまぜた台詞の出し入れ、時には無言で語っていると感じるほど身体の芯に浸透していく静謐。それらが一体となり、春風亭昇太師匠をして「今の落語界でナンバーワン」と言わしめる表現力と発想力で、極上の落語空間を創造する。
                              

目次

1.狂気も孕む圧倒的な強さ──春風亭昇太 
2.たとえるなら、薬問屋さんの薬箪笥──玉川奈々福 
3.向こう側の人──三遊亭兼好 
4.どうしようもなく男で、どうしようもなく女で──神田鯉栄 
5.「ザ・きょんスズ30」──山家かおり 
6.生きてることが仕事──柳家喬太郎・橘 蓮二 


著者略歴

柳家喬太郎(やなぎや・きょうたろう)
1963年東京都生まれ。日本大学商学部卒業後、書店勤務を経て89年に柳家さん喬に入門。前座名は「さん坊」。93年、二ツ目に昇進し、喬太郎と改名。2000年、真打昇進。01年彩の国落語大賞、05~07年国立演芸場花形演芸会大賞、06年芸術選奨文部科学大臣新人賞(大衆芸能部門)ほか。著書に『なぜ柳家さん喬は柳家喬太郎の師匠なのか?』(柳家さん喬との共著、徳間書店)、『柳家喬太郎バラエティブック』(東京かわら版新書)等がある。
 
橘 蓮二(たちばな・れんじ)
1961年生まれ。95年より演芸写真家として活動。2015年より落語会の演出・プロデュースも手掛ける。著書に『本日の高座』(講談社)、『この芸人に会いたい』『夢になるといけねぇ』(河出書房新社)、『pen+ 蓮二のレンズ』(CCCメディアハウス)等がある。


●ブックデザイン 椋本完二郎
●編集協力 佐藤友美
●校正 株式会社 文字工房燦光